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JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

つぶらな瞳が歌いかける

2009年11月21日 | v-x

毎日寒いですねぇ、さすがの私もストーブに灯油を入れました。(エアコン、温風ヒーターが苦手だという話は以前しましたよね。)それでも着火式はまだ執り行っておりませんので、我が皮下脂肪は充分に防寒機能を発揮していると言っても良いでしょう。(笑)

毎回話題にさせていただいている朝日新聞土曜版be『song うたの旅人』ですが、本日の同記事では童謡「ぞうさん」を取り上げておりました。
 ♪ぞうさん ぞうさん
  おはなが ながいのね
  そうよ
  かあさんも ながいのよ ♪
っていうあれです。

記事の内容とはまったくかけ離れますが、皆さんが始めて象をご覧になったのはお幾つくらいのことだったでしょうか?
私は小学校の4年生でした。
何故にそんなにハッキリと覚えているのかというと、それが父と二人っきりで泊まりがけの旅行に出かけた最初で最後の事だったからです。

せっかちでワガママだった父は、子供好きではあったものの、家族と一緒にゆっくりと観光地巡りなんてぇことはまずしない人で、まして「息子と二人っきりなどとんでもない」といった現代なら怒られそうな父親でした。(まっ私も父のことは言えない似た者どうしなんですがね。)
「そんな父が、私と二人で泊まりがけの旅行?」
と、その時も不思議に思ったものです。
今思えば、宿泊したのは叔父の家で、おそらくは父と叔父の大人の相談がそこにはあったのではないかと思っています。(けっきょくは一緒に行きたいという私のワガママをきいてくれたんでしょうね。)

そんなこんなで行ったのは、東京上野の上野動物園、そして後楽園のナイター観戦でありました。

現代では電車も高速化していますし、自家用車もあたりまえですから、「象を観る」なんてぇことはすぐにでもできるんでありますが、当時は上野駅まで電車でも片道5時間、あの直角の木の椅子に座って揺られ続けなければ行けませんでしたから、田舎の子が「象を観る」てなことは大変なことだったのであります。
始めて観る象は、始めて観る東京の姿とともに、私にとっては大きなカルチャーショックであったことは言うまでもありません。
まるで幼児のように象を見上げながら
「♪ ぞうさん ぞうさん・・・・」
ってね。
五、六年後には、ジャズ喫茶でクダを巻いていたバブからは想像もつかない純真無垢な姿がそこにはあったのですよ。(笑)

以来、何度ぞうさんと対面して来たでしょう?
時に一人で、時に彼女と、時に子供たちと・・・・・・・
あの優しげでつぶらな瞳は、都度都度、童謡「ぞうさん」を歌いかけてくれていたように思います。

そんなことをふと思い出した記事でありました。

さて、今日の一枚は、シダー・ウォルトンです。
ウォルトンも経歴、実績、テクニック、いずれをとってももう少し目立ってもよいピアニストだと思うのですが・・・地味ですよね。(笑)
ここでも、サイドメンとしては数多くアルバムを紹介しているものの、リーダー盤は今回がやっと二度目の登場だと思います。

「HIGGINS HOLLER」というノリノリのジャズ・ロックに始まり、知的な感じが滲み出る「DAYS OF WINE AND ROSES」・・・・・
久しぶりに聴きましたが、良いですねぇ。
フロントは、ブルー・ミッチェル、クリフ・ジョーダン、私の触覚が動かないわけがないのですが、それ以上にリチャード・デイビス、ジャック・デジョネットが気にかかるのは、トリオ演奏に耳が奪われるからでしょうか。

まっ、シダーのリーダー盤全てに言えることかもしれませんが、「超名盤ではなくとも聴くべし」でありましょうかね。

そういえば、
シダーというと、第一回の「オーレックス・ジャズ・フェスティバル」で来日した際、横浜スタジアムに聴きに行く予定だったんですよ。だったんですが、けっきょく、NHKの放映を見た記憶があります。
あれ?何で行かなかったんだろう?????

SPECTRUM / CEDAR WALTON
1968年5月24日録音
CEDAR WALTON(p) BLUE MITCHELL(tp) CLIFFORD JORDAN(ts) RICHARD DAVIS(b) JACK DeJOHNETTE(ds)

1.HIGGINS HOLLER
2.DAYS OF WINE AND ROSES
3.JAKE'S MILKSHAKES
4.SPECTRUM
5.LADY CHARLOTTE

追伸、
昨日は一昨日の寝不足が尾を引いて、公園で車中昼寝をしてしまいました。写真はその時の公園で撮影したものです。
本文とはなんら関連性が無いことは、平にご容赦下さい。(笑)


我が愛に自信なし

2009年11月05日 | v-x

昨晩は久しぶりにはやく帰宅したので、ビールでも飲みながら野球の日本シリーズでも見ようかと思ったのですが、どうにもこうにもジャイアンツの分が悪い。ここで見るのを止めてしまうのはいかにも真のファンではない証拠なのでありますけど、ともかく、深酒前に風呂を済ませ、他のチャンネルをバチバチバチ
「いやぁ、やっぱりつまらん」
ちっとも面白そうな番組をやっちゃいません。(あくまで私感です。)
なら、おとなしくレコードでも聴きながら本でも読んでいればいいものを、
「動く画像が、み・た・い」

見出したのは、パトリス・ルコント監督の映画『歓楽通り』であります。

パトリス・ルコントといえば『仕立て屋の恋』『髪結いの亭主』『橋の上の娘』『ダンデム』『タンゴ』なんてぇのもありましたねぇ、じつに、いかにも、まさしく、フランス映画といった作品を多く手がける監督さんです。
私は、このジタンやゴロワーズのごとき独特なフランス臭漂うルコントの映画が嫌いじゃありません。
派手さや奇抜な驚きなど全くなく、かといってとても身近にある現実ともいえず、淡々と進むストーリー、それでいて知らぬ間にのめり込んでいく、しかもこうして何度か見直しても何故か新鮮味を感じる・・・じつに不思議です。

時は1940年代、フランスの歓楽通りにある娼館オリエンタル・パレスで、娼婦の子として生まれ育ったプチ・ルイ、娼婦達に弟のように可愛がられる存在であり、彼女達を、日々必至にバックアップする存在でもあります。

