goo blog サービス終了のお知らせ 

JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

ダラリの日曜日

2012年04月01日 | v-x

今日は4月1日、『火星人襲来』みたいな嘘もついてみたいんですが、すぐ顔に出る私としてはいささか無理がありますよね。(え~~~~?)
ともかく東京では桜も開花したそうで、いよいよ本格的な春到来?
考えて見りゃ、昨年は花見どころの話じゃありませんでしたから、今年はゆっくり「花見酒」とでもいきたいものです。

ところが、ここにきてMさんのお店では風邪が流行しておりまして、年度末と重なった先週は「そりゃもう大変さ」常態、おかげで一手伝いにすぎない私もそれなりに忙しかったりして、昨晩も帰宅は深夜12時過ぎ、帰って飲んで寝るのが精一杯常態ですから、このままでは「花見も辛い」かもしれませんね。

そんなわけで、せっかくの日曜日もダラッとした一日でした。
起きて朝飯食べて・・・・グテ~~トロトロ
「買い物!」
と言われても・・・・ヨッコラショのダラダラ
昼飯食べたらまたしても・・・・グテ~~トロトロ
「○○さんのところは行かないの?」
「そうだぁ、今日はパソコン教室もどきの日だった」
と、一度鞭は入れたものの、若干ピシッとしたのはその間だけ・・・・
あっという間に
「なんだよ、もう夕方?」
てなもんですよ。
イカンですねぇ、何処かでこのダラダラさを解消せねば・・・今週はマッサージでも受けに行っちゃおうかなぁ・・・・その暇があればね。(笑)

とはいえ、そんなダラダラ日曜日でも、夕方になれば、ほれ料理当番だけはこなすんでありまして

ご存じのごとく、原発事故の影響で近くの港には魚が揚がらない常態が続いています。まぁねえ、近海物でなければ何処で水揚げしても関係ないんでしょうが・・・これもいわゆる風評被害ですか?
そんな中、市内水産高校の実習船『福島丸』だけは、ハワイ沖実習後に水揚げを行っています。
今日近くのスーパーへ買い物に行くと、その『福島丸』が捕ってきたメバチマグロの切り落としがありました。
「よっしゃ、今晩はこれで一杯だ。」(こうゆうときは元気が出たりして。笑)

お酒も、得意の『真澄』を仕入れてきましたよ。
てなことで、『料理当番、本日の一品』です。

『福島丸』のメバチは漬けに、岩手産のワカメと、これは震災地産ではありませんが烏賊の沖漬け何ぞを一盛りに、もちろん『真澄』にはベストマッチでした。

生もの嫌いの母には、土曜日のお弁当用にと仕込んだハンバーグの一部を、玉葱の挟み焼きにして出しましたが、残った玉葱で作ったソースがなかなか美味しかったらしく、好評でありました。

こちらは、先週の一品、隠れてよく見えませんが豚ヒレ肉と白菜のクリーム煮と、母が食せる数少ない生もの、貝柱をトッピングしたサラダです。

さて、今日の一枚ですが、先日、S君と昼飯をご一緒しまして、あいかわらず二人とも好きな蕎麦を食べたんでありますが、その蕎麦屋で流れてたんですねぇ、「LEFT ALONE」が蕎麦に合っているかどうかは別として・・・・
おっと、地震です、地震。けっこうデカイ、けど馴れちゃつているとこもあって・・・それがイカンのでしょうけど。
「津波は心配なし・・・えっ?楢葉、富岡で震度5弱?大丈夫かい原発?!」
まっ、慌ててもしょうがない。続けましょ、

てなわけで、ほんと久しぶりだったんですよ「LEFT ALONE」、そんでね、あらためて家で聴き直したという。
そんなわけで、もちろん紹介済みですが、このアルバムを今日の一枚にしました。
なんだかんだ言ってジャッキー・マクリーン良いよね。(笑)

LEFT ALONE / MAL WALDRON
1960年録音
MAL WALDRON(p) JULIAN EUELL(b) AL DREARES(ds)
JACKIE McLEAN(as)[1]

1.LEFT ALONE
2.CAT WALK
3.YOU DON'T KNOW WHAT LOVE IS
4.MINOR PULSATION
5.AIRGIN
(6.Mal Waldron : The Way He Remembers Billie Holiday)


音楽話?

2011年06月14日 | v-x

最近どうも震災ムードを抜けきらないままブログを続けているようで、私自身「これじゃイカン」と思っているんですよ。

てなことで、今日は音楽の話題を一つ
って、そもそもこのブログの本筋はそこだろっちゅうはなしで。(笑)
とは言っても、そこはバブのことですから本筋の本筋JAZZからはちと外れるんでありますが。

最近家で聴くことはないものの車中でよく聴くのが、『Superfly』越智志帆さんの歌なんでありまして、(えっ?意外ですか?)
昨日たまたまMさんのお店に彼女のジャケットサンプルがあったもので
「最近ねぇ、この女(こ)ちょっとお気に入りなのよ」
まず音楽の話題で若い女の子と会話をすることのない私が、26才のSちゃんにそう宣ったのでありました。
「へぇ(じつに意外そうに)、この人歌上手いですよねぇ、ちっちゃいのにスゴイ声も出るし、私も好きですよ。」

そもそも私が彼女を聴くきっかけとなったのは、何処でどういうかたちだったかは忘れましたが、彼女が歌うジャニス・ジョプリンの「PIECE OF MY HEART」を聴いたからでした。
ジャニスと比べてどうかといった愚問はさておき、若い女(こ)が、大学時代にジャニスの「MOVE OVER」を聴いて、ジャニスを目標に音楽活動を続けているという、これが良いじゃござんせんか。以来隠れファンなんであります。

