JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

私の回復力は銀杏ほどじゃないけれど

2016年11月20日 | v-x

秋も深まってまいりまして・・・
って、今日の陽気はなんでげしょ?まぁまぁ寒いより暖かいにこしたこたぁござんせんが、また直ぐ寒さがやって来るのかと思うと
「あんまり暖かくなるなよぉ、まったく」
てな贅沢を言うもんです。

弟子の銀南に、病に伏せている蔵前の大店・伊勢屋のお嬢さまのもとに代脈に行くよう命じたのは、江戸は中橋の古法家(漢方医)である尾台良玄。
「よいか銀南、先日のこと、お嬢さまはどういう具合かひどく下っ腹が堅くなっておったのでな、しきりに腹をさすって、下腹をひとつグウと押した・・・・」
「へぇ」
「するとプッとおならをなすったわけだ。そこは若きお嬢さま、みるみるうちに顔が赤くなって恥ずかしそうでな。とっさに私も医者のとんちだをきかせて、そばの母親に『陽気のかげんか年のせいで、この四、五日のぼせて、わしは耳が遠くなっていかんから、おっしゃることはなるたけ大きな声でいってくださいまし』と言った」
「へぇ」
「お嬢様も安心なさって、その時は事が済んだが、銀南、そんなことにならぬよう、下腹などけしてさわるでないぞ」

ところが、この銀南、伊勢屋でしくじりを重ねたあげくに
「脈はどうですかな?舌は?」
なんてしながら、ついに禁断の下っ腹に
「プ~~」
お嬢さまの顔がみるみる赤くなっていく
こりゃイカンとばかりに
「どうも年のせいか四、五日耳が遠くなって・・・」
「さようで、大先生もお耳が遠いとおっしゃってましたが、若先生もですか」
と手代に問われ
「ん?何だって?聞こえない聞こえない、なぁ~~にも聞こえない、いまのおならさえ聞こえなかった。」

今日はあまりの陽気に、近くの公園まで銀杏の様子を見に行ってきました。
震災後、除染処置で立派だった枝を無残にも切り落とされた銀杏の木、やっとここまで回復しました。凄い生命力ですなぁ。

その銀杏を見ながら思い出したのが、落語『代脈』だったと
「だって、弟子の名前が銀南だし、あの独特のぎんなんの香りが・・・・」
「おまえが顔を赤らめる必要は無し!」

そういえば、豊洲問題やらなんやかやと話題豊富な首都東京のシンボルマークは銀杏の葉っぱでしたよね。

「いえ、あれは銀杏ではありません。東京の頭文字『T』をデザイン化した物です。」
「さいですか、すんまそん、小池さん」(笑)

とはいえ『火事と喧嘩は江戸の華』
幾度となく大火に見舞われたお江戸では、寺社の門前を火除地として道幅も広くして、銀杏や青桐を植えたんだそうで、東京に銀杏が多いのも確かだそうですな。
さらに、火が銀杏の木に迫ると、幹や枝から水を噴き出して枝葉へ火が燃え移るのを阻止するだそうで、
「んなバカな」
いえいえ、これは眉唾物のお話でも無いそうですよ。
「一度火を点けて・・・・」
「ヤメなさい!」

ともかく、どうも最近疲れが溜まりきった私が、復活してきた銀杏と、コンビニで買った栄養剤と、大音量(我が部屋で出せる限界ね)で聴いた「SELFLESSNESS」の「MY FAVORITE THINGS」で、ほんのちょっとHPを回復したというお話しでございました。

ということで、夕飯を作らにゃイカンですな『料理当番、本日の一品』です。

近くのスーパーでよりどり3パック980円のうちの一品、カレイを煮付けました。

煮魚を好まぬお方には、相も変わらずの煮物であります。

お弁当は二色弁当ね。

さて、今日の一枚は、フィル・ウッズです。
さすがに夜大音量でコルトレーンを聴くわけにもいかず、なんとなく引っ張り出したのがこれです。
ウッズとジーン・クイルのアルト・バトル?少なくともバトルじゃ無いっしょこれは。
いや、激しい部分はあるんですよ、「A NIGHT IN TUNISIA」や「SCRAPPLE FROM THE APPLE」なんか、「DEAR OLD STOCKHOLM」でも二人で追いかけっこみたなんするじゃないですか、でもなんとなく整っている?
そこがウッズらしいと言えばそうなのかもしれません。
例えば、ロリンズの曲吹いてもそれほど生臭さが無いというかね。

そうそう、これ聴かせて、「はい、どっちがウッズでしょう?」みたいなことを、偉そうに言うヤカラ、そういうイケズをするとファンが減るんですよ。
よくよく聴いてみて下さい、直ぐに分かるようになりますから。

PHIL TALKS WITH QUILL / PHIL WOODS&GENE QUILL
1957年9月26,27日10月4,8日録音
PHIL WOODS(as) GENE QUILL(as) BOB CORWIN(p) SONNY DALLAS(b) NICK STABULAS(ds)

1.DOXIE
2.A NIGHT IN TUNISIA
3.HYMN FOR KIM
4.DEAR OLD STOCKHOLM
5.SCRAPPLE FROM THE APPLE
6.DOXIE



最新の画像もっと見る

コメントを投稿