そんなある日、オリエンタル・パレスに娼婦マリオンがやって来ます。彼女を一目見た瞬間、プチ・ルイは恋をするんですなぁ、いわゆる「ビビっときた」ってやつですか、ところが、この恋が普通の恋とはちょと違う、プチ・ルイは「お付き合いしたい」「自分だけの彼女でいて欲しい」「抱きたい」てなゲスなことは考えもしない。彼の想いはただ「マリオンが幸せをつかむこと」「マリオンの夢が叶うこと」。
マリオンが運命の人と信じたじつはろくでもない男、ディミトリ。運命の人と信じるマリオンの想いを壊すまいと奮闘するプチ・ルイ。
マリオンの夢である「レコード歌手」になんとかさせたいと奮闘するプチ・ルイ。

売春禁止法の施行後ずいぶんとたってからなんでしょうが、冒頭で若い路地娼婦がベテラン路地娼婦に
「この商売を辞めて幸せをつかんだ女がいる?」
と訊ねると
「いないわね、一人を除いては・・・・」
それが、マリオン。
う~~~~ん、深いねぇ。

・・・・・・・もう、後は映画を観てください。
ただ、プチ・ルイの献身という愛のかたち、そして、愛すればこそそれに甘えるマリオン、二人とも否定できるほど、我が愛に自信が持てない私です。(笑)

こういう映画って、その余韻だけでお酒が飲めるんですよねぇ
なんかこう悲しくて、せつなくて、それでいてホワ~~ンと暖かいような・・・・・
「ウイスキーうめぇ」
ログの更新も忘れ、またしても深酒に酔うバブ君でありましたとさ。

さて、今日の一枚は、内容からすればシャンソン・・・なわけありません、ランディ・ウエストンです。

我がログをご覧いただいている方には、このノッポなピアニスト、ウエストンが私好みであることはご承知かと思いますが、思うに、シングルトーンをうんと強く弾き込んだり、また時には和音をうんと重く押し込んだり、そうですねぇ、野球のピッチャーならコースをついてくるいやらしいタイプ(これが悪いわけじゃありませんけど)ではなく、緩急で勝負してくる直球派というか、そこに個性が加われば言うこと無い、みたいな(笑)
そんなピアノ演奏を生み出すのが、このデカイ手なんでありますよ。

このアルバムではトリオ演奏もさることながら、セシル・ペインのバリトンも光ってますね。「I CAN'T GET STARTED WITH YOU」の後追いでペインが入ってくるとこなんざぁゾクゾクします。

これもまた、私好みの一枚です。

WITH THESE HANDS / RANDY WESTON
1956年3月14,21日録音
RANDY WESTON(p) CECIL PAYNE(bs) AHMED ABDUL MALIK(b) WILBERT HOGAN(ds)

1.THE MAN I LOVE
2.SERENADE IN BLUE
3.I CAN'T GET STARTED WITH YOU
4.THIS CAN'T BE LOVE
5.THESE FOOLISH THINGS
6.LIFETIME
7.DO NOTHING TILL YOU HEAR FROM ME
8.LITTLE NILES


休日の良き使い方?

2009年04月06日 | v-x

ここ二日ばかりは「やれミサイルだ、ロケットだ」と北朝鮮に振り回されっぱなしですが、なんだか騒げば騒ぐほどあちらさんを喜ばせているようで、「街中で、相手にする必要もないちょっといきがった若者にちょっかいを出して調子づかせる」的行動は慎むべきではないかと私などは思ってしまいます。
さらにはこれを受けて、国防費の増額云々を声高に論ずるのもいかがなものかと・・・
おっとイカン、私自身がそれに乗っかってベラベラと話してしまいそうです。

そんな「ミサイルに揺れた日曜日」私は何をしていたかといえば、春の陽気に誘われて、マイブームの自転車でお出掛けなんぞ・・・・
「ちょっと、いろいろやってもらいたい事がたまってるんですけど」
午前中ボーっと過ごした私がさも悪いような(せっかくの休日なんですから、良いじゃないですかねぇ)悪魔の声が・・・・

まぁたしかに築ウン十年の我が家ですから、そこかしこに不具合が出てくるのもしかたがありません。
「そりゃあ、業者さん頼めば、誰かさんがやるより速いし、間違いもないんだけど・・・・・・・」
その言葉の端には「それだけのお金を稼いできてくれればね」という「それを言っちゃぁ、おしめいよ」が潜んでいるわけで
「はいはい、分かりました。何をすればよろしいんでございましょう、ご主人様?」
「え~とね、トイレのドアノブがおかしいし、流しの蛇口の水の止まりが悪いでしょ、それから車庫に、雨樋・・・・・家ん中に入れてた鉢植えを、表に場所を作って出しといて」
「はいはい」
「それから・・・」
「え~~~まだあんの?」

最後に亀太君の水槽掃除を終わればすでに夕方の4時をまわっておりました。
「隊長!完了いたしました!」
「よ~~し、まっ今日のところはこれで許す。ほら、はやく買い物に行かないと晩ご飯遅くなるよ。」
「・・・・・・・・・・!?」

そこで、何故か忙しかった休日の〆は『料理当番、本日の一品』です。
「今日は頑張ったから、ちょっとくらい飲み過ぎてもよろしいでしょうか?」
「しかたない、少しなら許可する。ただし、いっぱいある大根を消化するように」
隊長のお許しも出たので、つまみになるものを作らせていただきました。

『酢大根を忍ばせた、サーモンとホタテと生ハムのサラダ』です。(長いネーミングですが)
短冊に切った大根にちょっとだけ塩をして、しんなりしたら水気を絞り、昆布入りの甘酢に30分ほど漬け込み、再度軽く絞ります。
これをカイワレ、人参、大葉と合わせ皿に盛り、大根を漬け込んだ甘酢に、醤油、塩、レモン酢を加え味を調えたドレッシングをかけます。
そこにサーモン、ホタテ、生ハムを盛って、最後にオリーブオイルをふりかけて出来上がり。
ビールに良く合いますよ。

こちらは、ご飯を主食とされる皆様用に(笑)丸大根と厚揚げを手羽元と炊きました。
それがね、こちらがまた日本酒と相性がよろしくて、五合ほどやっつけちゃいまして(笑)。さらに「さて、ブログの更新でもしようか」と、今度はロックグラス片手に趣味部屋に入ると・・・・・・
昼間の任務が効いたんでしょうねぇ、睡魔が
けっきょく、ダラー・ブランドなんぞを聴きながら心地よい眠りへと誘われたのでありました。
えっ?それは任務の疲れじゃなくて単なる飲み過ぎだって?
まっ、そうとも言えます。(笑)
ともかく、これもまた「休日の良き使い方」・・・・・ですよね?

