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JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

飽き(?)が恋しい

2008年08月11日 | v-x

人間じつに贅沢なものでして、
「今年はまだ、蝉の声が聞こえないなぁ」
なんて言っていたのが、突然暑くなると、
「もう(プンプン)蝉の声がウザイ!」
なんてね。暑いのはけして蝉のせいじゃないんですけど

そういえば、ヨーロッパのオリンピック代表選手が日本で合宿しているときに、始めて蝉を見て感激したなんて話を聞きましたけど、何処の選手だったかなぁ?
考えてみれば、日本でも北海道北部では蝉がほとんどいないそうですから、緯度の高いヨーロッパの国々では珍しい昆虫なのかもしれませんよね。
ところで、猛暑が続く西日本では蝉の声はどんなものなのでありましょうか?ひょっとして「暑すぎて蝉も鳴けない」なんて状況じゃないでしょうねぇ?

ともかく、今盛んに鳴いているミンミンゼミやアブラゼミが、いつしかヒグラシの声に代わると「夏もそろそろ終わり」となるわけで・・・早くそうならないかなぁ(笑)

聴けば悲しな我が背子が 心の秋を告顔に
ここらおりはへ鳴く蝉の あなかしがまし かしましや

まったく、日本人とはいろんなものに季節を感じ、季節を惜しむのであります。
ミンミンゼミやアブラゼミの声に「暑い暑い、早く秋がこないかなぁ」なんて思う反面、ヒグラシなんかが鳴いてちょっと涼しくなってくると「だんだん寂しくなってくるなぁ」なんてね。
「あの夏に燃え上がった熱き恋も、いつしか秋(飽き)がやって来る、飽きてしまったのは相手なのか?それとも自分自身なのか?えい!いっそのこと季節のせいにしてしまえ!」
なんちゃって。
『熱き恋』なんざぁウン十年も忘れてしまった私には、どうでもよい話ですが。(笑)

おっと、今まさに『熱き恋』をなさっているあなた、いずれ秋が来て熱さも冷めるやもしれません。でもね、ヒグラシが鳴いても、秋が来ても、飽きが来ない恋だってあるんだし、それこそが本物の恋なのかもしれませんよ。
頑張れ!熱き恋人たち! 頑張れ、ニッポン! いいぞ!北島康介! ついでに残暑も立ち去れ!!!!!
って、なんじゃそりゃ(笑)

さて、今日の一枚は、ウィルバー・ウェアです。
正直、このアルバムはジョニー・グリフィン目的で購入した一枚でした。(CDですけど)
そしてまた、そんな不純な目的で聴いても、充分楽しめる一枚なのであります。

ならば、リーダーは適当にベーシストの名前にしようという、いいかげんなものなのかというと、そんなことはない。ウィルバーの個性も充分に楽しめる一枚になっています。

このブログでは今までウィルバーを大きく取り上げたことは無かったかもしれませんが、サイドメンとしてはちょくちょく顔を出しておりまして、グリフィンはもちろん、モンクでしょ、ケニー・ドリューでしょ、ソニー・ロリンズでしょ、アーニー・ヘンリーでしょ、クリフォード・ジョーダンでしょ、ソニー・クラークだって・・・
私がウィルバーを最初に意識したのは・・・・もちろんモンクのベーシスト・・・いや、ロリンズの「A NIGHT AT THE VILLAGE VANGUARD」だったかもしれません。じつに印象に残るベーシストだったように覚えています。

そんなウィルバーは、モンクとやったせいでしょうかねぇ、ちょっと変わったノリをするところがありますよね。それが彼の魅力でもあるんですが、このアルバムにもそのあたりがよく出ていると思います。

ずば抜けた名盤とはけして言いませんが、聴いて損はない一枚であることも間違いありません。

THE CHICAGO SOUND / WILBUR WARE
1957年11月18日録音
WILBUR WARE(b) JOHN JENKINS(as) JOHNNY GRIFFIN(ts) JUNIOR MANCE(p) WILBUR CAMPBELL(ds) FRANK DUNLOP(ds)

1.MAMMA-DADDY
2.BODY AND SOUL
3.DESERT SANDS
4.31ST AND STATE
5.LULLABY OF THE LEAVES
6.LATIN QUARTERS
7.BE-WARE
8.THE MAN I LOVE


お手伝いの前に

2008年07月19日 | v-x

今日は朝から夏の太陽が顔を出し、暑い一日になりそうです。
近くの海水浴場や市営プールは、夏休みが始まった子供たちの歓声で包まれていることでしょう。(地震の影響で海はダメかな?けっこう大きい揺れでした)
本来なら3連休の私は、Mさんのお店の手伝いが入っておりますので、完全休日は明日一日、これもなんやかやと家の仕事を押しつけられそうですから、休みといった雰囲気では無いかもしれませんねぇ、いいなぁ~~夏休み・・・(笑)

そのMさんより頼まれている「レコードのCD落とし込み」ですが、今週はそこそこ忙しくて(ほら、儀式もあったし)サボってしまいました。
それでも何枚かの録音だけは済まそうと、午前中やり始めたんですけどね・・・・・
いやぁ、いかに拓郎、陽水が懐かしくて好きでもこうまで続くと、ちと鼻についてきます。(Mさん本人も言ってました。)
「ならば、少し毛色の違うものを録音していってやろうかな」てな事を考えました。
かといってジャズやブルースを録音していってもMさんの趣味には合いそうもありませんし・・・・・・サンタナあたりはどうだろう?

