マヨルカ焼のディスプレイのある建物の先は、右手に大きく道が開けて広場になっています。
広場の東側には大きな階段があり、
階段を登った先にはアマルフィのシンボルであるドゥオーモが金色に輝いています。
広場の中央には、アマルフィの守護聖人である聖アンドレアの泉があり、
そのまわりを取り囲むようにカフェやリストランテがテラス席を広げています。
アマルフィの守護聖人である聖アンドレアは、キリストの十二使徒のひとりで、
もともと漁師だったことから、漁師や船乗りの守護聖人になっています。
ちなみにローマの守護聖人ピエトロは、アンドレアの兄だそうです。
守護聖人がどれだけ大物なのかは、中世においては、
都市国家のランク付けと結びついていたようです。
例えばフィレンツェの守護聖人は洗礼者ヨハネ。キリストに洗礼をした人ですから、
これ以上の人物はいませんよね。
ローマは上に書いたとおり、聖ピエトロ。
キリストの一番弟子で天国への鍵を持っている人(=現在の法王にあたる人)です。
ヴェネツィアはもともとは聖テオドロス
(サン・マルコ小広場の入り口の柱の上でワニを踏んでいる人)でしたが、
もっと格上の守護聖人がほしい、
ということでエジプトのアレキサンドリアから聖マルコの遺骸を勝手に持ち帰って
サン・マルコ寺院を建ててしまったのは有名な話です。
もっともアマルフィの聖アンドレアも、
そもそもコンスタンティノープルにあった遺骸を持ち帰って今の場所にドゥオーモを建てたらしいので、
ヴェネツィアのことはとやかく言えませんね。
ドゥオーモの階段の上から見たドゥオーモ広場