さて、今日の一枚は、フィル・ウッズとドナルド・バードの双頭コンボ演奏です。
とはいっても、そこは一つ年上のウッズ(録音当日が彼の25才の誕生日)がリーダーといってよい内容ですけど。(もちろんバードも良いんですよ、良いんですが、それ以上のウッズがここにはいるんであります。)

ウッズ、バードの組み合わせというと、ジョージ・ウォーリントンのクインテットが即頭に浮かんできます。(「JAZZ FOR THE CARRIAGE TRADE」「THE NEW YORK SCENE」あたりね)ここでも同じテディ・コティックがお付き合いをしていますよね。

全体を通してまさに「ハード・バップを楽しむならこれ」と太鼓判を押せるほどの名演なんですが、大きく陽の目をみたアルバムとも言えないのは、当時のウッズの立場?
「もし彼がウエスト・コーストにいれば」などという方もおりますけど、ニューヨークにこだわったからこそ、チャリー・パーカーに心酔したからこそのウッズなんでありまして、パーカー未亡人チャンに「HOUSE OF CHAN」なんて、なんともいじらしい。(笑)

ともかく、当時のウッズの実力を知るにはうってつけのアルバムだと思います。

THE YOUNG BLOODS / PHIL WOODS & DONALD BYRD
1956年11月2日録音
PHIL WOODS(as) DONALD BYRD(tp) AL HAIG(p) TEDDY KOTICK(b) CHARLIE PERSIP(ds)

1.DEWEY SQUARE
2.DUPELTOOK
3.ONCE MORE
4.HOUSE OF CHAN
5.IN WALKED GEORGE
6.LOVER MAN


全快?!

2009年04月03日 | v-x

いやいやいや、ありがたいものです。しばらく更新をしなかったら「ついに肝臓でも壊したのかと思った。」とか、「入院したんじゃないか」とか、みなさんにいろいろ言われまして、ほんと、こんなバカタレの心配をして下さいましたこと、心より感謝いたします。ありがとうございました。

じつは先週の土曜日から入院を・・・・・
といっても、私がじゃありませんで、PCがぶっ飛んだんであります。思えばブログにも書きましたけどちょっと前にも危ない時があったんですよねぇ、PCも人間同様「ちょっとしたサインに気付いて、速く手当をするが肝心」ということなのでしょう。
でもおかげさまで、なんとかスクラップは免れ、昨日退院してまいりました。
それで今日、久々の更新となったわけです。

そんなこんなでしばらく休んだおかげで、またまた飲み過ぎネタや、新聞ネタ、映画ネタ、本ネタ等々、その間の話題には尽きないのでありますが、せっかくですので小出しにしていくことにしましょう。(笑)

突然の寒の戻りに歩みを止めていた春さんも、今日の午後あたりからまた少しずつ動きだし、桜もやっと咲き始めました。それでも首都圏あたりに比べると一週間ほどの遅れでしょうか、来週末あたりが見頃のようです。

「バブさん、え~~と、日本語で何でしたっけ、あの、ザン?ザー?・・・だから、バブさんが言ってたヤツ、友達に買ってきてもらいました。」
Mさんのお店でアルバイトをしている中国人留学生、Yさんです。
「ザン?ザー???????あ~~~、山椒、中国山椒、花山椒

そうなんです。このあたりのスーパーには花山椒がめったに置いて無くて、
「Yさん、今度中国に帰ったら本場の山椒買って来てよ。」
と以前頼んだことがあったのでした。

「いやぁ、嬉しいなぁ、ほんじゃさっそく麻婆豆腐でも作ってみようかな、作ったときにはYさんにもおっそわけするからね。」
とありがたくいただいたのですが、よくよく考えてみれば手作り麻婆豆腐などもうずいぶん作っていません。「おっそわけ出来る味かどうか、まずは一度作ってみてから」ということで作ってみました。

ということで、この花山椒をたっぷりきかせた麻婆豆腐が、先週の『料理当番、本日の一品』だったわけです。
いやぁ、さすが本場物、少量でも舌に来るあの独特のシビレ感は花山椒でしか味わえませんねぇ。
「○○、なんだかいつもの麻婆豆腐と味が違うなぁ」
とは、インスタントに馴れきった母の言い分でして、私的にはとても美味しい麻婆豆腐だったと満足しています。
「Yさん、まぁこれならおっそわけ出来そうだから、今度作って持ってくね。」

さぁ、今日は五日遅れの料理ネタでしたが、明日は三日遅れの飲み過ぎネタでも行っちゃおうかなぁ、あはは、PC全快でさらにこの駄ブログは続くのでありました、とさ。

さて、今日の一枚は、その三日遅れの飲み過ぎネタにも通じる一枚なのですが、プレスティッジ・オールスターズ・セッションです。
いわゆるプレスティッジお得意のオールスターもの?企画もの?
まっ、そんなことはどうでもいいんですが、けして寄せ集めアルバムではありません。

三日前に飲んでいるときに同席した私より四歳ほど年上の社長さんが、
「高校生の時、マル・ウォルドロンを聴きに行った事があったなぁ」
てなことをおっしゃいましてね、
「あっ!そこに私もいました。」
てな話から、ジャズ談義、映画談義と盛り上がり・・・・おっといかん、これは明日の話題でした。(笑)
ともかく、そんな話からふと思い出したアルバムなのです。

マルが仕切ると、どうしてもこういった雰囲気になるんでしょうか?それとも集まったミュージシャンの色なんでしょうか?アル・コーン、アート・ファーマー、ハル・マクシック、ケニー・バレル、マルと続くソロが、お洒落な雰囲気を醸し出すタイトル曲で始まるこのアルバム、なかなかのもんで、お酒にもよく合う一枚だと思いますよ。(日本酒の雰囲気じゃありませんけど....笑)

仕切り屋としてのマルは、他のプレスティッジ盤を聴いても、やはり一目置くべきなのでしょうか?
今日は、そんなマルに敬意を表し、カテゴリーは「v-x」にさせていただきました。

EARTHY / THE PRESTIGE ALL STARS
1957年1月25日録音
MAL WALDRON(p) ART FARMER(tp) HAL McKUSICK(as) AL COHN(ts) KENNY BURRELL(g) TEDDY KOTICK(b) ED THIGPEN(ds)

1.EARTHY
2.WHAT'S NOT
3.I WOULDN'T
4.THE FRONT LINE
5.DAYEE


連想話パート???