ともかく、若いSちゃん(本人は26才じゃけして若くないと言いますが)と音楽の話を出来ること自体画期的なことなんでありまして、
「そう、好き?イイねぇ、初めて意見があったなぁ」
てな調子ですよ。

ところが、ドラマ『BOSS』の主題歌のはなしあたりまでは良かったんですが
「いかにもロックってぇのも良いけど、ブルースっぽいのも良いしねぇ、ジャズっぽさもあったりして・・・・・」
このあたりから、オヤジのイヤミというかしつこさが出てしまうからイカンのですよねぇ
「ライブ盤がイイよ、ライブでのカバー曲。ニール・ヤングの「HEART OF GOLD」もイイし、ローリング・ストーンズの「HONKY TONK WOMEN」もイイ、ジム・クロウチの「BAD, BAD LEROY BROWN」なんてノリノリだしさぁ、イーグルスの「DESPERADO」でしょ、極めつけはやっぱジャニスの「PIECE OF MY HEART」だぁねぇ」
「??????」
そもそも、イーグルスだってジム・クロウチだって、ジャニス・ジョプリンだって、Sちゃんは知らんのですから、しかもその後ジャニスを熱く語ってしまうと言う・・・もう完全に致命傷でしょ(笑)

いかにジャズ話を避けようとも、音楽話でジェネレーションギャップは埋められない・・・・あらためて自覚したのでした。
そして、昨夜は独りジャニスを聴きながらロックグラスを傾けたのでありました。とさ。(笑)
あれ?これって音楽話?

さて、今日の一枚は、フィル・ウッズです。
先日「SING & PLAY THE PHIL WOODS SONGBOOK」を聴いて、これもまた思い出したように聴いた一枚です。

じつはこのアルバム、ステータスというレーベルからして地味な感じが滲み出てるんでありますが、正直、頻繁に聴く一枚ではありません。レッド・ガーランドとウッズの共演盤というだけで、それほど・・・・
ただ、まさにビ・バップといった香りがプンプンと漂うアルバムではありまして、
「パーカーこそ神のウッズが作ったオリジナルは、パーカーの曲以上にビ・バップだぁ!」
そんな印象を受ける一枚でもあります。
つまり、最近私は「ザ・ビ・バップ」みたいなアルバムを頻繁に聴くことが無くなったという証かもしれませんね。

ともかく、ウッズ、ガーランド以外の方々は別としても、「二人はやっぱりバッパーだったんだ」と認識できる、そんな一枚であるとは思います。

SUGAN / PHIL WOODS
1957年7付19日録音
PHIL WOODS(as) RAY COPELAND(tp) RED GARLAND(p) TEDDY KOTICK(b) NICK STABULAS(ds)

1.AU PRIVAVE
2.STEPLECHASE
3.LAST FLING
4.SUGAN
5.GREEN PINES
6.SCRAPPLE FROM THE APPLE


独りでも料理当番?

2011年02月06日 | v-x

今週もおかげさまで忙しい毎日を過ごしやっとの日曜日、朝もちょっとだけ多めに布団へもぐり込んでいました。
それでも8時の時報とともに布団の温みから脱出、窓越しの陽光を身体に浴びながら
「バブ覚醒!!!!????????」
ところが、どうにもガスってるというか、今一つ爽やかな陽光とは思えないような?
「え?春霞?」
「今日は曇りがちって天気予報でも言ってたよ」
「なんだろうねぇ、別府マラソンよろしく公園まで走ってこようと思ったのに」
言うのはかってです。(笑)
ともあれ、スッキリとした晴れではなかったものの気温は立春以来春そのもの、今日も暖かな一日でした。

光量不足でマラソンを諦めた私は(笑)部屋の掃除を済ませ、ダラダラ本を読んだりレコードを聴いたりと、グータラ休日を過ごそうと心に決めていると
「みんな出掛けちゃうから、後よろしくね。夕飯も適当に買い物して独りで済まして、あっどっかでラーメンでも食べてきてもイイよ」
「えっ?????ええ?」
なんと突然のチョンガー宣告でありまして・・・・・・
休日の午後を独りで過ごすのは淋しいっちゃ淋しいんですが、ガハハハハハ、文句も言われず自由時間を過ごせるのは最良の休日とも言えるわけで、
「いってらっしゃぁ~~~~い!」

まずは珈琲をたてステレオのボリュームをいつもより上げ、読みかけの本を開けば、まさに至福の時です。
「イイ、独りの休日もイイ」
しばらくそんな平和な午後を過ごした後は、夜の独り宴会の準備です。
「よ~~~~し、美味いもん喰うどぉ~~~!!」
と買い物へ・・・・・・
「???????????!!エ~~~~ン、カネがねぇよぉ」
なっなんと、我が財布に入っていたのは千円札一枚、あとは小銭入れにジャラ銭が少々です。
そうでした、どうせ日曜日にカネは使わんだろうと、昨夜本を買ってから補充をしていなかったのでありました。

「いや、それでもそこそこ豪華に感じる方法はあるはずだ!」
幸いにもアルコール類はすでに揃っておりましたし、ここは料理当番の腕の見せ所です。

てなわけで、なけなしの千円で買ってきたのは、刺身用の鯵一尾と鮪のタタキもどき、それにアボガドですから計三百円ちょっと(笑)。
「よぉぅし、作んどぉ!!!」

まず鯵は三枚におろしてコブ締めに、鮪とアボガドはたたいて、先日、近所の方にいただいた大根を炊いてふろふきにしました。(ふろふきは、家族用に多めに炊きました。)



 

どうです?そこそこ豪華な夕餉になったでしょ?
しかもいつもは許されないBGM付、ギター横置きの夕餉ですよ。
「あ~~~じつにイイ休日だった。」(笑)

