富有(ふゆう)平核無(ひらたねなし)刀根早生(とねわせ)松本早生富有甲州百目(こうしゅうひゃくめ)西村早生(にしむらわせ)次郎西条愛宕(あたご)太秋(たいしゅう)筆柿花御所(はなごしょ)
「失敗したぁ、『連夜の午前様』だけにしとけばよかった、会津みしらずの話題は今日だったなぁ・・・・・・」
昨日の朝日新聞土曜版beの『サザエさんをさがして』を読んで、そんなことをつぶやいてしまった私でして。(笑)
昨日の『サザエさんをさがして』のお題は『富有柿』、
「子曰く、舜は其れ大孝なるか。聖人爲り、尊きこと天子爲り、富四海の内を有ち、宗廟之を饗(う)け、子孫之を保んず。(子曰、舜其大孝也與。爲聖人、尊爲天子、富有四海之内。宗廟饗之、子孫保之)」
「礼設」の「富有四海之内」からその名をいただいたという、甘柿の王様みたいな柿です。
その『富有柿』の母木が岐阜県瑞穂市に残っていて、未だに実をつけるんだそうですが、その母木もじつは一度枯れて、「アレどうしよう」と思ったのが昭和4年だったそうで、ところが翌年、根元から芽が出て再生して、今日の母木になったという、今で言うところの『根性木』であるというお話しが載っておりました。
考えてみれば、秋の味覚をいただくということは、そういった生命力を口にするということなんでありまして、感謝せねばいけませんね。
「富有柿は甘いかんなぁ・・・んだげど、かあちゃんはみしらずの方が好きだ」
まったく、「張り合ってどうすんだ」っちゅう話ですが、母にとっては地元会津の柿が一番だと郷土愛が言わせるのでありましょう。まだちょっと堅めのみしらず柿をほおばりながらそんなことを言ってました。
そうそう、今回のサザエさんのオチは、富有柿を二つしかくれなかったお金持ちに「カネもちほどしわいといいますもの」と言い残して帰るというもので
「「しわい」ってなんじゃ?」
記者の方も、最後にここへふれておりまして、
「「しわい」は、「けち、吝嗇な」と言う意味の形容詞だ。ふだん、あまり使われない。」
と書かれておりました。
正直、私は知らない言葉でした。
「私が知らない言葉をオチに使うとは、サザエさんらしくもない」
って、知らないのは非常識?
明日、Mさんに『みしらず柿』のおっそわけをしようかと思ってるんですが、やっぱ2個じゃ「しわい」って言われちゃいますかねぇ?
まっそんな心配をしつつ『料理当番、本日の一品』です。
まずは、小振りの鱈が売ってましたんで、素直に炊いてみました。
臭みも癖もない魚ですから、これは母も食べてましたねぇ。
私は、これも単純、酢牡蠣で一杯です。いやいや、別に柿に引っかけたわけじゃありませんよ。
生牡蠣が苦手とおっしゃる贅沢者には、湯豆腐もどきに焼き牡蠣を付けてやりました。
さて、今日の一枚は、ベニー・グリーンです。
ベニー・クリーンという人は、J.J.ジョンソン、カーティス・フラーときて、次に名前があがるようなトロンボーン奏者なんでありますが、フラーとグリーンの間にはかなりの格の差があるように感じるのは何故なんでしょう?
その差というのはけして実力の差ではありません。確実にスタイルの差でありましょう。
う~~ん、グリーンはちょっと古くさい感じがするのかなぁ?
グリーンの魅力は、逆にその「古臭さ=泥臭さ」というところにあるんだと思いますが、あまりウケはよろしくなかったんでしょうか、けっきょく今日のアルバムを最後にブルーノートを去ることになります。
その最後のアルバムは、それまでなら共演メンバーにまで気を配るアルフレッド・ライオンが一切口を出さず、オリジナル・メンバーで好きなように演奏させるという形式をとりました。どういう意味があったんでしょうかねぇ?
出来はともかく、そういった意味で本来のグリーンを聴けるアルバムなのかも知れません。・・・・・・う~~ん、やっぱりフラーとは差があるかな。
WALKIN' & TAKIN' / BENNIE GREEN
1959年1月25日録音
BENNIE GREEN(tb) EDDY WILLIAMS(ts) GILDO MAHONES(p) GEROGE TUCKER(b) AL DREARES(ds)
1.THE SHOUTER
2.GREEN LEAVES
3.THIS LOVE OF MINE
4.WALKIN' AND TALKIN'
5.ALL I DO IS DREAM OF YOU
6.HOPPIN' JOHNS