2009年03月25日 | v-x

なんだか冬の寒さが戻ってきて、一度春の暖かさにホッとした身体にはなおさらにこたえてしまいます。今晩はS君でも誘って「ぬる燗でもやっつけながら、WBCで燃え上がった生気をつまみに身体を温めてくる。」なんてぇのもいいですねぇ・・・電話しちゃおうかな。(笑)

  おそれるな、マリアよ
  あなたは神の恵みをうけた。みよ、あなたはみごもって男の子をやどす。
  その子をイエスと名づけなさい。
  その子は偉大な者となり いと高き者の子と呼ばれる
  主なる神は彼に 父ダビデの王座をあたえられ
  彼はヤコブの家を永遠におさめる

今日は『聖母マリアの受胎告知の祝日』なんだそうでありまして、ヨセフと婚約して6ヵ月、ヨセフとは「なに」もしていないマリアに、3月25日、神はイエスの受胎を告げたのでありましたとさ。
「いやいや、ヨセフも結婚まで待てなかったんだよきっと」
てな、不道徳なことを言っちゃいけません。ヨセフもマリアも私みたいな神をも恐れぬふとどき者とはわけが違うんですから。

ともかく、この受胎を神のメッセンジャーとしてマリアに告げたのが、天啓、智恵、慈悲、贖罪、約束の天使であり、エデンの園の統治者であり、智天使の支配者とされる『大天使ガブリエル』。彼女、いや彼、いやいやカブリエルは、絵画などで純白の百合の花を手にして描かれることが多いそうですが、これはまさにマリアの処女性を表しているのだそうですよ。

無神論者の私などは、大天使カブリエルというと、映画『コンスタンティン』が頭に浮かんできます。イギリスの名女優ティルダ・スウィントンが演じていましたよね。
「堕天使の反乱によって天界大戦争が起こり、結局、大天使ミカエル率いる天使軍が、ルシファー率いる悪魔軍に勝利し、そこで善と悪のバランスを取るため、地上に肉体を持った天使と悪魔が、一般の人間と一緒に日常生活をしている。」
映画の中では大天使カブリエルもそんな『ハーフブリード』として描かれておりました。
そうそう最後には、神に羽を取られて『人間』になってしまうんでしたよね。

そういえば昔GSグループにザ・ハーフ・ブリードっていうのがいましたよね?え~と、「悪夢」じゃなくて「夢の何とか」じゃなくて・・・・そ「不思議な夢」。
あはは、そんなん思い出すのはGS好きだった姉の影響でしょうか?

ティルダ・スウィントンといえば、『ナルニア国物語』の白い魔女、あのイメージも強いですが・・・・・
あっそうだ、デレク・ジャーマン監督の『ザ・ガーデン』では彼女が聖母マリアじゃなかったでしたっけ?なんとも不思議な映画でしたが、こんどあらためて観てみようかなぁ。

いつものようにとりとめのない連想話も、うまいこと聖母マリアに戻ったということで、終わりにしましょうね。(笑)

さて、今日の一枚は、レム・ウィンチェスターです。
プロ活動を始めてたった一年で爆死ししたウィンチェスター、このアルバムのタイトルを見ただけで、いかにミルト・ジャクソンを意識していたかが分かるというものですが、音色はやはり違います。
ミルトが「ヴァイブ~~~~」なら、ウィンチェスターは「ヴァ・イ・ブ」てな感じ?(なんじゃそりゃ)
でもこの「ヴァ・イ・ブ」てぇのが、なかなか魅力的なんでありまして、「LIKE SOMEONE IN LOVE」なんか聴くと、「「ヴァイブ~~~~」も良いけど「ヴァ・イ・ブ」もええやん」てな気になるのであります。

「早死にさえしなければ、バグスに負けず劣らずのヴァイブ奏者になっていたのではないか」
あはは、ジャズの世界には「早死にさえしなければ・・・」っていうお方が多すぎて困りもんですね。

ANOTHER OPUS / LEM WINCHESTER
1960年6月4日録音
LEM WINCHESTER(vib) FRANK WESS(fl) HANK JONES(p) EDDIE JONES(b) GUS JOHNSON(ds)

1.ANOTHER OPUS
2.BLUES PRAYER
3.THE MEETIN'
4.LIKE SOMEONE IN LOVE
5.BOTH BARRELS


チョンガーの歌声が響く

2009年03月06日 | v-x

 ♪ チョンガーどもよ よく聞けよ 独りぼっちが寂しとて
   女に手を出すのは考えもんだ 女はとっても怖いんだよ
   純情なあんたにゃ とっても歯が立たない ♪

ということで明後日日曜日まで、私はチョンガーであります。(笑)
「家に帰っても独りだし、飲みにでも・・・・・」
しかし、一昨日したたかに飲んできたばかりですし、不景気の折、懐具合も怪しいわけで
「う~~~ん、今日は我慢しよう」

とは言っても、帰って夕飯の用意が出来ているわけでもなく、8時過ぎに帰って出来るものといったらたいしたものでもありません、少々のアルコールに頼るのはしかたのないことですよね。

まっ、ササッとこんなんでビールをあおると、
「う~~ん、奴がちょっとばかり余計だったなぁ・・・・ポン酒飲むしかないジャン」
とわけの分からない独り言を言って、日本酒を一合ちょっと、こうなるとどうなるかは自分が一番よく知っているのでありまして