さて、今日の一枚は、ジャック・ウィルソンです。
そういえばウィルソンも三年ちょつと前にお亡くなりになったんでしたねぇ・・・・
この方のピアノはじゃっかん癖がありますよね、独特な雰囲気を持っています。
同じブルーノート盤の「EASTERLY WINDS」では、リー・モーガンとジャッキー・マクリーンのフロントにどうしても耳が行きがちでウィルソンのピアノの個性が目立たないところがありますが、このアルバムではかなりきてますよね。

個性といっても、モンクや・・・同世代?でいうならアンドリュー・ヒルみたいな、あれほど際立ったものではありません。
でも聴いているうちにハマル系のピアノなんじゃないでしょうか。正直私は嫌いじゃありません。(笑)

いずれにしても、レイ・ブラウンのチェロも聴けるし、この時期のブルーノート盤としては一聴の価値があるアルバムだと思います。

SOMETHING PERSONAL / JACK WILSON
1966年8月9,10日録音
JACK WILSON(p) ROY AYERS(vib) RAY BROWN(cello,b)[1,2] CHARLES WILLIAMS JR.(b) VARNEY BARLOW(ds)

1.MOST UNSOULFUL WOMAN
2.THE SPHINX
3.SHOSH
4.SERENATA
5.HARBOR FREEWAY 5 P.M.
6.C.F.D.


任務ほぼ完了

2010年12月30日 | v-x

雪になるかもしれないとの予報もあった今日ですが、気温がそれほど下がらず雨がシトシトと降っています。
いよいよ今年も今日を入れてあと二日、押し詰まってきましたねぇ
とか言いつつ、あまり実感のない私でありますけど。そのくせ何かにつけて○○納めと言ってしまう矛盾は許していただくとして、昨晩はいつものバーでの呑み納めで、午後9時頃からだったでしょうか、ビール、日本酒、ウイスキーと盃を重ねることウン盃、「よいお年を」と店を出たのは午前3時をまわってからでした。いやはや納めも納め大納めですよね。(笑)

「はて?たしか昨夜常連客のO君とブログに何かを書く約束をしたような??????」やばいです、何だったのかまったく思い出せません。
「だってぇ、O君来るの遅いからぁ、ボクちゃん出来上がっちゃってたんだも~~~ん。」(笑)

てなわけで、一生懸命思い出すというような無駄な事はせず、今日与えられた任務を遂行せねばいけません。

4時近くに帰宅したにもかかわらず9時にたたき起こされ、まずは神棚のお掃除であります。
ホコリを落とし、雑巾がけをし、お札を替え、ごぼうじめと榊を新しくし、塩と米と水を供えて・・・・
「おっと、御神酒、御神酒」
そんでもって二礼二拍手一礼

「次は?????玄関ね、ハイハイ」
玄関の内外を掃き掃除、ガラス窓を拭いて、
「年神様、いつでもいらっしゃ~~~~い」
てなもんですね。(笑)
ちなみに、玄関の飾りは掃き清めてからつけなくちゃイカンのですよ。年神にここはお清め済みですよと知らせる印ですからね、ただ付けりゃいいってもんじゃないんだから。


今年は裏白無し、まっいいでしょ

最後にお供え餅をそれぞれに配置する頃には、すでにお昼をまわっておりました。

お昼はインスタントラーメンで済ませ、午後からはいよいよお節の準備でありまして
「煮豆よ~し、昆布巻きよ~し、煮つけよ~し、すじこの粕漬けよ~し・・・・あとは明日でイイやね。」
ハッと気付けばもう3時、う~~~~んせっかくの休みなんだけどなぁ(笑)


ブログネタにちょくちょく使うんで
来年の暦はチェックしとかないとね。(笑)

さて、今日の一枚は、ミリー・ヴァーノン、ボーカルものです。

とりあえず与えられた任務を無事終えた私は、先ほどから珈琲を飲みながらレコード鑑賞に浸っております。
何となく、大人っぽいボーカルが聴きたくなりまして、この一枚を選んでみました。

雲隠れしちゃった謎多きボーカリスト、ミリー、彼女の場合、歌自体にもそんな謎めいた雰囲気があるように思いますよね。
まっ、ことボーカルに関しては多くを語れない私ですが、こき使われた後珈琲を飲みながら聴くミリーは、なかなかよろしいんでありまして
こういう時はガキはいりませんねぇ、キャピキャピ(これって死語?)チャラチャラの女性は「あっち行ってろ!」みたいな(笑)
その点、ミリーには大人の女性を感じます。

昨夜の深酒も今日の任務も一杯の珈琲とミリーが癒してくれたのでありました。とさ。

INTRODUCING MILLI VERNON
1956年2月録音
MILLI VERNON(vo) RUBY BRAFF(tp) JIMMY RANEY(g) DAVE McKENNA(p) WYATT REUTHER(b) JO JONES(ds)

1.WEEP FOR THE BOY
2.MOMENTS LIKE THIS
3.SPRING IS HERE
4.ST. JAMES INFIRMARY
5.MY SHIP
6.THIS YEAR'S KISSES
7.ROON RAY
8.EVERYTHING BUT YOU
9.EVERY TIME
10.BLUE RAIN
11.I DON'T KNOW WHAT KIND OF BLUES I'VE GOT
12.I GUESS I'LL HAVE TO HANG MY TEARS OUT TO DRY


バブ汁は脳をも溶かす

2010年08月15日 | v-x

いやいやいやいや暑いは言い疲れるほど毎日のことなんですが、今日は言うのも嫌なくらい暑い、蒸し暑い、くそったれ暑い・・・・エーーイ、ともかく暑い!
えっ?それでも最高気温は30度いってないって?嘘つくな!ぜってぇ30度以上あったって・・・観測地点が悪いんだよ、まったく。(笑)

