いよいよドロミティに別れを告げる日がやってきました。
昔は鉄道の駅だったというコルティナのバスターミナルから、
まずはカラルツォ・ディ・カドーレ(Calalzo di Cadore)までバスに乗ります。
オフシーズンのコルティナは本当に不便で、カラルツォからFSで何回も乗り換えてヴェネツィアまで出るか、
タイ・ディ・カドーレでプルマンを乗り換えてベッルーノ(Bellno)からFSに乗るか、
を決めかねていたので、とりあえずカラルツォまでの切符を買ったわけです。
プルマン自体は快適でした。
ドロミティの山々を眺めながら、カドーレ渓谷の小さな町々をバスは巡っていきます。
コルティナを過ぎてしばらくすると、車窓からはペルモ山(Monte Pelmo)が見えてきます。
なかなか写真を撮るタイミングがなく、ずいぶん遠くからの写真になってしまいましたが、
車窓からはもっと間近に見ることができます。
やがて右手に、チビアーナ山系の主峰、
サッソルンゴ・ディ・チビアーナ(Sassolungo di Cibiana)が見えてきます。
その手前、谷をはさんだちょうど向かい側に見える集落が、ムラーレス(Murales)と呼ばれる壁画で有名な村、
チビアーナ・ディ・カドーレ(Cibiana di Cadore)です。
プルマンやFSの時刻が許せば、ぜひ訪れてみたい場所だったのですが、
今回は残念ながら車窓から眺めるだけになってしまいました。
やがてプルマンは谷を抜けて、ピエーヴェ・ディ・カドーレ(Pieve di Cadore)へと向かいます。
ピエーヴェの街の少し手前には、写真のような美しい風景が広がっています。
ピエーヴェの市庁舎前広場です。ここも時間があれば、下車してゆっくりしてみたかったのですが・・・。
プルマンは、ピエーヴェの街を出てからほどなくして、
カラルツォ・ディ・カドーレ(Calalzo di Cadore)のFSの駅前に到着しました。
列車が来るまで一時間と少し。
プルマンの時刻表を確認すると、10分ほどでベッルーノ行きのプルマンが出発します。
これはプルマンに乗るしかない、ということですぐに切符を買ってプルマンに乗り込みます。
乗り込んだプルマンは、タイ・ディ・カドーレ (Tai di Cadore)までもと来た道を引き返していきます。
これならチビアーナに行けたかも、という思いが頭をよぎりますが、いまさら言ってもはじまりません。
ベッルーノで少し時間の余裕ができたことを喜ぶべきでしょう。
Tai di Cadoreの近くからの眺めです。正面に見えている山はクローダ・キュズ(Croda Cuz)で、
その奥がチビアーナ山系、チビアーナの村は写真の右手です。クルマなら15分程度でしょうか。
タイ・ディ・カドーレのバス停です。
コルティナから同じプルマンに乗ってきた人が、ここで私たちの乗ったプルマンが来るのを待っていました。
今日もいい天気、バス停からも山々がきれいに見えます。
ドロミティの山をこうやって眺めるのも今日で最後かと思うと、ちょっとさみしい気持ちになります。
プルマンは、一時間ほどでベッルーノの町に到着しました。
私たちにとっては、ボルツァーノ以来の大きな町です。
列車の出発まではまだ時間があります。ベッルーノの町を少し散策してみましょうか。