あはははは、趣味部屋に入ってレコードかけちゃったらもうお終いですよね。今は気分よく深酒に突入中で、久しぶりにジェリー・マリガンの「NIGHT LIGHTS」なんか聴いてます。

先日ほとんど飲んでしまったラガヴーリンのボトルを、逆さまにして最後の一滴まで飲み干し、新しいジンビームのボトルにも手を出して・・・・あと1時間もするときっとギターをかき鳴らして歌っちゃってるかもしれません。

 ♪ 虚しい虚しいとつぶやいても また明日も虚しいだけ
   空に浮かんでる白い雲も 今では何も答えてくれない
   強く弱く弱く強く 膝をたたいてみれば
   あ~なんだか生きてる証のような 虚しい痛みを感じるよ
   お~~ 僕たちに今一番必要なものは 熱い恋や夢でなく
   まぶしい空から降ってくる 白雪姫の毒リンゴ ♪
 
今日の熱唱は泉谷しげるで押し通そうと思います。大声で歌っても今日は文句を言う人がいませんもんねぇ~~だ。ワンマンショーやっちゃうぞぉ!!!
「え~『告白のブルース』『白雪姫の毒リンゴ』二曲続けて聴いていただきました。続きまして『ひねくれ子守歌』『春夏秋冬』またまた二曲続けてどうぞ」
なんちゃって

さて、今日の一枚は、フィル・ウッズです。
ちょっとひねくれているのは、ドラムレスで、しかもレギュラーメンバーではなく、トミー・フラナガン、レッド・ミッチェルという、どうにもこの時期のウッズに合っているのか合っていないのか分からない二人が付き合っているというアルバムです。さらにウッズが「YOU'RE ME」でクラリネットを吹いているという・・・う~~んどうなんでしょ?

ただ、「へぇ、こんなアルバムもあるんだぁ」的感覚だけで聴くには、ちと惜しい気がします。それなりに楽しめるし、私的にはけっこう気に入ってたりして(笑)
たしかに、ドラムレスというのは締まりが無いっちゃ無いんですけどね。

ウッズの一枚としても、フラナガンの一枚としても「チョウお勧め」とは言えないアルバムかもしれませんが、今晩熱唱した後に聴くのにはいいんじゃないかなぁ、なんてね。

THREE FOR ALL / PHIL WOODS
1981年1月7日録音
PHIL WOODS(as,cl) TOMMY FLANAGAN(p) RED MITCHELL(b)

1.REETS NEET
2.IT'S TIME TO EMULATE THE JAPANESE
3.TALKING
4.THREE FOR ALL
5.YOU'RE ME
6.GOODBYE MR EVANS


愛情印のハンドクリーム

2008年11月09日 | v-x

立冬を過ぎたらなんだか俄然寒くなってまいりまして、季節の移りが早まってきました。紅葉に時雨れ、いつしかこれが落葉へと変わり、枯れ葉舞い散る季節がすぐそこに迫っているようです。
散歩を済ませて帰宅直後は火照っていた体が、あっという間に冷えてくる、これもそんな季節のせいなのでしょうか?
「いや、違うね。そりぁ、歳のせいだと思うよ。」

それが歳のせいかどうかは別としても、最近特に感じるのは、皮膚の艶と言いますか、脂っ気といいますか、めっきり無くなってきたように思えてしかたありません。
Mさんのお店でレジ袋を広げようとしても、悲しいかな何度も指に水をつけないとダメだったり、そうそう、レコードの中袋、あれにレコードを入れようとするときも「あれ?あれ~~~?」みたいな(笑)
それでいて、鼻の頭とか額あたりはテカテカに光っているという、まさに「おやじ」を自覚せざる得ない今日この頃であります。

クリームやらローションやらには手をつけたことがなかった私ですが、今年の冬は少しケアーが必要なのでありましょうか?
アルコールで艶を出すてぇのは、無理でしょうかねぇ?
どなたか良い対策を知っている方、ぜひともご教授願いたいものです。(笑)

そういえば、小さい頃、風呂あがりに母が手にクリームを塗ってくれたことをかすかに覚えています。あれはいくつくらいの記憶なんだろ?
考えてみれば、昔の子供は一度家を飛び出すと何処で何をしているやら分かったもんじゃありませんでしたし、寒さ暑さなど関係無しに自然と戯れておりましたから手が荒れて当然だったわけで、あれはまさに『母の愛』ってやつですか。

「かぁちゃん、そういや昔、手にハンドクリーム塗ってくれてたよね?」
「あ~、塗ってやるとイヤだって言って、じゃあ自分で塗れって言うと塗らないし、けっきょく、ろくすっぽ塗ってねぇんでねぇがぁ」
あはは、所詮小さい頃の記憶なんてぇものは、自分の都合良いものに美化されているものです。

私は、我が子にクリームを塗ってあげましたよ。『父の愛』ですよ『父の愛』(笑)
我が家の子供たちは、父の良い影響(笑)を受けて二人ともちょっとしたアレルギーを持っておりまして。
息子は花粉症は基より幼少期にはアトピーで、塗り薬は欠かせぬ子供でしたし、娘は息子ほどではなかったものの、「砂アレルギー」なる奇妙奇天烈なアレルギーを持っておりまして、砂場で遊ぶと手のひらが「ひどいアトピー」みたいな状態になったのです。(時には軽い喘息のようにもなったりして)
かといって小さい子供に「砂場では遊ぶな」というのも無理な話ですから、小学校低学年くらいまでは手に塗り薬をつけるのがあたりまえになっていました。
あのちっちゃな手・・・可愛かったんですよねぇ(思い出して泣いてます....笑)

「子供たちよ、君らに優しくクリーム(薬)を塗ってあげたのは、母だけじゃないよ。父だって優しく優しく塗ってあげていたんだからね。」
あれ?何の話でしたっけ?