単純に自分が久しぶりに聴いてみたかっただけなんですが、ともかく、デビュー盤「SANTANA」と「ABRAXAS」「SANTANA Ⅲ」から何曲か抜粋して録音しました。
いやいやいやいや、久しぶりに聴くとなんだかとても新鮮に感じるもんですね。
考えてみると、ラテンのリズムを始めて意識したのはサンタナだったかも知れません。もちろんサンバだってルンバだってヴォサノバだって耳にしていたとは思いますよ、でも身体を揺らしながら聴いたラテンのリズムは・・・・そう、間違いなくサンタナです。
その私がコルトレーンと出会ってドップリとそっちに志向が向かって行く、う~~ん、その後のカルロス・サンタナに相通じるものがあるんでしょうか?(少しタイムラグはありますけど)

ご存じのとおり、サンタナがコルトレーンに受けた影響、コルトレーンに対する敬愛はとんでもなく大きく、アリス・コルトレーンとの共演、ウェイン・ショーター、ウエザーリポートともいろいろありましたし、極めつけは、ジョン・マクラフリンといっしょに「至上の愛」までやっちゃいましたもんね。
サンタナは私よりかなり先輩ですが、お会いしたら、一晩飲み明かせそうです。(笑)

おっと、くだらない話をしている間にお手伝いの時間が迫ってきました。
今日も夜中まで「頑張ってきま~~~す」

さて、今日の一枚は、マル・ウォルドロンです。
2つのセッションを一枚にしたアルバムです。注目は、4月19日のコルトレーンとジャッキー・マクリーンの共演?
まっ、これにはあまり期待しない方がよいかも知れません。期待せずに聴けばじゅうぶん楽しめる共演です。(笑)
ちょっと全体に暗さが漂っているかなぁ
コルトレーンにしても、とりたててこれがというものは無いアルバムかも・・・
きっとコルトレーンはお疲れ気味だったんだと思いますよ。ほんと、ブレスティッジは人使いが荒い荒い(笑)

あ~、ほんとに時間が無くなりました。
ともかく、とりたてて素晴らしいアルバムだとは思いませんが、それでもコルトレーン・フリークとしては押さえてしまう一枚なのでありました。

MAL 2 / MALWALDRON
1957年4月19日, 5月17日録音
MALWALDRON(p) BILL HARDMAN, IDREES SULIEMAN(tp) JAKIE McLEAN, SAHIB SHIHAB(as) JOHN COLTRANE(ts) JULIAN EUELL(b) ART TAYLOR, ED THIGPEN(ds)

1.POTPOURRI
2.J.M.'S DREAM DOLL
3.DON'T EXPLAIN
4.WAY YOU LOOK TONIGHT
5.FROM THIS MOMENT ON
6.ONE BY ONE


癒し系バブ?

2008年07月02日 | v-x

このあたりでは「ほんとに梅雨?」といった日が、ここ3日ほど続いています。今日など長袖のシャツを着て出掛けたことをどれほど後悔したことか、いやはや、昔、やつれていた頃には(嘘です、今より健康的でスリムだった頃という意味)、「上着の袖が汗でべたつくから」と真夏でも長袖シャツで通していたのが嘘のようです。

「バブちゃん、あたし血吐いちゃってさぁ、こんだけ吐けば普通死ぬよ、なんて医者に言われちゃったぁ」
と、なんともそら恐ろしい電話を先日かけてきたのは、以前良く行っていたバーのママです。

ママの店が突然休み始めたのは、もう2年近く前になるでしょうか?
それまでは、ママが私の以前通いつめていたバーのマスター(こちらも身体を壊して店を閉めてしまいましたが)の知り合いということもあって、今行きつけのバーと半々とまではいかなくても、よく顔を出していたお店だったんです。

料理上手で飛び抜けた美人とはいいませんし(失礼)ガリガリのやせっぽちで、酒好き話し好きのママでありましたが、難を一つ言うと、ともかく自分を大切にしないというか、人がよいというか、ほぼ毎日休み無しに、朝の4時5時まで客に言われるまま店を開けているような状態で、余計なお世話ですけど何度となく忠告したことがあったんです。

「ママ、うるさいかもしれないけど、こんな営業してたら、いつか身体壊すよ。週に何回か延びちゃったってんならまだしも、毎日でしょうよ。営業時間はある程度守って、週に1回でいいから休みの日を決めて・・・」
「分かってはいるんだけどねぇ・・・・・」