こういう日は、身体がベタベタしてかないません。じっとしていても暑いのにちょくちょく用事を仰せつかり、身体をちょっと動かすだけで汗がドーッと、そんでもってそれがスーッと乾けば気持ちいいんでしょうが、だいぶんふくよかな我が身体から発するバブ汁は、乾くどころか糸を引くんじゃないかってくらい・・・・そこの人、「キモイ」って言わないのね、傷つくから
ともかく、夏場のデブの汗はじつに厄介なんであります。

こんな私でも、若い頃にはスリムな体型で、真夏にもそれなりの魅惑的ホルモンをたっぷり含んだ爽やかな汗を振りまいていたんでありますよ。

 投げるなといふは涼みの角力なり

江戸川柳にこんなんがありましたねぇ、若い衆が夕方に涼んでいると、若さですねぇ、ついつい、じゃれ合いでありますが相撲なんてぇのを始めちまうわけですな、とはいえ、大汗かくのもなんだってんで、「投げるな」つまり、人気力士の真似事なんぞをして楽しんでいるという、まっそんな川柳なんですが

若い頃ってぇのは、たしかにそういうことがありましたねぇ、風呂あがりだろうがなんだろうが男同士でふざけ合ったりして、鬼ごっこみたいなこと始めたりね。それだけ生気があったんでしょうな、しかも汗だくになっても爽やかなんだ。
脇で見ている浴衣の女子が「まったく暑いのになにやってんのよ」てなこと言いながらも、その汗にちょっとトロッときちゃったりしてねぇ・・・羨ましいぞバカヤロウ!

その女子の浴衣は藍が良いですねぇ、最近のカラフルな柄も良いんでしょうが、やっぱり私ゃ藍、藍ですねぇ、白地に藍でも藍地に白でも、まっどちらでも良いんですが、湯上がりは白地、お祭りに連れ添うなら藍地かな、腕まくりしてドッと流れる男の汗とは違って、襟筋がちょっと光るくらいの汗をかいちゃったりなんかしてね・・・たまらん!

おやおや、真夏のバブ汁は脳をも溶かす毒性があるようです。やっぱ「キモイ」はな。(笑)

ともかく、そんなバブ汁をまずはシャワーで洗い流して、ビール片手に作った『料理当番、本日の一品』です。

カメラの調子が悪くて写真がぼやけておりますが、題して『漬けサーモンと温泉卵の共演』と、特製ミートソースと茄子のピザもどきです。
漬けといっても、醤油と酒で作ったタレにサッとくぐらす程度、手まり寿司のようになっている中身は温泉卵の黄身で、最後に、漬けダレ、レモン酢、レモンの皮、オリーブオイルを混ぜ合わせて作ったソースをかけました。
ピザもどきは、簡単ミートソースを作って、春巻きの皮に素揚げした茄子とそのミートソース、溶けるチーズを乗せてフライパンで焼くという、ごまかしピザです。

御飯組には、『漬けサーモンと温泉卵の共演』を貝柱のベーコン巻きに代えてお出し(笑)しました。

さて、今日の一枚は、フィル・ウッズとドナルド・バードの双頭バンドものです。

パーカーのオリジナル1曲、ウッズのオリジナル4曲、スタンダード1曲という構成。つまりは、ウッズのバード(パーカー)への想いの深さを感じたりするんですが、それ故にウッズもバード(こっちはドナルドね。笑)も、若さギンギンのやりたい放題というアルバムではありません。私はそこが逆に好きですねぇ。

パンチでバンバンとやられるってぇのも良いですが、落ち着いたアル・ヘイグのピアノのもと、想いを乗せたアルトと美しいトランペット、トータルとして染み込んでくる感覚は、〆の「LOVER MAN」を聴き終えるとジュワッと伝わるものが必ずあるように思います。

あれれ?なんだか今日は、ジュワとか、バンバンとか、ドーとか、トロッとか、そんなんが多くねぇ? あはは、こりゃやっぱり脳が溶けてますね。

THE YOUNGBLOODS / PHIL WOODS & DONALD BYRD
1956年11月2日録音
DONALD BYRD(tp) PHIL WOODS(as) AL HAIG(p) TEDDY KOTICK(b) CHARLIE PERSIP(ds)

1.DEWEY SQUARE
2.DUPELTOOK
3.ONCE MORE
4.HOUSE OF CHAN
5.IN WALKED GEORGE
6.LOVER MAN


百万でいかが?

2010年03月19日 | v-x

明日はこのあたりでも気温が上がり晴れるものの、この連休は全国的に大荒れの天気が予想されておるようで、家でおとなしく過ごすのが一番かもしれません。

「・・・・こんなヤクザなヤツに、紋付き袴なんぞ着させてどうしようてんだ」
「だっておとっさぁん、火事のおかげで逢えたから、火元に礼にやりましょう」
落語『火事息子』の落ちであります。

一昨日の三月会でもちょっと話題に出たんですが、『三遊亭圓生』の名を誰が継ぐかでいろいろもめているようですねぇ。
そもそも『三遊亭圓生』といえば、江戸職業落語家の祖といわれる三遊亭可楽の門下、いわゆる『可楽十哲』の一人を初代と発するまさに大名跡。まして先代の六代目は御前落語までやらかした名人でありますから、その名を継ぐ意味の大きさは我々には計り知れないものなのでありましょう。

でもどうなんでしょ、三遊亭鳳楽にしても円丈にしても、六代目ですら当初その名にもてあそばれたような大名跡に耐えられる覚悟があるんでしょうか?
もちろん、私のようなド素人がもの申す筋合いではありませんけど、先代と対比されたり、いわゆる三遊派宗家直系の名跡がもたらす重圧というものは、常人にはとうてい耐えられないものだと思うんですけどねぇ。

その一方、名が芸を磨くということもそりゃあるんでしょう、「あの人は襲名以来見違えるように輝きだしたねぇ」てな方もたしかにいらっしゃいますから。それでもそれは、襲名に伴いどれほどの見えない努力をなさったかという結果であって、苦労だと思いますよ。

そんなことを思いながら、昼休みに六代目三遊亭圓生の『火事息子』を公園の駐車場で聴いていたのでありまして、この襲名騒動を引き起こしているヤクザなヤツらが、いずれ三遊亭の大紋付き袴でお礼に出掛ける日が来るのでありましょうか?