ともかく、小さいときもそうですが、歳を取ってくると思わぬ肌のトラブルがあるものです。
「冬を前にして、だれか、私のガサガサの手に、愛情印のハンドクリームなんぞを塗ってくれる、優しい方はおりませんでしょうか?」
広くここに公募いたします。(笑)

冗談はさておき、これだけ気温が下がってくると暖かなつまみとお酒が一番、そこで『料理当番、本日の一品』です。

母の茶飲み友達から柚子と柿とキウイ(全て露地物)のおっそわけ、となれば、自家製柚子ポン酢を作って鍋物です。『ハリハリ雪鍋』という名前を勝手につけたお得意鍋です。

具はいたってシンプルで、鱈と豆腐それに白菜、ネギ、大根おろしと水菜です。
昆布と鰹節でダシを取り、酒、塩、醤油で軽く味を付けます。そこへ、下塩で生臭みを取ってから、本塩、胡椒をして、片栗をつけ揚げた鱈をぶっ込み、一煮立ちしたらアクを軽く取って、白菜、ネギ、豆腐をぶっ込みます。それぞれの具材に火が通ったところで、たっぷりの大根おろしを乗せ、そのまた上に水菜をこちらもドサッと乗せて蓋をして、煮立ったら出来上がり。柚子ポン酢でいただけば、サッパリしてるけどほっかほか。
先日の残り物、烏賊の塩辛にも刻んだ柚子の皮を入れて・・・・・
いやぁ、酒が進む進む、美味しくいただきました。(笑)

さて、今日の一枚は、マル・ウォルドロンです。

私が高校生の頃、マルはソロとして何度か来日をし、なんと我が田舎にまでもやって来たことがありました。
当時、我が田舎にやって来る本場のジャズメンなんて皆無に等しい時代でしたから、私も勇んで聴きに行きましたが・・・・・
ソロっていうのがいけません。
いかに田舎とはいえ、そこそこ大きなホールで、正直、それほどメリハリもない(当時はそう感じたのです)演奏をダラダラやられても眠いだけで、ちっとも面白くなかったんです。(笑)

「そんな話をしておいて、ソロアルバムとはなんたることか」
って事ですが、今日みたいにちょっと酔っぱらった時に、照明を暗めにした部屋で一人こうして聴く分にはこのアルバムも悪くないんであります。
つまり、私が生で聴いたマルのソロピアノは、ずばりシチュエーション・ミスであったということでしょうか?
だけど
「う~~ん、でも、ヨーロッパに移ってからのマルはどうかなぁ?」
的感覚は払拭できずにはいるのですけどね。(笑)

まっ、いいや、たまにはマルのソロも良いでしょう。
ちなみに私はB面二曲目、シッシ・フォレスティーのために作ったワルツ「THREE FOR CICCI」がけっこう好みです。

そうそう、一曲目「ALL ALONE」は、映画「マンハッタンの哀愁」のテーマ曲でしたよね。
「あれ?どんな映画だったっけ?」
たしか、マンハッタンの酒場で出会った、妻に逃げられた元人気俳優と離婚したばかりの元外交官夫人が恋に落ちて・・・・みたいな話でしたよねぇ?
絶望の中の孤独を背負った大人の男女が出会うと、必然的に恋に落ちるんでありましょうか?
哀しいかな私にはそんな出会いがないなぁ、酒場には行ってんだけど・・・・・
「あのね、あんたは絶望の中の孤独も背負ってないし、そもそも、こういう話は美男美女に起こり得る話で、基本的にあんたじゃ無理だから」
「・・・・・・」

ちょっと、ネットで調べてみたら
思い出しました。主演は「死刑台のエレベーター」のモーリス・ロネだったんですよね。DVD化もされているようですから、今度仕入れて見直してみようかと思っています。今後の参考のためにも(笑)

ALL ALONE / MAL WALDRON
1966年3月1日録音
MAL WALDRON(p)

1.ALL ALONE
2.DUE TORRI
3.A VIEW OF S. LUCA
4.BLUE SUMMER
5.IF YOU THINK I'M LICKED
6.THREE FOR CICCI
7.MOSQUE RAID
8.WALTZ OF OBLIVIOUS


秋の香の大津波やぁ~~

2008年10月07日 | v-x

今朝眠い目をこすりながらトイレに立つと、その場所には似つかない良い香り、毎年の秋を感じる瞬間です。たしか去年も書いた記憶がありますが、トイレの窓の外に咲くキンモクセイの香りです。
それにしても、昨日の朝は気付かずにいたのが、だった一日でこれほど香るようになるとは「金木犀の香、恐るべし」
仲秋の名月を観ることもなく、早季節は晩秋へと向かっているわけですねぇ・・・・・
おっとっと、大切なモノもしまわずに香りに酔っている場合ではありませんでした。(笑)

「キンモクセイ、いつの間にか咲いたんだねぇ」
「あ~~、昨日の午後あたりから香ってきてたよ。」
すると母が
「あっそうだ、今日魚屋にまわる暇あっか?」
昨日母の実家から荷物が届いたので、お返しに秋刀魚でも贈りたいというのです。
「荷物??????」

「やったぁ~~~!!!!!」
秋最大の贈り物『新米』でありますよ。
つきたての輝く米、『金木犀の香』など忘れてしまうほどの秋の香りがほとばしっています。
「ということは、今朝の飯は新米かい?」
「う~ん、今の米を食べちゃってからにしようかと思って」
何をおっしゃいます。せっかくの『つきたて新米』を喰わずしてなんとしましょう、送ってくれた親戚にも申し訳ないじゃござんせんかぁ
「今ある米は後にして、せっかくの新米からいただこうよぉ」
いつも却下ばかりされる我が提案も、今回ばかりは無事バブ家内閣の承認を得まして
「やった、やったぁ~~~!!!!!明日の朝は新米だぁ~~~!!!!!!」
明日の朝は、さらなる『秋の香』を楽しめそうです。


スーパーなんかで売っている『お嬢様栗』と違い
粒は揃っていませんが、味は良いんですよぉ

さらにさらに、
親戚とはありがたいもので、新米とともに栗まで送ってくれまして
「栗は栗ご飯にもするけど量があるから、茹で栗にしておくから」
うほっほ~~い、『秋の香』は夜もやって来たのでありました。

