七情を統べて大滝とどろけり 菅野明子
「滝」10月号<滝集>
今年の夏も、熊本県山都町に滝を見に行く機会を得ることができた。
滝の上に現れた川の膨らみは、ゆっくりと落ちながら凄い勢いで滝壺に突き刺さる。
その飛沫と轟きのなかに身を置いていると、一時、我を忘れさせてくれた。
七情は、仏教で、喜・怒・哀・楽・愛・悪・欲をいうが、滝には「七情を統べる」神秘的な力、
すべてを無に還してしまうような浄化力があるように思える。
どこか観念的な句でありながら、「滝」の本質を捉えた作品に惹かれた。(Midori)
「滝」10月号<滝集>
今年の夏も、熊本県山都町に滝を見に行く機会を得ることができた。
滝の上に現れた川の膨らみは、ゆっくりと落ちながら凄い勢いで滝壺に突き刺さる。
その飛沫と轟きのなかに身を置いていると、一時、我を忘れさせてくれた。
七情は、仏教で、喜・怒・哀・楽・愛・悪・欲をいうが、滝には「七情を統べる」神秘的な力、
すべてを無に還してしまうような浄化力があるように思える。
どこか観念的な句でありながら、「滝」の本質を捉えた作品に惹かれた。(Midori)