ところで、我が名「バブ」をどなたか襲名したいということであれば、いつでもおっしゃって下さい。そうですねぇ、百万もいただければ喜んでお譲りしますんで・・・・・え?百万もらってもいらないって?そりゃまとうぜんか。(笑)

さて、今日の一枚は、ジェリー・ウィギンズです。
かのマリリン・モンローにも歌唱指導したというジェリーさんですが、いわゆるエンターテナー的な「俺はショービズで生きてんだい!」みたいな雰囲気が演奏に出ているピアニストですよね。
しかるに聴く方もそのノリじゃないとイカンわけでして、いかにも楽しげに微笑みながら聴くべきでありましょうか。

このアルバムもじつに楽しげなアルバムであると思います。
ただ、私としてはジャッキー・ミルスのドラムがちょっとばかり鼻につくんであります。まさに好みの問題でしょうが、私の五感にはあまり良い響きに感じ取れません。

まっいずれにせよ、ジェリー自身「脇見もせずにじっとして俺の演奏を聴け!」とは思っていないはずですし、タイトルどおりリラックスして、素直にエンジョイすればよろしいんじゃないでしょうかね。

RELAX AND ENJOY IT ! / GERRY WIGGINS
1956年10月3,10日録音
GERRY WIGGINS(p) JOE COMFORT(b) JACKIE MILLS(ds)

1.NARCISSUS
2.FRANKIE AND JOHNNY
3.ONE FOR MY BABY
4.THE LADY IS A TRAMP
5.SERENADE IN BLUE
6.MY HEART STOOD STILL
7.JUST SQUEEZE ME ~ SATIN DOLL
8.BLUE WIG


今宵のパイロットは・・・

2010年01月20日 | v-x

ポカポカ大寒の今日は、陽気に反してなぜか朝から頭痛に悩まされ、何年かぶりにバファリンなんぞを服用してしまいました。
「あれ?これってひょっとして二日酔い?」
頭痛等々の苦しい二日酔いを知らない私にとって、それが二日酔いの頭痛なのか、体調不良による頭痛なのかが分かりません。
「そんなんで老後は大丈夫だろうか?」(笑)
ともかく、頭痛はバファリンで収まったものの、二日酔いであろうと体調不良であろうとあまり良い傾向ではありませんので、本日は寄り道もせずに素直に帰ってまいりました。

頭痛といえば、世の中頭痛に悩まされているのは私だけじゃありませんよね。最近のニュースはもっぱら小沢幹事長と日本航空関連ばかり、どちらの関係者もバファリンなんぞじゃ治まらないほどの頭痛が続いていることでしょう。

まぁとりあえず互いの足のすくいあいなんぞは置いておいて、日本航空の再生法申請ですが・・・・・・
って、こちらも航空機てなもんを最近はまったく利用しない私にとっては、関係ないっちゃ関係ないのですけど、ひとつ気になるのは、Mさんのお店の帰りにいつも車中で聴いている『ジェットストリーム』がどうなるかって事です。



遠い地平線が消えて、
深々とした夜の闇に心を休める時、
遥か雲海の上を、音もなく流れ去る気流は、
たゆみない  宇宙の営みを告げています。
<中略>
これからのひと時。
日本航空が、あなたにお送りする
音楽の定期便。「ジェットストリーム」。
皆様の、夜間飛行のお供を致しますパイロットは、
わたくし、城達也です。

「♪ロンリー~~~ なんとかロンリー・・・♪」(なんじゃいそりゃ)

現パイロットは、もちろん城達也さんではなく大沢たかおさんでありますが、今年放送開始43年を迎える同番組には、今まで幾度となく心癒されてまいりました。

早死にしやがった我が最良の友Iが、まだ横浜に住んでいた頃(私も横浜に住んでいたんですが)のことです。
ヤツのアパートは、三ツ沢のなだらかな斜面にあったのですが、一階に大家さんが住んでおられて、泊まりに行くとその大家さんの住居部分の屋根の上で、しょっちゅう酒を酌み交わしておりました。
その時のBGMが、ラジオから流れる『ジェットストリーム』であったのです。
(ヤツもジャズ好きで、部屋にはそれは立派なステレオシステムがあったのですが、さすがに屋根の上まで聞こえるほどの音は出せなかったので、手持ちのラジオを鳴らしてたんです。)
未だに「Mr.LONELY」を聴くと、そこから見下ろした横浜の夜景(海じゃないですよ。笑)が浮かんできます。

一部報道によれば、TOKYO FMの広報担当者は「今のところ番組終了などの話は出ていない」とコメントを出している一方で、日本航空・宣伝部は、番組継続について「年度内(2010年3月)までは継続。それ以降は検討中」とも話しているそうで、今後については微妙な情勢のようです。

私は、同番組を欠かさず聴くといったヘビーリスナーでもありませんけど、できれば続けて欲しいと願うばかりです。

「でもなぁ、その事が同社の再生を遅らせたりしても・・・・かといって、全日空のジェットストリームってぇのもどうかと思うし・・・・」
え?あんたがどうこう言ってもどうにもならないって?
ん?それに?他人様の再生を心配する前に自分自身の再生を真剣に考えろ?
ごもっとも。

さて、今日の一枚は、マル・ウォルドロンです。
本題には何ら関係がありません。(笑)