案の定、まずは体調を壊し、長期休店。
「バブちゃん、店再開するから」と連絡が入ったのは、昨年の夏?秋?その頃かな?ともかく、ならばと行ってみればまた閉まっているありさま。
携帯に電話をしても通じず、「こりゃまた入院したな」と思っていたら、先日の電話でしょ。

「まったくもう、どうしちゃったのよ。」
「まだ、生きてた」

内臓近くの大きな血管が破れ吐血、いよいよダメだと思い救急搬送された先で、「よく生きてたねぇ」と医者に言わしめたという
「どっしようもねぇなぁ、生きてたからいいようなもんの」
「ごめんね」
「ごめんねって、俺に謝られても困んけど」

血管に関しては、内視鏡の手術ですでに完治、ただ、以前からひどかった貧血がさらに悪化しているようで、今は週に一回の通院を続けているそうです。
「まさか、すぐにお店を再開するつもりじゃないだろうね」
「うん、まだちょっと無理だと思う。でも、あたしにはお店しかないからさぁ、夏過ぎぐらいには再開したいと思ってんだけど・・・」
「気持ちは分かるけど、無理しなさんなよ。徐々に始めてきゃいいんだから」
「分かってる、また電話すんね」

さても、前振りがとてつもなく長くなってしまいました。
今日の昼時にその話を喫茶店のマスターにすると、
「まだ、店再開するわけじゃないんだろ・・・じゃ何でバブさんのとこに電話してきたんだろうね?」
「えっ?単なる近況報告でしょ」
するとママが
「バカねぇ、バブさんが優しいからよ」(嘘でも嬉しいよママ)
「はぁ??????」
「だから、大きな病気したりすると、気持ちが落ち込むでしょうよ。ママ、淋しいんだと思うよ。そんな時、あの優しいバブさんだったら、話を聞いてくれるかも、みたいに思ったんじゃないの?」
「おぅ!なんだよ、もてる男は辛いねぇ」とはマスター
「まったく、チャチ入れて、そうじゃなくて、お店やってる頃から心配してくれたバブさんの心が嬉しかったんだと思うよ。今度はバブさんの方から電話でもして励ましてあげれば」
「んっ、つまりそれは、『恋人系バブ』じゃなくて『癒し系バブ』をママは欲しているということだな、そりぁ、見舞いがてら遊びに行ってやんなくちゃいけないな」
って、おいおいマスター、それが結論かい!?

はて?みなさんはどう思われるでしょうか?
「そりゃね、あたしゃ『心優しきバブちゃん』でありますから、一肌も二肌も脱ぐことはやぶさかじゃござんせんよぉ」
「なぁ~にが心優しきよ。もしママがそう思ってるとしたら、客商売止めたほうがいいかもね、だって、人を見る目全くないもん」
って、うるせぇ!

さて、今日の一枚は、アンソニー・ウィリアムス????(いやいやトニー・ウィリアムスのことですよ)です。

「バブさんは、ウェイン・ショーター、ハービー・ハンコック、ロン・カーター、トニー・ウィリアムスってとこは、嫌いなんだね」
と、とあるかたに言われまして、
これは、先日の「MILES SMILE」の紹介で、「はなからハンコック、ロン・カーター、トニー・ウイリアムを嫌っているだけなのか?」なんて書いちゃったからでしょうね。

でも、考えてもみてください、V.S.O.P.のコンサートを聴きに行ったこともさることながら、トニー・ウイリアムスに関しては「'OUT TO LANCH」という、私の大好きなアルバムに参加している時点から、心底嫌いになるわけがありますか?
ハンコックだって、ショーターだって、ごく一部が嫌いなだけで、アルバムだって相当数持ってるんだから(プンプン....笑)

話を今日のアルバムに戻しましょう。
ウイリアムスは、17才という若さで、なんとボストンの『コノリー・クラブ』のハウス・ドラマーだったってんですからビックリ。その『神童トニー』を、ニューヨークに連れ出したのはジャッキー・マクリーンで、(マクリーンのところにはほんのチョットしかいませんでしたけどね)翌年1963年にはマイルスに見初められるという「なんじゃそりゃ?」という経歴の持ち主でありますよね。

あのドルフィーとの美しいとまで思える共演は、1964年の2月、それから半年後の8月には初リーダー盤「LIFE TIME」を同じブルーノートに吹き込みます。
そして今日のアルバムが、ブルーノートに残したもう一枚のリーダー盤ということになります。

「'OUT TO LANCH」を含めた3枚のブルーノート盤を聴くと、「'OUT TO LANCH」のイメージがづっと残っているように私には思えます。
つまり、私にとってもじつに興味そそるドラミングだということ、ただし、「LIFE TIME」のときより、今日のアルバムはよりマイルス・バンドの感触が強くなっていることは間違いないんですけどね。
以降トニー・ウィリアムスに関しては、私には「これジャズドラムかぁ?」的な演奏は間々あれど、『神童』と言わしめた才能が輝き続けた事実は否定できません。

