JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

波もまた秋の姿

2009年10月11日 | a-c

三連休中日(私は違いますが)の今日は、秋空に恵まれて暑くもなく寒くもなく、まさに行楽日和。
とはいっても、いろんな意味で何処かに出掛ける余裕はないので(笑)、愛車『カオウ号』にまたがり海までサイクリングに行ってきました。

歌のごとく秋の海には誰もいないかと思いきや、さすが連休中日、親子連れやカップルがいくぶん高めの波と海風を楽しんでおりました。

いやぁ、私ゃけして海の男じゃありませんけど、潮風を感じながら波音をBGMに本なんぞを読んでいると、
「海はエエなぁ・・・・」
誰でもきっとそう思うでしょうねぇ。

ここにあるのは荒れはてた細ながい磯だ
うねりは遙かな沖なかにわいて
よりあいながら寄せて来る
そして渚に
さびしい声をあげ
秋の姿でたおれかかる
そのひびきは奥ぶかく
せまつた山の根にかなしく反響する
がんじょうな汽車さえもためらいがちに
しぶきは窓がらすに霧のようにもまつわつて来る
ああ 越後のくに 親しらず市振の海岸
ひるがえる白波のひまに
旅の心はひえびえとしめりをおびてくるのだ
    (中野重治「しらなみ」)

って、オイオイ、
ここは越後の日本海じゃなくて太平洋だよ、しかも磯じゃなくて浜だし・・・・・

でもほら、白黒写真になんかすると、日本海に・・・見えないかぁ(笑)
まっ、エエじゃないの。
けっこう多くの人たちが遊びに来ていたとはいえ、秋の海にはやっぱり夏の海とは違う、淋しさともの悲しさがあるもんでござんすよ。
げんに波が秋の姿でたおれかかってましたからね。(笑)

ともかく、しばしセンチな心に酔いしれ帰宅の徒へ
「ヒ~ヒ~・・・・」
あはは、帰りはこうなることが目に見えておりましたが、夕方、我が家に到着した頃には、日が傾いて気温も下がってきたはずなのに汗だくのクタクタでした。

てなことで、それでも料理当番の日にそれをサボることもできず、今日は手間いらずの一品にしました。
『料理当番、本日の一品』です。

この秋、初の鍋物です。
具は、鶏肉、白菜、ネギ、牛蒡、大根、人参、シメジ、春菊、油揚げ、これをちょっとニンニクをきかせた酒粕入り味噌仕立ての鍋にしてみました。

最後は卵雑炊でしたが、私はアルコールで腹を満たしておりましたので一口だけ。
即席鍋にしては美味しゅうございましたよ。

さて、今日の一枚は、テット・カーソンです。

カーソンというと、私はあまりアルバムを所有していないトランペッターなんでありますが、以前紹介した「PLENTYP OF HORN」と、あとはミンガス・ワークショップもの・・・・・考えてみれば、私はあまり聴かないトランペッターなのかもしれません。
あれ?嫌いだったけ?
いや、「MINGUS PRESENTS CHARLES MINGUS」の印象が強すぎて、今日のこのアルバムのようなカーソンに違和感を感じるのかもしれません。

まっそんなことはほっといて
最後の曲「ONLY FOREVER」・・・美しいですねぇ
ビング・クロスビー主演の映画『Rhythm on the River』の中の一曲ですが、良い曲だと思います。
秋の夜長にはシックリと来る一曲ではないでしょうか。

FIRE DOWN BELOW / TED CURSON
1962年12月10日録音
TED CURSON(tp) GILDO MAHONES(p) GEORGE TUCKER(b) ROY HAYNES(ds) MONTEGO JOE(conga)

1.FIRE DOWN BELOW
2.THE VERY YOUNG
3.BABY HAS GONE BYE BYE
4.SHOW ME
5.FALLING IN LOVE WITH LOVE
6.ONLY FOREVER