なんども言ってきたことですが、私はECMをかなり敵対視しています。(笑)
キース・ジャレット、チック・コリア、パット・メセニー、スティーヴ・キューン・・・・・・・・・原因は全てです。(大笑)
ウソウソ、じつを言えば、馬鹿の一つ覚えみたいに「キースのソロ、コリアの「RETURN TO FOREVER」ウンヌンカンヌン」って、そういう人が何人かいたせいだと思います。
「あ~?! リターン・フォー・エバーがスーパーでかかろうと何しようと、アッシには係わりねぇことでござんす。」(ふるー)てなもんですよ。

ともかく、その新風を巻き起こすヨーロッパの雄ECMが旗揚げしたのは1970年、大阪万博の年でした。
そんでもって、その記念すべき第一作アルバムが今日の一枚ということになります。

ECMのイメージといえば、ヨーロッパの感性を大きく反映した、特にアメリカ東海岸とは遠く離れた、俗っぽく言えば「黒っけのない」ジャズといったものだと思います。
このマルはどうでしょう?
そのイメージからはかなりかけ離れるのではないでしょうか。
アルバム名がキング牧師の演説の一節というあたりもECMのイメージからは外れるように思います。
かといって、いかにもマルらしいかと訊かれればさにあらず。
おそらくは新レーベルの初アルバムということで、マル自身「新たなものを」という意気込みがあったのでしょう。

ということで、ECM好きにも、あるいはこれ以前のマル好きにも、このアルバムは敬遠されがちなのかな?
でも、私は良いアルバムだと思っています。

全般になんとも重~~いイメージはありますが、与えるインパクトというか迫力というか、それがドド~~ンと伝わってくる感じがします。
それ故に一服の清涼剤のごとき「WILLOW WEEP FOR ME」も光りますしね。

FREE AT LAST / MAL WALDRON
1969年11月24日録音
MAL WALDRON(p) ISLA ECKINGER(b) CLARENCE BECTON (ds)

1.RAT NOW
2.BALLADINA
3.1-3-234
4.ROCK MY SOUL
5.WILLOW WEEP FOR ME
6.BOO


往年の美女も捨てがたい

2010年01月04日 | v-x

最後の正月休み、今日は風もなく暖かな一日です。
陽気に誘われて自転車で一回りしてきた後は、先日録画しておいた『原信夫とシャープス&フラッツ ~グランドファイナルコンサート2009~』を見ました。
考えてみるとこのお休みは、私的にはずいぶんとテレビを見ていたように思います。まったまには良いでしょう。

「原信夫とシャープス&フラッツ」といえば、言わずと知れた日本を代表するビッグ・バンドでありますが、私の好みの範囲からは若干逸脱していることもあって、熱心に聴いていたというバンドではありません。
それでも高校時代に我が田舎で行われたコンサートをはじめ何度か生演奏を聴いたこともありましたし、テレビでも紅白歌合戦の演奏バンドとして、あるいはいわゆる『うたばん』としての彼らを見ても来ました。
っていうか、私たちの年代にとって、シャープス&フラッツもニュー・ハードもブルー・コーツも東京ユニオンも・・・・いわゆる和製ジャズ・ビック・バンドは、歌謡曲の『うたばん』的イメージがほとんどであると言っても良いかもしれません。
そしてそのイメージが、私の思うジャズから彼らを遠のかせた最大の理由であったようにも思いますし、ひょっとして二十数年前の私なら、今回のこの番組も見ずに終わっていたかもしれません。

シャープス&フラッツはもちろん、後半の名だたる日本のミュージシャンとの共演もそりゃ良かったのですが、ゲスト・ボーカルを迎えての中盤部がじつに面白いというか、興味深かったですねぇ。
綾戸智恵、阿川泰子はさておき、元白木秀雄夫人、水谷八重子(良重)は70才でしょ、雪村いずみは72才ペギー葉山にいたっては76才。う~~~ん、なんという歌声でありましょうか。おそらく生きていらっしゃれば綾戸智恵が歌った「TENNESSEE WALTZ」は江利チエミが、美空ひばりは何を歌っていたでしょうか?
ともかく、年齢など全く感じさせない歌声に驚嘆しました。

ここにいたって私も歳を取ったせいでしょうか、以前は全く興味の無かった「戦後間もない日本に於けるジャズシーンをちと勉強してみたい」なんて事を考えています。そのためには原信夫はもとより、この元気なババァ、もとい、往年の美女達に当時の様子を語っていただくことがなによりなわけで、どなたか一つの文章にでもまとめて発刊していただけないでしょうかねぇ。水谷八重子なんかにゃ白木秀雄とともに多数のミュージシャンと係わった話もじっくりと語って欲しいなぁなんてね。

ともかく、未だ精力(?)衰えない諸先輩達の演奏に箱根駅伝とはまた違ったパワーをいただいた思いです。

さて、今日の一枚は、渡辺貞夫です。
かのごとく日本のジャズに関しては、ほぼ何も語れない私ですので、所有アルバムもじつに乏しいんでありまして、ベタではありますがナベサダの渡米前年、まさにハード・バッパー渡辺貞夫をモロ感じる初リーダー・アルバムを選んでみました。
ちなみにB面二曲目「M アンド M」は、ナベサダ初のオリジナル曲だったと思いますが、間違っていたらごめんなさい。(笑)

ともかく、渡米した渡辺貞夫が、世界のナベサダへと飛躍することはこのアルバムを聴けばじゅうぶんに理解できることだと思います。
本日はあえて曲名もカタカナで紹介させていただきます。

SADAO WATANABE / 渡辺貞夫
1961年8月15, 16日録音
渡辺貞夫(as) 仲野彰(tp) 八城一夫(p) 原田政長(b) 猪俣猛(ds) 長谷川昭弘(ds)