SPRING / ANTHONY(TONY) WILLIAMS
1965年8月12日録音
ANTHONY WILLIAMS(ds) WAYNE SHORTER, SAM RIVERS(ts) HERBIE HANCOCK(p) GARY PEACOCK(b)

1.EXTRAS
2.ECHO
3.FROM BEFORE
4.LOVE SONG
5.TEE


『一期一会』の酒の味

2008年06月04日 | v-x

梅雨の晴れ間、といってもここらはまだ梅雨入りしておりませんが(笑)、久しぶりに太陽が顔を出してくれました。

お酒を飲む楽しみとはなんぞや? 今更のお話ではありますねぇ・・・・
私のような酒好きは、たんに酒を飲めるそれだけでも充分なんですよ、だけど、一番の楽しみは『一期一会』に尽きるのではないか、そんなふうに思えるのです。

いつも行くバーのママとの出会い、そこの常連さんとの出会いはもちろんですが、たまたま出あった初めての方と、たまたま同じカウンターで、たまたま会話が弾む、それこそが酒飲みの最大の楽しみだったりします。

「俺は、♪はるかなはるかな見知らぬ国へ ひとりでゆく時は 船の旅がいい♪が、好きかなぁ」

またしてもMさんと遅い時間から飲みに出かけると、店内は満杯。
「大丈夫、二人なら座れるよ」
みなさんに詰めていただいてカウンター席に座ると、その満杯のお客さんみなさんが井上陽水話で盛り上がっております。

「やっばり、陽水はセクシーよねぇ」とお嬢様1(笑)
「ほんと、ジェラシーなんかシビレちゃったもの」とはお嬢様2
「いやぁ、盛り上がったねぇ」とは青年1(笑笑)
「石川セリもいっしょに来ちゃえば良かったのになぁ」とは青年2

みなさん井上陽水のコンサートを聴きに行かれた方ばかり、しかもご一緒に行かれたわけではなく、たまたま、その店で合流されたという、年齢は私とほとんど変わらない青年、お嬢様たちだったのです。

残念ながら私もMさんも陽水のコンサートには出かけられなかったのですが、そこはそれ、同年代の陽水話ですからついて行けないわけがありません。
多いに話は盛り上がり、店のマスターが
「ようし!そんじぁお店しめて、みんなで陽水歌いに行っちゃおうか!」
「おう!!!!」

こうして、マスターも含め計7名の中年男女が、貸し切り状態のカラオケスナックへとなだれ込んだのでありました。(笑)
もちろん、私にとっては初対面の方ばかり(Mさんとマスターは別ですよ)、それでも『お酒マジック』ですね、まるでずいぶん前からの知り合いのように、楽しく歌い踊って(?)まいりました。
まさに『一期一会』、酒飲みの楽しみを満喫した夜だったのでありまして、ほんと、だから酒飲みを止められないんですよねぇ(笑)

え~これがその時の一コマでありまして、御主人と一緒にいらしてた素敵なお嬢様(笑)とマスターとのツーショット。怒られそうなので、鼻の下の伸びきったマスターの顔は全て隠させていただきました。
ちなみに、このご夫婦はお二人とも韓国国籍でいらっしゃるそうで、まさに韓国美人に韓国イケメンという、うらやましいほどの「似合いの夫婦」でしたよ。

さて、今日の一枚は、背高のっぽのランディ・ウェストンです。
ランディを見上げる子供と白人男性は「やっぱでけぇよなぁ」とかなんとか言っているのでしょうか?なにも椅子に座って見物するほどでは無いように思いますけど(笑)

以前も紹介したように、この体から繰り出されるピアノは、力強くどこか土臭さのある個性的なもですし、セシル・ペイン、アーメッド・アブドル・マリクとくれば、いかにもいかにもガンガン個性がぶち当たってくるかと思いきや、それほどでも無かったりします。
これは、ライブ録音ゆえ、ということもあるでしょうが、「もっと後の俺たちだけを聴いて判断してもらっちゃ困るなぁ」てなところでしょうか。
「個性派はちょっと」という方にも充分お聴きいただける一枚だと思います。

JAZZ A LA BOHEMIA / RANDY WESTON
1956年10月14日録音
RANDY WESTON(p) CECIL PAYNE(bs) AHMED ABDUL-MALIK(b) AL DREARES(ds)

1.THEME: SOLEMN MEDITATION
2.JUST A RIFF
3.YOU GO TO MY HEAD
4.ONCE IN AWHILE
5.HOLD 'EM JOE
6.IT'S ALL RIGHT WITH ME
7.CHESSMAN'S DELIGHT
8.THEME: SOLEMN MEDITATION


