ローマの北の玄関口、フラミニア門のすぐ脇に、サンタ・マリア・デル・ポポロ教会があります。
この教会の見どころは、なんといってもカラバッジョの2枚の絵が飾られた“カラバッジョの礼拝堂”でしょう。
カラバッジョの作品は「写真撮影禁止」のため、これがぎりぎりのアングルなのですが、
右手に見えているのが「聖パオロの改宗(Conversione di S.Paolo)」です。
この絵と向かい合うようにして「聖ピエトロの逆さ磔」が飾られています。
教会内には、このほかにもいくつもの礼拝堂があり、それぞれに趣向を凝らした装飾がなされています。
入り口のすぐ右手にあるのは“ローヴェレの礼拝堂”で、
ピントゥリッキオの祭壇画が何ともいえない穏やかな雰囲気をかもし出しています。
向かい側には、映画化もされた小説「天使と悪魔」の“土”、キージ礼拝堂があります。
ラファエッロが設計し、ベルニーニの彫刻「預言者ハバスク」が据えられているのですが、
残念ながら修復中のため、見ることはできませんでした。
それぞれの礼拝堂は、いずれも個性的で、まるで礼拝堂の博物館のようです。
「チボの礼拝堂」です。色大理石が鮮やかですね。天井画の色彩も含め、全体が豪華?に調和しています。
教会の身廊です。あちらこちらにバロックらしい装飾が見られます。
クーポラです。思わずすいこまれて“天上の人”になってしまいそうです。
主祭壇も、いかにもバロック的な装飾がなされていますが、まつられているのは古い聖マリアの板絵です。
これが教会の名前の由来になっている“Madonna del Popolo” です。
ビザンチン風?なのでしょうか、よく見るととても柔らかな表情を浮かべています。
マリア様にお祈りをささげて、教会を出ようとしたら、ありました!こんなところにベルニーニ。
もうこれで、おなかいっばいです。見どころもりだくさんのこの教会、ローマに来たら見逃す手はないですね。
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