1.デル・サッサー
2.ロマネード
3.ナウズ・ザ・タイム
4.ジャスト・インロタイム
5.グレーシー
6.M アンド M
7.エーメン
8.マイ・エレジー


事情はあるだろうけれど

2009年12月29日 | v-x

今日も晴天、あいかわらず暖房いらずの部屋で本日はゆっくりしています。

今日は、昨晩Mさんの店で起きた事件(?)いや出来事を「HSMPTON HAWES TRIO Vol.1」を聴きながらお話ししたいと思います。

中国からの留学生アルバイトYさんが
「バブさん、あの子ちょっとへんですから、来て下さい。」
と、冷蔵庫にいた私を呼びに来たのは、夜の10時半ごろだったでしょうか。
売り場に戻ってみると、小さな男の子が一人ポツンと立っています。
「どうしたの?お母さんは?」
と、訊ねると
「おばあちゃんもお母さんもいない」
と半ベソ状態、しかも寒空のなか長袖のTシャツにサンダル履きという寝起きのまま家を出てきたような感じ。こんな夜中に迷子ってぇのも不思議だったので
「男の子なんだから泣かずにお話ししてごらん。なに?お家からここに来たの?」
するとうなずいて
「おばあちゃんもお母さんもいない」
さらに何故か
「警察来ない?警察来ない?」
と訊いてくるのです。

そこに夜中のアルバイトT君がやって来ました。
そのT君の話によれば、前日の日曜日の夜中にもその子は一人Mさんのお店にやってきて、大泣きしたんだそうで、
「どうしようもなくて警察に電話したんですけどね・・・・・」
けっきょく警察の保護を受け、すぐ近くの自宅アパートへ送られていったんだそうですが、警察からT君が聞いた話によれば、「いっしょに住んでいるおばあちゃんが帰宅したのは午前1時過ぎ、寝ていた5才のその男の子が目を覚ましたときには誰もいない状態で、寂しさのあまり家を飛び出しMさんのお店にやって来た。」ということだったそうです。

「なるほど、それで・・・」
その後、おそらくは警察沙汰になったことを男の子が怒られたんじゃないでしょうか、だから、「警察来ない?警察来ない?」なのでありましょう。

「大丈夫、お巡りさんは来ないよ。おばあちゃんがもう帰ってきてるかもしれないし、○○ちゃんがいないと心配するから、おじちゃんといっしょに一回お家に帰ってみようか」
と、手を引きながら一度自宅まで連れて行きました。
玄関で声をかけるとたしかに誰もいません。
すると、その男の子が、
「我慢して待ってる」
「・・・・・」
5才の男の子ですよ、5才。いじらしいというか、もうかわいそうで。
それでも、いっしょにそのアパートへ入って待っているわけにもいきませんから
「それじゃ、寒いからお布団に入ってるんだよ。どうしても寂しかったら、また来てもいいからね。」

店に帰った私は、前日の今日ですので、ねんのために警察へ電話して、また店に来るようならば保護をお願いしたいと伝えました。
すると案の定、一時間もしないうちにまたその男の子がやって来て、
「おばあちゃんもお母さんもいない」

けっきょく、警察は呼ばないで欲しいというその子の気持ちを裏切ることになりましたが、ほっとくわけにも、店であずかっているわけにもいきませんので、警察に保護をしてもらいました。

おそらくは、いろんな事情があるんでしょう、あるんでしょうが、夜中の11時、12時に一人にしてしまう事は5才の男の子には酷すぎるでしょう。
さりとて
「おばあちゃんもだけど、両親は何やっとるんじゃい」
と怒ってみても始まりません。
どうしようもない事情があるなら、行政に相談するとか、いろんな選択肢を検討して欲しい、そんなことを思った夜でした。

我が家も問題を全く抱えていない家庭でもありませんし、どちらの家庭でも一つ二つの難問を抱えておられるでしょう。それでも、小さな子供には火の粉がかからないようにしたいとは、家族なら必ず思うことで、その子のおばあちゃんもご両親も充分すぎるほどそうであると思います。
しかし、今の社会、それでも食い止められない火の粉が多々あるのもたしかです。家庭、家族だけでなく社会全体がフォローできるそんな世間でありたいですよね。

今晩は、その男の子が家でゆっくり寝ていることを祈っています。

さて、今日の一枚は、ジミー・ウッズです。
このひとはクラリネットから24才の時に友達の家でたまたま手にしたアルトを気に入って転向したという方ですが、コルトレーン、オーネット・コールマン等の影響を強く受けたとされる方です。
二十代後半までほとんど仕事も無かったそうでありまして、ジャズをやめようとまで思っていたそうなのですが、そんな時、ジョー・ゴードンの吹き込みに呼ばれ、コンテンポラリーに見出されたという晩年型ミュージシャンですね。

そんなこともあって、今日のアルバムを私が手にしたのは、完全にサイドメンを意識してのものでありました。だって、アンドリュー・ヒルにエルビン・ジョーンズですよ、いかにも私っぽいじゃありませんか(笑)

では内容的にどうかというと、思った以上に重厚で聴きごたえのある一枚だと思います。
もちろん、三管編成だからということもあるかもしれませんが、ジミーの出来もなかなかよろしいんじゃないでしょうか。
ただ、ヒル嫌い(これはけっこういたりしますからね)の方は、やはり嫌うんですかねぇ?やはり「ヒルだぁ~~」って感じは、そこら中から立ちこめています。(笑)

ともかく、私はこのアルバム、嫌いじゃありません。

CONFLICT / JIMMY WOODS
1963年3月25, 26日録音
JIMMY WOODS(as) CARMELL JONES(tp) HAROLD LAND(ts) ANDREW HILL(p) GEORGE TUCKER(b) ELVIN JONES(ds)