アナログ人間の余裕

2008年05月21日 | v-x

今日のこの晴天も『台風一過』と言って良いものかどうか?ともかく嵐が去って気持ちよい青空が拡がりました。
中国やミャンマーの災害報道を聞くにつけ、天災の恐ろしさと天災には常に人災がセットされてくるのだという教訓、なにより追い詰められた人間の本性の怖さを感じずにはいられません。

昨日は丸一日、なんと一度もPC画面を見ずに過ごしました。よく考えてみれば、これってじつに久しぶりのことです。
昨今、子供たちの携帯電話使用に関して、そこら中でケンケンガクガクなさっているようですが、子供たちだけでなく
「えっ?15分間内に返事をしないと仲間はずれ? えっえっ?夜中でもなんでも?」
と驚いている大人の私が、携帯メールは別としても、PCにはかなり依存している感はゆがめないように思います。

「バブ、これからK君のところにいっしょに行ってくんねぇかなぁ」
との連絡で出かけたのは、一昨日、ログ更新を終えたばかりの時間でした。
理由は「PCメールの受信がどうもうまくいかないから診て欲しい」というものでしたが

「別にメールが出来なくても不便は無いんだけどさぁ」とはK君
「えっ?だってちょっとした業者だって、資料をメールで送ってくるとか、メールで送ってくれとかいうのあんだろうが」とは、私を連れ出したS君
「俺なんか、メールで送れって言われたときは、『封書で送んから、一日待ってろ!』って言ってやんもん、だって一日ぐらい待ったって仕事に支障ないものがほとんどだよ」

あれほどメールが苦手だったS君も、最近はメールの便利さに気付き、資料のやり取りはほとんどメールでやるようになったそうで、
「だって、メールのほうが早いし、安いし・・・・便利ジャン」
「いやいや、へんに早くて便利なんていうものを使い始めるとね。例えば、見積もりにあと一日かかりそうだなんて時があんじゃん。そういう時に相手には『今晩中には出来ますので、明日中には郵送します。』って答えてだよ。じつは発送が翌々日の朝になっちゃっても、それはそれで許されるだろ、そういう余裕ある回答がメールじゃ出来なくなっちゃうんだなぁ、これが」

いやぁ、私には一理も二理もある意見のように思えました。
便利とは、どんどん時間を短縮させ凝縮することでもあるわけで、逆に多くの処理を短時間で出来ることが、やらなければいけないことをやたら増やしたりして、自分で自分の首を絞めていく実態が、少しずつ弊害を生み出しているのもたしかですものね。

「あれ、このボタンってなんのボタンだっけ?」
もう2年以上使い続けている携帯電話に、未だかつて押したことのないボタンがあることに気づいたのはほんの一週間ほど前でした。(いかにマニュアルを見ていないかということ...笑)
こういう時には「勇気を持って押す」私はそういう性格でありまして
「ほれ、プチッとな」
ピッ!

なんと、ヘルプ画面、つまり簡単な取説が出てきたではありませんか。
誰ですか、そこで笑っている人は。ヘルプ画面が携帯にあることなんざぁ、みなさんはとうにご存じなのでしょうけど、あたしゃ知らなかったんですよ~~だ。

これに象徴されるように、私は携帯の機能をほとんど利用しきれていません。これはPCもしかりで、きっと今の何倍、いや何十倍も活用する幅が残されているんでしょうね。
・・・・・・・でも、残りの活用法をあまり知らなくてもいいかなぁ、なんて思うんです。
人間の脳や能力もかなりの部分で使わずに一生を終えるというじゃないですか、特に私なんか他の人にも増して使っていそうもないというに、PCの能力をこれ以上引き出したところで、私自身がついて行く余裕がないでしょう。
所詮はアナログな人間なんですから

K君のように、せめて一日くらい余裕を持った約束が出来る、そのほうが精神衛生的にもよろしいと思いませんか?
結局、三人で飲みに行ってしまった一昨日、そんなことを思ったバブ君でありましたとさ。(笑)

さて、今日の一枚は、ボーカルものサラ・ヴォーンです。
というのも、昨晩、WOWOWの「JAZZ FILE」で、取り上げられていたのがサラだったわけで、1958年のオランダとスウェーデンでの、そして1964年スウェーデンでの歌声が放映されていました。

1964年のものは、カーク・スチュアートのピアノ・トリオ(そういえば彼はビリー・ホリデーの伴奏ピアニストもやってましたよね。)1958年は、今日のアルバムと同じロンネル・ブライトのピアノ・トリオがバックを勤め(ドラムスだけはメンバーが違いますが)、ともに少人数の伴奏を好む私にはうってつけの演奏でありました。
ロンネル・ブライトというとケニー・バレルとのドラムレス・トリオ「BRIGHT'S SPOT」なんて、なかなかのアルバムですよね。おっと、今日はサラ・ヴォーンでした。

