JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

キレてないっすよ

2007年10月18日 | m-o

今日は午後2時過ぎ頃までは綺麗な秋晴れでしたが、徐々に雲が空をおおい今はすっかり曇り空です。(真っ暗なのでたぶんそうだという話ですが...笑)

ここ2,3日、人間の死に係わるニュース以外で話題なのは、先日の世界タイトル戦以来の『亀田一家』でしょうか。
以前はボクシングもよく観たりしていたのですが、最近はサッパリ、この「内藤VS亀田」も私は観ておりませんでした。しかし、いかんせんこれだけ話題になると問題のシーンの幾つかはニュース等々で目に入ってきますし、当然、以前から『亀田一家』についても知らなかったわけではありません。
「やっぱりなぁ、どうにもこの親子は気にくわなかった」とは母の弁。
私の場合は「子供たちは若いが故としても、オヤジまでも薄っぺらでガキみたいなイキガリをする連中だ。」ぐらいにしか思っていませんでしたが、それにしても昨日の会見はちとお粗末すぎましたねぇ。

今日の朝日新聞にアカデミー男優ジェイミー・フォックスのインタビュー記事が載っていました。(もちろん映画『キンダム 見えざる敵』の宣伝活動の一環)
その中で「僕は米国を愛している。自由があって恵まれた国だからこそ、知性をもった素晴らしい判断をしなくてはならない。そして、間違いを間違いと認める勇気が必要なんだ。」とのことば。もちろん、テロを扱った映画でもあり、また昨今のイラク政策に対しての意見とも取れるわけですが、「間違いを間違いと認める勇気」まさにこの勇気が時に一番大切なものなのかもしれません。

昨日の『亀田一家』の会見にも、この勇気が欠けていたのでしょう。間違いを真に間違いと認め頭を下げれば、それなりに伝わってくるものがあろうというものですけど、あの会見にそれは感じられなかったですものね。

『亀田一家』だけではありません。沖縄の集団自決、従軍慰安婦、ets.ets. 間違っていたことはきちんと間違いだと認めた上で前に進まないと・・・・・
いやいや、人にばかり言ってられませんよね。私だって起こした間違いは数知れず、全てを間違いだと認めてきたかと訊かれれば、とうてい「はい」とは答えられませんから

「反省だけなら、猿でも出来る」

まさにそうですね。「間違いを間違いと認める勇気」を少しでももてるように、悔い改めましょう。

そんなこんなで、新聞ネタをもう一つ。
同じ朝日新聞に、昨日と今日の二回に分けて『キレる大人たち』と題された記事が載っていました。
「大人たちがキレている。口論の仲裁に入った駅員を突然殴ったり、デパートで店員を怒鳴り散らしたり。怒りをコントロールできず爆発させるのは、いまや若者だけでの現象ではない。男性も女性も、中高年がなぜキレる?」
との前文に始まるこの記事、興味深く読ませていただきました。

昨日の記事で
キレる原因は、抑圧された職場等で一種のあきらめムードが漂い、そこに起きた不満を、地域や公共の場で爆発させてしまうからではないかと東京メンタルヘルス・アカデミーの所長はおっしゃっていますが、この記事に
「仕事に抑圧などまったく感じていない私でも(笑)、最近、運転中の他車への文句が以上に増えてきたように感じるので、原因がそれだけだとも思えんなぁ。」
てなこと言っていたら。今日の記事です。

生物学的には怒りなどを抑制する脳機能は30歳ごろをピークに徐々に落ちてくる。との諏訪東京理科大篠原教授のお話。さらに
会社や家庭も思うようにならない、というコントロール感のなさ、むなしさが根底にある。との早稲田加藤教授。さらにさらに
携帯やネットを使いこなす若者に対し、理解し難いという『異物感』、価値観のギャップ、そしてリストラや成果主義の導入など、企業社会の激変から来る孤立感、個々に原因がある。と評論家宮崎哲弥氏。

「なにぃ!生物学的にもどんどん抑制できなくなって、さらに起因も増えるんじゃ防ぎようねぇじゃねぇかよぉぉぉぉぉぉ・・・・」
「ほら、そこからキレるが始まるんだから」
「ごもっとも」
「K田家の皆さんのように、しょっちゅうプッツリプッツリ切れてると、あなたもK田父さんみたいになっちゃうよ!」
「・・・・・・・」