1.CONFLICT / COMING HOME / AIM
APART TOGETHER / LOOK TO YOUR HEART / PAZMUERTE


ご注文はブレンド一杯

2009年11月28日 | v-x

今晩あたりからまた冷え込みそうで、今Mさんのお店に何を着ていったらよいものか迷っています。

毎週のように話題にさせていただいている朝日新聞土曜版beですが、今日は『beランキング こだわりのコーヒー豆』という記事が掲載されておりました。

「3強(キリマンジャロ、ブルーマウンテン、モカ)は昔から。これは日本独特の現象」と、コーヒー研究家の柄沢和雄さん(73)は話す。欧米ではコーヒーはもっと大衆的な飲み物で、産地にこだわるのはもっぱらマニアの人。一般的なのは複数の産地の豆をまぜて味のクセをおさえた「ブレンド」だという。日本でも、いつも飲む麦茶やほうじ茶の産地に執着する人は、そんなにいない。

なるほど、そうとも言えるかもしれませんが、私は日本人得意のブランド意識が強く表れているからじゃないかと思うんですねぇ。
私自身、他人様にもの言えるどころか、昔は「キリマンがいい、キリマンが一番」とはばからなかったし、ちょっと値段の高いコーヒーを名のある方に入れていただくと、飲む前から「絶対にこれは美味い」と暗示をかけ、実際には味など分からぬまま「さすがですねぇ」なんてね。(笑)

今はほとんど見かけなくなってしまいましたが、私が若い頃は『コーヒー専門店』と看板を立てる喫茶店がそこらじゅうにあって、今で言うところの「エスプレッソだ、ラテだ、カフェモカだ、・・・・なんたらかんたら」てなメニューより「モカ、キリマン、ブルマン、ブラジル、マンデリン・・・・・」といったストレート珈琲が幅をきかせていましたし、専門店でなくとも、ブレンドの他にブラジルとモカとキリマンくらいはメニューにあったりして、あはは、ジャズ喫茶にはありませんでしたがね。

初めての喫茶店にはいると
「いいかい、どの店もブレンドを味わえば質が分かろうてもんだよ。」
という先輩のありがたいお言葉を信じ
「ご注文は?」
「ブレンド」
これをもちろんブラックでいただくんでありますねぇ、今思えば、自家焙煎でもなく、業者にそこまで注文を出していた店も少なかったでしょうから、仕入れ先が同じならさほど味に変わりがなかったのかもしれません。それでも、サイフォンだ、ネルドリップだ、紙ドリップだと、出し方はそれぞれありましたし、各お店のコダワリはあったように思います。もちろん、それが私に理解できたかどうかは「言わずもがな」ですがね。(笑)

ストレート珈琲だけでなく、ラテやカフェモカなんていうメニューはそうそうありませんでしたけど、ウインナコーヒーやカフェオレはありましたねぇ、だけど「ウインナコーヒーてな軟弱な珈琲は、女の飲み物だ」みたいな変な感覚もあったりして・・・・・
「最近はやたら変な珈琲が流行ってるそうだねぇ」
「へぇ、何処かの新しい産地が輸入解禁になったとか?」
「いやそうじゃなくて、何でも珈琲に赤いウインナーを浮かべた新しい飲み物らしいよ」
てな笑い話(もちろん作り話ですが)をラジオかなにかで言っていたのを覚えています。

最初ブラック珈琲ってヤツは、おそらく苦くてまずいものだと感じたのだと思いますよ。でも一種のカッコつけ?見栄?、いつのまにか砂糖やミルクが入っていると後味が悪くて飲めなくなってしまいました。まっ、あのマズ~~いジャズ喫茶の珈琲をブラックで何杯も飲んでりゃ馴れますよね。
ウイスキーを平気でストレートで味わう舌になってしまったのとさも似たり(笑)

ともかく、今の私にカッコつけやブランド志向がないか?と問われれば、全くないとは言い難い、それでも、少しは純粋に珈琲を楽しめるようになってきたと思います。これもヤナイ珈琲さん、そして珈琲だけには大きなこだわりを持つS君のおかげでしょうかね。

いずれにしても、世界第四位の珈琲消費国に住み、昔からは想像もつかぬほど手軽に珈琲を楽しめる環境に感謝して、今日もヤナイ珈琲さんのコダワリ珈琲を味わうことにいたしましょう。

さて、今日の一枚は、クロード・ウィリアムソンです。
邦題では「クロード・ウィリアムソンの真髄」、ベツレヘムでの初リーダー盤です。
当時このトリオは、アルト奏者バド・シャンクのリズムセッションとして活躍しており、じつに息が合っています。
「ホワイト・パウエル」と呼ぶにはいくぶんクセがなさすぎる気もしますが、そこがクロードらしいバド・パウエルの解釈とも思えるわけで、「I'LL REMEMBER APRIL」を選曲したあたりに意気込みを感じるじゃござんせんか。

緊張を重んじるなら同じベツレヘムの「'ROUND MIDNIGHT」を推挙すべきでしょうけど、普段着の演奏であるならこちらのアルバムに利があるでしょうか。
いずれにしても、バド・パウエルにス~~っと入るのが難しくとも、このトリオなら入っていける、それがクロードの魅力かもしれませんね。

CLAUDE WILLIAMSON TRIO
1956年1月19日録音
CLAUDE WILLIAMSON(p) DON PRELL(b) CHUCK FLORES(ds)

1.JUNE BUG
2.JERSEY BOUNCE
3.MOONLIGHT IN VERMONT
4.I'LL REMEMBER APRIL
5.THE LAST TIME I SAW PARIS
6.BLUE NOTORIETY
7.EMBRACEABLE YOU
8.HAVE YOU MET MISS JONES
9.HALLELUJAH