ともかく、そんななか、1958年のスウェーデンで、このアルバムをサラ本人が紹介していたものですから、また今晩も聴いているというわけです。

同じ三大女性ボーカリストと称されるエラ・フィッツジェラルドに比べ、サラのライブ・アルバムは特別少ないように思うのですが・・・ボーカルを聴き込んでいない私だからそう思うのでしょうか?
ともかく、そんなサラのライブ録音としては、じつに気持ちの良い一枚だと思います。シカゴのクラブ『ミスター・ケリーズ』この場に私がいたら、いったい何杯の酒をあおっていたことでしょう。(笑)
マイクを倒してしまう様子なんかも聞こえてきて、リラックス・ムード満点、お客さんは素敵な夜を過ごしたのでしょうね。
昨晩のTVでの「SEPTEMBER IN THE RAIN」と、このアルバムの同曲。
『5月の大雨』の後に聴くと、どちらの『9月の雨』が心に響きますか・・・・・・?

AT MISTER KELLY'S / SARAH VAUGHAN
1957年8月8日録音
SARAH VAUGHAN(vo) JIMMY JONES(p) RICHARD DAVIS(b) ROY HAYNES(ds)

1.SEPTEMBER IN THE RAIN
2.WILLOW WEEP FOR ME
3.JUST ONE OF THOSE THINGS
4.BE ANYTHING BUT DARLING BE MINE
5.THOU SWELL
6.STAIRWAY TO THE STARS
7.HONEYSUCKLE ROSE
8.JUST A GIGOLO
9.HOW HIGH THE MOON

追伸、
同盤のCDは、20曲を収録しているようです。今日は『アナログ』の話ですので、LP盤での紹介としました。


「栄枯盛衰」vs「能力衰衰」

2008年03月30日 | v-x

なんだか気温が思うように上がってきません。明日など最高気温が10度を割る予想が出ておりまして、ほころびかけた桜のつぼみもいつ開いたらよいのか迷っているようです。

せっかくの休みにゆっくりと新聞など読んでいても、政治混乱やら、腑に落ちない殺人事件やら、ぼろぼろぼろぼろ出てくる税金の無駄遣い等々、目に入るニュースは、開幕三連敗の巨人にため息する母のめいった心のように、どうにもやるせない想いばかり引き起こします。
「三位一体の改革」と声高に唱え踊らされても、結局のところ傷みを伴ったのは庶民だけではないか、そんなこと思ったところで、誰に何を言えるわけでもなく、この虚しさが社会を少しずつ壊し始めていることに、はやくお偉いお方が手当を施すことばかり祈る他力本願の自分自身にも腹立たしさがつのります。
そのくせ、新聞を読みながらブツブツ独り言のように文句をほざいている、ほんとアホな中年男の何者でもありません。

「まったく、何でこうも毎日腹立たしい記事ばっかなんだろ」

そんななか、面白かったといえば、今日の朝日新聞の「辞書のことば 栄枯盛衰」との記事でした。
我が家にもある三省堂国語辞典の第6版が昨年12月に出版されて(現在我が家にあるのは第2版です。)、1960年に発刊された初版と比べると、収録語は約2万語増えたものの、計2万近くの語も削られているのだそうです。

消えていった語には「溜め桶」「愛児」「マニュファクチャー」「ライカ判」「白葡萄酒」「瀬戸引き」「ビデカセ・ラテカセ」キスを意味する「A」「ワリチョー」「セーリングポイント」「女ドラ」「レクる」等々、すでに存在しないものも「死語」となったものもありこれは消えて当然なのですが、そうでなくとも、版を重ねるごとにページ数が増し、これ以上増やすと現行サイズと値段の維持が難しくなり、今後の編纂には苦労をしそうだというのです。
つまり、それだけ新語なるものがどんどん世に出続けているということで、考えてみれば私が学生だった頃は「パソコン用語」だって「経済用語」だって「科学用語」だって、こんなに新語は無かったですもんね。まして「流行ことば」はあったにせよ「KY式日本語」みたに多種には及んでいなかったし。

外来語を巧みに取り入れたり、新語をどんどん生み出したりと常に流動性と柔軟性を持っていることが日本語の特徴であり良さでもあるのでしょうが、
「かぁちゃん、○○ってどういう意味?」
「そんなの自分で調べな、何のために国語辞典かってやったとおもってんの」
と、自分の知識の無さを露呈せずに子供に言い聞かせる術の崩壊は避けていただきたいものです。(笑)

元筑波大学長の北原保雄氏は「究極の省略語といえるが、消えていくのも早いだろう」と「KY式日本語」の行方を予測しておられますが、「ことばの栄枯盛衰」はしかたのないこととしても、国語辞典で何事も分かるようにしていただけるにこしたことはないわけで、「能力衰衰」のオヤジにはあまりに早い「ことばの栄枯盛衰」は歓迎できませんよね。

