忌日には海に手向けん曼珠沙華 嶋田光子
「忌日には」の限定は、故人への思いの深さを物語るが、どこか心の余裕も感じられるのは、それだけ多くの歳月が流れたということだ。故人への思いは決して変わることはなくても、作者自身の暮らしの中で、共にあるという安心感が、そう思わせるのかもしれない。作者の心の内を伺い知ることはできないが、「海に手向けん」の、今を生きる作者の前向きな姿勢に心打たれる。「阿蘇」1月号より抄出。(Midori)
「忌日には」の限定は、故人への思いの深さを物語るが、どこか心の余裕も感じられるのは、それだけ多くの歳月が流れたということだ。故人への思いは決して変わることはなくても、作者自身の暮らしの中で、共にあるという安心感が、そう思わせるのかもしれない。作者の心の内を伺い知ることはできないが、「海に手向けん」の、今を生きる作者の前向きな姿勢に心打たれる。「阿蘇」1月号より抄出。(Midori)