『怒りのコントロール法』なるものが掲載されていましたので、御参考になさってみて下さい。

さて、今日の一枚は、レッド・ノーヴォです。
バイブ、ギター、ベースという少々変わったトリオの演奏ですが、基本的にはタル・ファロウとノーヴァのコラボレーションを楽しむアルバムということになるでしょうか。
ただ、そこはチャールス・ミンガス、ときおり見せる鋭い突っ込みはいかにもといった感じです。

ノーヴァのバイブは楽しさはあるものの、いくぶんシンプルすぎる感は拭えません。むしろ私としては、タルのギターに耳が行ってしまいます。

あまり話題に上がらない一枚かもしれませんが、一聴の価値はあると思いますよ。

MOVE ! / RED NORVO
1950, 1951年録音
RED NORVO(vib) TAL FALOW(g) CHARLES MINGUS(b)

1.MOVE
2.I CAN'T BELIEVE THAT YOU'RE IN LOVE WITH ME
3.I'LL REMEMBER APRIL
4.SEPTEMBER SONG
5.ZING WENT THE STRINGS OF MY HEART
6.I'VE GOT YOU UNDER MY SKIN
7.I GET A KLCK OUT OF YOU
8.IF I HAD YOU
9.GODCHILD
10.THIS CAN'T BE OVE
11.CHEEK TO CHEEK
12.SWEDISH PASTRY

追伸、
キレるで私が最も心配しなければいけないのは酒の席ですね。今のところ酒に呑まれてやっかいを起こす事はなんとかありませんが、怒りの抑制機能が年々落ちることを考えれば、酒量に気をつけなければなりません。
そこで、最後にこんな笑い話を一つ。

スペイン川で、とあるイギリス紳士が鮭釣りをしておりました。ところが鮭はいっこうに釣れず、それを近くで見ていた農夫がヤキモキしながらイギリス紳士に話しかけました。
「だんな、餌は何を使ってなさる?」
「ミミズだ」
「いっこうに釣れぬようですが?」
「なに!私の腕が悪いと喧嘩でも売りに来たか!」とイギリス紳士。
すると農夫は
「いえいえ、キレちゃいけませんやね。とっておきの方法をお教えしようかと思いやしてね。」と言って、ポケットからスキットルを取り出し、餌のミミズにタップリとウイスキーをかけました。
イギリス紳士が半信半疑そのミミズを餌に釣りを始めるとすぐにあたりが
「これは凄い!鮭が酔っぱらったミミズを咥えたぞ!」
するとすかさず農夫が
「いいや、そうじゃねぇ、メメズが鮭をくわえ込んだんでさぁ」

はははははは、キレたのは紳士じゃなくてミミズだったと・・・・酒は恐ろしい。



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2 コメント

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キレる大人たち (のるぶ)
2007-10-20 07:10:23
最近、巷で話題になっている本、「暴走老人!」によると、ここ数年の若者の犯罪は減っているのですが、65歳以上の老人による犯罪はここ15年で5倍以上に増えているんだとか。(ちなみに、宮崎さんのコメントはこの本に書かれた一部を引用されたものと思います)
偶然ですが、わたしも“キレる大人たち”について、書いたことがあるのですが(もっとも、まんまTVでの内容を書き写したものですけど(笑))、そこではある脳内物質が大きな原因だとか・・・
そういえば、以前とある学者が「よく皆さんは、年をとって涙もろくなったっと言うのですが、これは感情をコントロールする細胞が、年をとることによって減ることが原因と思われます」なんて言ってたっけ。

レッド・ノーヴォのこのアルバムは、ベースがミンガスということで興味を持って買った覚えがあります。しかしながら、ほとんど聴かずじまいの一枚のひとつになっています。
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のるぶさん (バブ)
2007-10-20 19:15:21
なるほど、キレやすくなるだけでなく、感情コントロールそのものの衰えですか・・・・
たしかに、めっきり涙もろくなっちゃってますものねぇ。

しょうがない、ワガママな中年オヤジに私はなることにします。
「すでになってるよ!」って言われそうですけど(笑)

そうそう、もったいないのでたまにこのアルバムも聴いてみて下さいね。
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