ほんとこの時期、『秋の香』ってヤツは波のごとく次々と押し寄せて来て・・・・・幸せですよねぇ
「こりゃすごいですねぇ、まるで秋の香の大津波やぁ~~~~~」
夏バテなど何処吹く風と乗り越え、今年も彦摩呂に負けず劣らずの体型を維持した私。
「天高くバブ肥ゆる秋」は、こうして深まっていくのですよ。

さて、今日の一枚は、ジョージ・ウォーリントンです。
あはは、『秋の香』とは全く関係ありません。
ジャッキー・マクリーンに2日連続でご登場いただいたので、60年代ではなく50年代のマクリーンをと思い引っ張り出したのが、ウォーリントンの「LIVE! AT CAFE BOHEMIA」でありまして、すると今度はウォーリントンを久々に聴きたくなって、「JAZZ FOR THE CARRIAGE TRADE」そして今日のアルバムと聴き進んでいったと、まぁそんなわけです。

ここでのアルト・サックスは、マクリーンではなく「JAZZ FOR THE CARRIAGE TRADE」に引き続いてのフィル・ウッズですけど、これがまたよろしいんですよねぇ。出だしの「IN SALAH」でのテーマの後のソロ、ここでもうやられてしまいます。
ウッズとドナルド・バードのコンビネーションもバッチリでノリまくり「いったいこのアルバムのリーダーは誰なんじゃい」と突っ込みを入れたくなってしまいます。
私としての唯一の不満はそこでありまして、肝心のウォーリントンのピアノをもう少しじっくり聴きたいなぁという気持ちは残るんですけど。
まっ、ピアノ・トリオの「GRADUATION DAY」もあるし、誰がリーダーであれ気持ちの良い一枚には違いないわけですから、それで良しとしましょうよ。

THE NEW YORK SCENE / GEORGE WALLINGTON
1957年3月1日録音
GEORGE WALLINGTON (p) DONALD BYRD (tp) PHIL WOODS(as) TEDDY KOTICK(b) NICK STABULAS(ds)

1.IN SALAH
2.UP TOHICKON CREEK
3.GRADUATION DAY
4.INDIAN SUMMER
5.DIS MORNIN
6.SOL'S OLLIE

追伸、
俳優、緒形拳さんがお亡くなりになったそうで、享年71、まだチト早い気がします。
「NHKの大河ドラマ」そして「必殺仕事人の藤枝梅安」、邦画をあまり得意としない私でも観た『砂の器』『鬼畜』なんかがすぐ頭に浮かんできます。
舞台出身のまさに「役者とは」と唸らされる名優でありました。心よりご冥福をお祈りいたします。


信号機の怪

2008年09月03日 | v-x

残暑と呼ぶにはあまりに暑すぎて、やになっちゃいました。
「まぁいいじゃないですか、大雨で車が流されないだけ」
「だってぇ、今日だってさぁ、曇りか雨のわけだったんだよ、それがなんじゃいな、夏の太陽こんにちわの、カンカン照りのムッシムシじゃん、あ~~~~アジィ~~~~~~」
同僚の言うとおり、大雨で大変なことになっている地区を思えば文句も言えないんですがね。

「バブさん、ここの信号って何の意味があるんでしょうねぇ?」
突然の質問で写真を撮ることは出来ませんでしたが、こんな感じの三叉路の信号なのでありまして

つまり、信号が見える方向からは歩行者も車も来ないのです。
「きっと、道路財源が余ったからじゃないの」
って、これは冗談ですが、ほんと何の意味があるんでしょう?分かる方がいらしたら教えていただけませんかねぇ?(写真も無しにこんな下手くそな図じゃ、分かるわけもないか)

「ところでバブさん、信号といえば、信号の電球っていつ取り替えるか知ってます。」
「あ~~????・・・・・夜中に車が通らないのを見計らって取り替えんだろう」
「じゃあ、交通量の多い国道なんかは?」
「・・・・・・だから・・・・」
「信号機が作動しなかったら事故起きますよ。」
「・・・・・・う~~~ん、逆に昼間、そう明るいときに仮設信号とか、手信号しながら交換すんだよ、きっと。・・・・・っていうか、今はほらLEDが主流だから、交換しなくても大丈夫なんじゃないの。というより、そんなのどうでもいい話だし」
自分が知らないことを突っ込まれると、ついつい話をそらしてしまう、私の悪い癖ですね。

「じつはですねぇ、信号って赤・黄・青全部がいっしょに点いているって事は無いじゃないですか。だから、赤が点いているときに青を交換して、青が点いているときに赤を交換して、黄は赤か青どちらかが点いているときに交換するっていう高度な技を使ってんですよ。」
「ほんとかぁ~~~?!おまえ見たことあんの????」
彼に言わせると、そんな工事はしょっちゅうやっていて、知らぬ間にそれをやってしまうから目立たないし、凄いんだというのです。
「信号機の電球脱着は簡単に出来るような仕組みになってるんですよ。だからちょっと馴れた者なら大丈夫なんだそうですよ。」

私には、どうも眉唾のように思えてならないのですが、真意をご存じの方、あるいは「俺がその脱着をやってんだよ」って方がいらっしゃいましたら、教えていただけませんでしょうか?

今日は、仕事中にこんなくだらない事で盛り上がったという、じつにどうでもよいお話でありました。

さて、今日の一枚は、マル・ウォルドロンです。
プレスティッジにおける四部作の仕上げは、それまでの三作とは違いホーン抜きのトリオ演奏でした。これは、前年からビリー・ホリディの伴奏者となったことが深く関わっているという説もありますが、どうだったんでしょうか?