「でも、覚えることが多いということは、脳の活性化には良いんじゃないの。歳を取っても日々勉強よ!」
まぁ、そうではあるんですけどね。

さて、今日の一枚は、タイロン・ワシントンです。
ホレス・シルバーに見出されたワシントンは、同グループの「THE JODY GRIND」でデビュー、そしてこのアルバムで初リーダーを務めわけです。

彼のテナーは、なんだかとてもウネウネしていますよね。おそらくは好き嫌いがハッキリとするタイプのジャズメンではないでしょうか。そのウネウネを色っぽいと取るか、嫌らしいと取るかだとも思いますけど。
いずれにしてもワシントンだけでなく、シルバー・ファミリー同時参加のウディ・ショウも、ちょっと先輩ですがジェームス・スポルディングにしても、若い感性溢れるアルバムにしたかったという意気込みは充分に感じ取れる一枚だと思います。
ただしそれは、当時の他の若いジャズメンが示した感性とは、また違ったものだったように私には思えます。

NATURAL ESSENCE / TYRONE WASHINGTON
1967年12月29日録音
TYRONE WASHINGTON(ts) WOODY SHAW(tp) JAMES SPAULDING(as,fl) KENNY BARRON(p) REGINALD WORKMAN(b) JOE CHAMBERS(ds)

1.NATURAL ESSENCE
2.YEARNING FOR LOVE
3.POSITIVE PATH
4.SOUL DANCE
5.ETHOS
6.SONG OF PIECE

おまけ、
今日は日曜日ですので恒例の『料理当番、今日の一品』です。

メインは「鶏の手羽元の醤油煮」
焼き目を付けた鶏の手羽元を、醤油、酒、砂糖、酢を加えたダシで圧力鍋を使って煮込みます。圧力を落とした後、ゆで卵、下ゆでした大根も放り込んでさらに煮込みました。
付け合わせは「タコ・サラダ」「筋子の酒粕漬け」です。

じつは、日本酒をいただこうかと作ったのですが、何と出来上がってから日本酒が無いことに気付きまして・・・・・ワインでも美味しくいただけました。


桜(はな)と鼻とのせめぎ合い

2008年03月09日 | v-x

午後から少し風は強くなったものの今日は暖かな一日でした。いよいよ心も弾む春本番といったところでしょうか。
いつも珈琲を買ってくるヤナイ珈琲さんでは、毎年近くにある桜の「開花予想クイズ」なるものを行っておりまして、
「そうかぁ、もうそんな季節なんですねぇ。」
昨日私も4月7日開花予想で投票してきました。正解するとモカベースの新ブレンドが200グラムいただけるそうなので当たることを祈っています。

春本番、桜(はな)と鼻とのせめぎ合い

ここ数年それほどの悪化も見せなかった我が花粉症、今年はMr.マリックのごとく「来てます」ねぇ、これがひどいとせっかくの心ウキウキの春もブルーな気分になってしまうわけで、かといって、数年我慢していた薬にも頼りたくもなく、なんとか乗り切る算段をしなければいけません。
ノーズ・クッション付きマスクというのが「眼鏡が曇らずいいよ」というので、明日あたり眼鏡を曇らせながら探し歩いてみようかと思っています。

先日、Mさんの娘さんが
「鼻がムズムズするんです。」というので
「あれ?花粉症なの?」と訊くと
「去年、おかしいなぁと思って医者に行ったらそうだって言われました。でも、今年は大丈夫でしょ?」
「あっはははははは、あまい!一度出た花粉症はそう簡単に消えやしないよ。去年より花粉が飛んでるみたいだから、来たねぇ花粉症。30年以上お付き合いしているバブさんが言うんだから間違いない。」

昔、花粉症なんて病名を聞いたことも無かった頃からお付き合いしている私としては、新たに発症したという話を聞くと「やったぁ!今まで知らなかった苦しみを知るがいい!」てななんとも悪魔のような想いが心の何処かでうごめいてくるのであります。(笑)
それでも若いお嬢さんの発症はかわいそう、できれば花粉症の「か」の字も知らないという部長にでも移っちゃえばいいのに・・・・・・

ともかく花粉症のみなさん、「花見酒」ならぬ「鼻見酒」にならないように、なんとか対策を立ててウキウキの春を迎えましょうね。

さて、今日の一枚は、チャック・ウエインです。
じつはこのアルバム、何故私が持っているのか?いつ買ったのか?全く覚えていない一枚なのです。というか、私の持ち物じゃないのではないかと・・・・・・でも、もう十数年我が家にありますから私のものといっても・・・・・・こら!
おそらくは、知り合いの誰かの手から私のもとへ流れてきたものだと思うのですが、心当たりの方がいらっしゃいましたら、バブまでご連絡下さい。(笑)

