JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

我が下落は底知らず

2009年10月29日 | y-その他

昨晩はまたしても深酒の夜。日々下落の一途をたどっているようで深く反省しています。

と言いつつ今日は美味しい肴のお話でして
昨夜の飲み始めは久しぶりに『ひろし』に顔を出したのですが、またまた美味しいものをいただいてまいりましたので、そのご報告です。

まずは「とれたて白鮭のイクラ」
「新鮮なイクラは、漬けすぎると皮が固くなるんだよ。」
との教えを得ながら口に運ぶと
「あらま、なんざんしょ、このなんとも言えない甘みは・・・・日本酒、常温でちょうだい」
やはりプロは違いますねぇ、私の漬けたイクラなどとうてい同じ物とは思えません。
「いやいや、新鮮なだけ」
とひろしさんはおっしゃいますが、やはり料理は料理人の腕だと痛感させられました。
まるで鶏卵の黄身でも混ぜてんじゃねぇかってくらい濃厚な味わいを、流し込んだ日本酒がさらに際立たせ
「まいっちゃうなぁ、何杯でもいけちゃうよ」

すると隣にいらしたお客さんが、
「イクラも旨いけどねぇ、この寿司、今日はこれを喰わずには帰れないよ」

これなんですがね、なんの寿司だと思います?
じつはこれ、以前唐揚げなんかも紹介した「メヒカリ」の寿司なんです。
「塩味がついてるから、そのまんまん食べて」
「では」
と、一緒に行ったS君と一貫ずつほおばりました。
「んん」
おもわず互いに見つめ合うほどのお味なんでありまして
「酢飯がきついとメヒカリの味が消えちゃうから、若干おさえてあるんだけど」
メヒカリはもともと身がしっかりした魚じゃありませんが、表面を炙ったそれは、味深く香ばしい香りが、口に入れた瞬間に溶けるように拡がるのであります。
「うん、絶品!」

旨い肴に旨い酒、我が下落は底知らずのようです。

さて、今日の一枚は、ザ・ダイヤモンド・ファイブです。

このログをザックリ読まれた方はお気づきでしょうが、私はヨーロピアンジャズを聴き込んだ経歴は一切持ち合わせておりません。(笑)
いわゆるシネ・ジャズに登場するフランス・ジャズメンや、フィル・ウッズのヨーロピアンリズムマシーン、バド・パウエルやデクスター・ゴードン、ケニー・ドリュー、もちろんエリック・ドルフィー、そんな大物と共演した面々、それからテテ・モンテリューに・・・・・・あれ?けっこう聴いてんか?(笑)

ともかく、ことこのオランダのジャズ・グループ、ザ・ダイヤモンド・ファイブに関しては何の知識もありません。もともとはジャズ・クラブのオーナーがシーズ・スリンガーに依頼して作ったグループらしいのですが、クラブが閉鎖してもときおり集まって演奏を行っていた、そんなグループのようです。

と、かなりいいかげんですが、中身は侮る事なかれ、白人でありながらアメリカ白人には出せない黒さを持ったグループなんであります。
それでもいかにもヨーロッパらしい気品というかなぁ・・・そんな面も持ち合わせた彼らのこのアルバムは、なかなかよろしいんじゃありませんかねぇ(偉そうな)
だからといってそれぞれのメンバーを追うわけじゃないんですけどね。
いずれにせよ、オランダのハードバップをけしてバカにしてはいけません。このアルバムはそれを教えてくれる一枚だと思います。

BRILLIANT ! / THE DIAMOND FIVE
1964年5月12,30日録音
CEES SMAL(tp,flh,v-tb) HARRY VERBEKE(ts) CEES SLINGER(p) JACQUES SCHOLS(b) JOHN ENGELS(ds)

1.JOHNNY'S BIRTHDAY
2.RUINED GIRL
3.LUTULI
4.LINING UP
5.NEW BORN
6.MONOSYL

追伸、
ちなみに、シーズ・スモールのv-tbとはバルブ・トロンボーンのことでして、普通のトロンボーンのように管を伸ばしたり縮めたりして音階を出すのではなく、トランペットのようなバルブで変えるという代物です。
えっ?そんなこたぁ知ってるって、こりゃまた失礼しました。



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