でも、この人のピアノは、聴く時代というか、出会った相手にかなり影響を受けつつ変化していくところに面白味があるのかもしれません。
ここでは、ビリーの影響を大きく受けているのかどうかの理解力は私にはありませんが、「黒い情念と哲学」といったイメージは、出会う人達によって変化していったマルの集大成を言うものであって、この時点ではそこまでの感覚は無いように私には思えます。

おっと、いつもながらそれが嫌だということではないんですよ。ジャズ・ミュージシャンが、演奏相手、いや他のミュージシャンとの出会いだけでなく、時に社会環境や地域文化だったり宗教だったり哲学だったりに出会うことで演奏が変化し、独自のスタイルを生み出していく、それはジャズの魅力以外のなにものでもないと思います。

私は、マルには、後にエリック・ドルフィーと出会ったとき、それを強く感じるのですけどね。

MAL 4 / MAL WALDORON
1958年9月26日録音
MAL WALDRON(p) ADDISON FARMER(b) KENNY DENNIS(ds)

1.SPLIDIUM-DOW
2.LIKE SOMEONE IN LOVE
3.GET HAPPY
4.J.M.'S DREAM DOLL
5.TOO CLOSE FOR COMFORT
6.BY MYSELF
7.LOVE SPAN

おまけ、
今ふと思ったのですが、あの三叉路の信号機は、ひょっとて原付バイクと自転車用、つまり直接右折できない車両用のもの?
でもあの交差点で、二度待ち右折をしてるの見たこと無いけどなぁ・・・・・


大きく大きく大きくなぁれ

2008年08月23日 | v-x

東京で暑い思いをして帰ってくれば、涼しいを通り越したような気温の低さ、まぁ皮下脂肪蓄積型の我が身体にはじつに助かるのではありますけどね。

一昨日の疲れもあって昨晩は早く就寝しようと床に入ったものの、これがなかなか寝付かれない。いつもは2時頃まで起きている人間が11時前に寝ようとするところに無理があるわけでして、結局は起き上がってロックグラス片手にオリンピックの400mリレーなんぞ見て、
「よかったなぁ朝原・・・・・」
なんてやっておりました。

一度グラスを手にすれば一杯で済むわけもなく、チビチビやりながらテレビのチャンネルをあっちこち、
「そっか、今日は金曜日、タモクラでも久しぶりに見てみんか」
てなわけで、一人寂しく飲みながら『タモリ倶楽部』を見ておりました。

 ♪ 大きく大きく大きくなあれ 大きくなって天まで昇れ
   ランプランプ不思議なランプ 恋の炎に火をつけて ヘイ
   大きく大きく大きくなあれ 大きくなって天まで昇れ
   ランプランプ不思議なランプ 私の体に火をつけて ヘイ

   くらいくらい穴の中 前行くモグラが穴掘った 後ろのモグラも穴掘った

   イヤよダメよイヤイヤダメよ イヤイヤそれはムリなのよ
   いついつまでもお友達 許して許してそんなこと ヘイ
   イヤよダメよイヤイヤダメよ イヤイヤそれはムリなのよ
   いついつまでもお友達 許して許してそんなこと ヘイ

   くらいくらい穴の中 前行くモグラが穴掘った 後ろのモグラも穴掘った
                          ・・・・・・・・ ♪

「んんんんんん!?これは・・・・」
アラジンスペシャルの「がんばれジャイアンツ」ではござんせんか、というか、こんな歌とうの昔に忘れていたのが、聴いた瞬間に鮮明に歌詞までも頭の中に蘇ってきて・・・・・

以前このブログでも何曲か深夜放送世代の思い出の曲を紹介したことはありましたが、さすがに「がんばれジャイアンツ」までは思いつきませんでした。(もちろん、音源も持っておりませんし)
それが、まさに『三つ子の魂百まで』ですか?当時何度も何度も耳に入ってきた曲というのは、自転車の乗り方のように忘れないものなのでありますねぇ
特に、以前紹介した「つボイノリオ」なんかもそうですけど、ちょっとエッチなナンセンス歌っていうのは、忘れがたいものだったりします。(そういう年頃だったんですよね)
辞書で『ころもへんの文字』を見つけただけでもちょっとニンマリしてしまう、あの頃の想像力や記憶力、あのすばらしかった能力は何処へ行ってしまったんでしょうねぇ・・・・(笑)

ほんと、あの頃の能力を、身障者への強盗を思いつくようなくだらないことに使っちゃいけません。もっと大きな可能性を持った力であることに気付いて欲しいなぁ・・・・
「有り余るエネルギーは時に暴走する」これは今も昔も変わらぬ若者の特性でありますけど、それは、強者に勇敢にも立ち向かう強い力にもなるわけで・・・・
「後悔先に立たず」若者よ、バカもけっこう、エッチなのもあたりまえ、ただ、今燃えさかるエネルギーは永遠のものじゃないんだよ。そのエネルギーを何に使うべきか多いに悩んで、悩んで、自分にとっても有意義なものに消費してくださいよ。

あら?話が飛んじゃった?
ともかく、おじさんには可能性を多いに秘めた全若者がうらやましいと、そういうことですよ、ね。「がんばれジャイアンツ」ならぬ「がんばれ若者」、♪ 大きく大きく大きくなぁれ ♪ だよ。

さて、今日の一枚は、レオ・ライトです。

ライトは、じつに過小評価されているリード奏者ですよね。それは何故か?
それは活躍期間があまりに短かったからかもしれません。
ミンガス・バンド、ガレスピー・コンボと移ってその後ライトはどうしてしまったのでしょう?
とかいいながら、ヨーロッパに渡りベルリンに定住したことは知ってはいるんですけどね、私にとってのライトは、1959年から1963年ここまでの彼が全てみたいなところがあるんです。

個性的なアルトとしなやかなフルート、彼のアトランティック、ヴォルテックスに残るアルバムはどれも捨てがたいものがあります。
今日のアルバムは、そんなライトの記念すべき初リーダーアルバムです。「SUDDENLY THE BLUES」や「SOUL TALK」と比べると若干個性には欠けるようにも思えますが、A面のフルート、B面のアルトともに、ライトというリード奏者を知るには充分のアルバムであると思います。
彼をよく知らない方にも、一度耳にしてみると良いアルバムだと推奨します。

BLUES SHOUT / LEO WRIGHT
1960年5月25日録音
LEO WRIGHT(fl,as)
HARRY LOOKOFSKY(vln) JUNIOR MANCE(p) ART DAVIS(b) CHARLIE PERSHIP(ds)[1~4]
RICHARD WILLIAMS(tp) JUNIOR MANCE(p) ART DAVIS(b) CHARLIE PERSHIP(ds)[5~8]

1.SIGI
2.ANGEL EYES
3.AUTUMN LEAVES
4.INDIAN SUMMER
5.BLUES SHOUT
6.NIGHT IN TUNISIA
7.THE WIND
8.TWO MOODS