「塔の町」といえば、イタリアでは
サン・ジミニャーノが有名ですが、
実は中世には中部イタリアの多くの町では、
サン・ジミニャーノと同じように
街中にいくつもの高い塔が
建てられていました。
中世以降に街並みの再開発が進む中で、
無用の長物となった塔の多くは
取り壊されてしまうのですが、
ボローニャでは旧市街の中心に近い
ポルタ・ラヴェニャーナのそばに
2つの高い塔が残されています。
この2つの塔は、遠めに見ても
わかるくらいに傾いているので、
“ボローニャの斜塔”と呼ばれています。
低いほうがガリゼンダの塔で、低いといっても50メートル近くの高さがあり、かなり激しく傾いています。
高いほうがアシネッリの塔で、こちらは内部にある階段を使って頂上まで登ることができます。
ヴェネツィア、ヴェローナ、
フィレンツェなど
高い建物があると、
とりあえず登ってみる
私たちですが、
ここはその中でもトップクラスの
ハードさです。
100メートル近い塔の
上から下まで、
すべて自分の足で、
しかも急で狭い中世のまま?の
階段を登っていきます。
途中、小さなのぞき窓から、ガリゼンダの塔を見ることができますが、
塔が傾いている様子がはっきりとわかります。
もっとも、アシネッリの塔のほうも傾いているので、見たままをそのまま信用するわけにはいきませんが…。
塔頂部からの眺めはなかなかで、
マッジョーレ広場の様子から遠くマドンナ・ディ・サン・ルーカ教会まで見渡すことができます。
ただ、あまりに狭いので、のんびりとくつろぐというわけにはいきません。
まあ、登ってみたら話の種にはなるでしょう。
「どうだった」と聞かれたら、「すっごく大変だよ」と答えることになると思いますが…。
中央やや上にマッジョーレ広場が見えます。
マッジョーレ通りがまっすぐ西に伸びています。
他にも中世の塔のなごりが残っているのが見えます。