斜塔からまっすぐ東に伸びるサン・ヴィターレ通りは、道の両側にポルティコが続く、
いかにもボローニャらしい通りの1つです。
その通りの中ほどに、思わず見過ごしてしまいそうな小さな教会があります。
実はこのサンティ・ヴィターレ・エ・アグリコラ・イン・アレーナ教会こそ、ボローニャで最も古い教会なのです。
上の写真に見えている垂れ幕がなかったら、おそらくこの教会は見つけられなかったでしょう。
幕の下に見えるのが教会の入り口です。
中に入ると、一見なんということはない普通の教会ですが、地下のクリプタに進むと様相は一変します。
むき出しの石積みの低い天井にいくつものアーチが連なり、何の装飾もない素朴なつくりのクリプタが、
わずかな灯りに照らし出される様子は、おごそかというよりはもう少しおだやかな、
不思議に落ち着いた気持ちになれる場所です。