80年代アニメドラのススメ

 アニメ版「ドラえもん」がリニューアルしてから二ヶ月あまりが経ったが、最近になって大山時代のビデオを、何本か観返している。当ブログでも取り上げたように、主に目的はリニューアル版との比較なのだが、大山時代の作品を観ようとすると、現時点では、

 (1)手持ちの録画及びDVDに収録されているかどうか探す
 (2)手元に無ければレンタルビデオで補完

と言った方法しかない。
 私は、1995年頃から本格的に「ドラえもん」を録画保存し始めた。つまり、後半の10年間分なので、自分ではさほど大したライブラリにはなっていないだろうと思っていたが、大山時代のアニメドラ特有の「新作」&「再放送」カップリング及び特番における再放送大放出のおかげで、1980年代の作品も結構手元に残っていた。さすがに、帯番組時代の作品となると、最近はほとんど再放送されていないので、DVDかレンタルビデオに頼るしかないが。
 そんな訳で、上に挙げた(2)のレンタルで補完は、金曜版作品については、ほとんど行わずに済んでいる。

 しかし、特に録画を保存していない人にとっては、DVD化もされていない金曜時代のレギュラードラは、レンタルビデオで観るしかない。少し前にも取り上げたが、そのレンタルビデオの「ドラえもん」に異変が起こった。「21世紀テレビ文庫」のシリーズで1980年代の金曜版作品が収録されてきたのだが、第31巻からいきなり2003年以降の末期作品が収録され始めたのだ。なぜこんな事をするのかさっぱりわからない。80年代のめぼしい作品が全てビデオ化されてしまったというならともかく、まだまだビデオ化されていない名作は多い。
 例を挙げると、「サイラン液でサケを戻そう」「ドッキリビデオ」「強いイシ」「カチンカチンライト」「時限バカ弾」「のび太のカターイ決心」「ペッター」「赤いクツの思い出」「家の中で迷子」「ナゾの予言書」「ジャイアンのディナーショー」などなど。かなり私の趣味で選んでしまったが、これらの作品をご覧になったことがある方ならば、面白さは理解していただけるはずだ。
 これらの作品を差しおいて、ビデオ等に録画して持っている人も多いであろう1~2年前の作品を優先してビデオ化する神経は、さっぱり分からない。もし、前述の作品群をこのまま埋もれさせておくのだとしたら、あまりにも勿体ない。もしかしたら、近年の作品のビデオ化要望が非常に多かったのかもしれないが、個人的には、大山ドラ末期の作品を面白がる人たちにこそ、1980年代の脂の乗りきった時期の作品を観ていただきたい。
 もちろん、既にビデオ化されている分にも名作は多いので、もし1980年代のアニメドラは良く知らないと言う方は、まずは21世紀テレビ文庫から、めぼしいエピソードをご覧になるといいだろう。個人的には、「地球下車マシン」(1巻)、「トカゲロン」(5巻)、「ドラマチックガス」(17巻)、「さとりヘルメット」(18巻)、「ジャイアンへのホットなレター」(20巻)、「ドラえもんに休日を」(24巻)、「木こりの泉」(27巻)あたりがオススメだ。原作を効果的に映像化しているので、藤子作品としても一つのアニメ作品としても、非常に楽しめる出来になっている。
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