JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

保安官のイメージ

2010年11月16日 | a-c

予報どおり寒い朝を迎え、我が寝具も冬仕様「ヌックヌクがたまりませ~~ん。」(笑)

毎朝新聞を見るたびにここ数日目に付く言葉は『保安官』であります。
私はこの海上保安官の行為、そして尖閣諸島問題に対する持論をここで長々と述べるつもりはありませんので、それはそれとして
「保安官と言えば・・・・・やっぱワイアット・アープかねぇ」
昨日、珈琲を飲みながらそんな話になりましてね。

 ♪O.K. Corral, O.K. Corral
  There the out law band make their final stand.
    O.K. Corral ! ・・・・・♪

肺を患う賭博師(じつは医者から身を落とした)カーク・タグラス演じるところのドク・ホリディ、彼をリンチから救う保安官バート・ランカスター演じる ワイアット・アープ・・・・

「ワイアット・アープかぁ・・・・『OK牧場の決闘』・・・懐かしいねぇ」
「いやいや、ワイアット・アープっていえば、俺はジョン・フォードの『荒野の決闘』、ヘンリー・フォンダだなぁ」
とは、マスター
「あっそっかぁ・・・・・ヘンリー・フォンダも大好きな役者だけど・・・でもなぁ、やっぱワイアット・アープのイメージはバート・ランカスターじゃねぇ」
と、どうでもいい事で言い争っていると
「いやいや、諸先輩方、ワイアット・アープといえば、ケビン・コスナーですって」

なるほどこれがいわゆるジェネレーション・ギャップってヤツですか?
面白いですねぇ、それぞれがそれぞれのワイアット・アープ像を持っている、しかも日本人なのにね。(笑)

実際の保安官ワイアット・アープのイメージは、はたして誰が近かったのか?てなことはさておき、いわゆる『OK牧場の決闘』が実際に起こったのは、1881年10月26日といいますから、明治14年、板垣退助が自由党を結成したころであります。

日本に開国を迫ってアメリカの黒船がやってきてから28年も経ってからなんですが、その間に南北戦争があったにせよ、そのころかの文明国アメリカじゃ、まだ西部劇が劇ではなく実際に繰り広げられていたと考えると、どうもこう時間経過というか歴史の流れの感覚が頭の中で整理しきれない感じもしますよね。(私だけかな?笑)

黒人奴隷がはじめてアメリカに連れてこられたのが『OK牧場の決闘』が起きた時から262年前、そして、いわゆるニュー・オリンズ・ジャズがその形態を見せ始めたのは『OK牧場の決闘』から10年もたたないうち・・・・・・
なにしろワイアット・アープは、今をときめく坂本龍馬より12歳も若いし、ルイ・アームストロングがスキャットし始めた頃は、まだ生きてたんですからねぇ・・・・
う~~ん、そんなこと言ったら悪いんですが、やっぱアメリカの歴史っちゅうもんは浅い浅い。(笑)

ワイアット・アープのイメージがどうのこうの言う前に、彼が生きていた時代が、私の頭の中じゃ、まるで江戸の剣豪が技を競っていたその時代とかぶるようなイメージを持っていることをあらためねばイカンという事ですな。
「でもやっぱ、私のイメージじゃバード・ランカスターなんだよなぁ・・・・」(笑)

最後に余談ですけど、ワイアット・アープは3月19日生まれ、私と誕生日が二日しか違わないという『うお座』のお方ですからねぇ・・・・・そりゃあもう「ヘンリー・フォンダぁ?バート・ランカスターぁ?ケビン・コスナーぁ?!!目じゃないね」ってくらいの色男であったことは確かだと思いますよ、この私が証明していますから。(チャンチャン)

さて、今日の一枚は、アル・ケーシーです。

これも、先日整理したCD盤でありまして、ですから入手したのは半年ほど前、じつをいうとそれほど気にも止めていなかったアルバムで、たまたま手に入れた一枚ということになります。

アル・ケーシーというと、ファッツ・ウォーラーのコンボやテディ・ウィルソン楽団で活躍したあと、1950年代後半から60年代始めあたりは「ロックン・ロ~~~~ル!!テケテケテケ」なんてやってらしたお方であります。
この遅かりしリーダー盤では、アコースティックなサウンドに終始していますけどね。

この人の魅力は何か?それはリーダーとしてではなく、黙々とリズムセッションを貫き通してきた信念とでも言いましょうか、その確実性ではないでしょうか。
じっさいリーダーとなって演奏すると、例えば、この頃台頭してきたジム・ホールやジョー・パスといった唸らされる上手さというのではなく、もっと暖かみがあるというか、ホンワカした感じがするように思います。(悪く言えば泥臭さかなぁ?それともちょっと違う気はするけど)
ですから、なんの気構えもせずス~ッと聴けるアルバムですし、それがあんがい心地よいんであります。

過度な期待はせずに聴くと「いいもんめっけ」って、思える一枚かもしれません。ぜひ御試聴あれ。

BUCK JUMPIN' / AL CASEY
1960年3月7日録音
AL CASEY(g) RUDY POWELL(as,cl) HERMAN FOSTER(p) JIMMY LEWIS(b) BELTON EVANS(ds)

1.BUCK JUMPIN'
2.CASEY'S BLUES
3.DON'T BLAME ME
4.ROSETTA
5.AIN'T MISBEHAVIN'
6.HONEYSUCKLE ROSE
7.BODY AND SOUL
8.GET SOUL
9.I'M GONNA SIT RIGHT DOWN AND WRITE MYSELF A LETTER