チャック・ウエインはバップ初期から活躍したギタリストで、ウディ・ハーマンや、ジョージ・シアリングのところで弾いてましたよね。
って、私はそれほど気にかけていたギタリストではないんです。(だからこのアルバムも私が積極的に仕入れた物じゃないと分かるのですが)
かといって全く聴いたこともないというわけではないのですよ、私としてはバップの匂いのするクール派?なんだかどっかのまがい物評論家みたいなイメージでしょうか。
あまり音を張り上げない淡々と弾く人、ありがちなギタリスト(すいません、ひどい言いようです。)どうしても一皮むけない印象を持ってしまうのは、あまり多くを聴いていないせいなのでしょうね。
このアルバムでは音も出ているし、一曲一曲が短いのが難点ですけど、心地よい雰囲気をかもしだしていると思います。
みなさんに多いに注目してくださいとはけして言えませんが、私みたいにたまたま手元に転がり込んできたら、そっとライブラリーに取り込んでしまっても良い一枚だと思います。(ひでぇ~~、もう完全に自分のものにしようとしてんだろ!....笑)

MORNING MIST / CHUCK WAYNE
1964年12月8日録音
CHUCK WAYNE(g, bj) JOE WILLIAMS(b) RONNY BEDFORD(ds)

1.GOODBYE
2.SEE SAW
3.LI'L DARLIN'
4.I'LL GET ALONG
5.THINGS AIN'T WHAT THEY USED TO BE
6.SHALIMAR
7.SOMEONE TO WATCH OVER ME
8.SONG IS YOU
9.ALONE AT LAST
10.LOVELY

おまけ、
今日は日曜日ですので恒例の『料理当番、本日の一品』です。

こちらは「鶏のフワフワ団子汁」。ポイントは鶏団子にはんぺんを入れること、これでフワフワ食感の団子が出来ます。

もう一品は「鯵のたたき(生姜大きめ...笑)」、生ものダメ組には塩焼きにして出しました。
今週もお相手は日本酒でした。


予定外の良い休日

2008年03月01日 | v-x

今日の午前中は
「○○、病院におくってってくんないか」
との母のリクエストで、眼科までの送迎担当となってしまいました。
もともと病院の待合所というのは苦手な私ですので、母の診察が終わるまで病院の近くをぐるっと散歩です。

午後には北風に変わり少し寒くなるとの予報も、午前中の散歩にはなんの影響もありません。そこは我が家のある住宅地とは違い、まだ若い方が多く住んでいる地域、子供達の元気な声もそこかしこから聞こえてきます。


住宅地の遊歩道にこんなんがあるんですよ

お年寄りがいて、働き盛りもいて、子供たちも遊ぶ、そんな住宅地が理想でしょうが、現代はそんなあたりまえも難しくなりつつある時代なのだと何となく思いながら病院へ戻ると、まだ母の診察は終わっていません。
するとそこへ、真ん丸お目々のカワイコチャンがやってきました。おかあさんのお付き合いでしょうか、3才くらいのその女の子はとてもヤンチャさんで、おかあさんがちょっと目を離すと走り回っています。
「こら!ダメでしょ!」
すると突然そんなカワイコチャンが、私に飴をくれるというのです。
「なに?おじちゃんにくれるの?・・・ありがとう」
と言って、そっとお母さんに返しましたけど、その可愛さときたら、まさに天使ですね。病院の待合所がちょっと好きになった午前中でした。

午後からは、先日壊れた物置のドアをなんとかしようかとも思っていたのですが、風が強くなってきましたので(じつはホッとしてたりして...笑)久しぶりに喫茶店のマスターの顔でも見に行こうと出かけてきました。

「あれ?マスター珍しいのかかってんじゃん」
「あっちゃ~バブさんが来たんじゃ、ジャズにかえるしかないかぁ」
「べつにいいよ、ほら、フィル・ウッズのアルトも聴けることだし」
店に流れていたのは、ビリー・ジョエルの「THE STRANGER」というCDでして、つまり「JUST THE WAY YOU ARE(素顔のままで)」が入っている=フィル・ウッズのアルト・サックスが聴けるというわけです。
「それにしてもビリー・ジョエルなんて誰の趣味?」
「オレだよオレ」

休日の午後に、自宅で自分がいれた珈琲を飲むのも良いですが、プロにいれてもらった美味しい珈琲を、ビリー・ジョエルを聴きながらゆっくりと味わうのも悪くありません。
2時間ほどくだらない話をしながら珈琲を二杯楽しんできました。

3月1日、終わってみれば、カワイコチャンには声をかけられるし、美味しい珈琲は飲めたし、なかなか良い休日でありましたとさ。

さて、ということで今日の一枚は、当然のごとくフィル・ウッズです。
ヨーロッパ・リズム・マシーンに区切りを付け、アメリカ西海岸に戻ってきたウッズは、帰国後1年経ってこのアルバムを録音しました。
この時、まだウッズはヨーロッパへの郷愁さめやらぬといった状態だったのかアルバム名はフランス語、ちょっと寂しかったのかなぁ・・・・・
「だけどもだけど」
内容は、まさに「そんなの関係ねぇ」でありまして、ウッズ節全快です。
このひとのアルトの響きって、何だか「何処までも飛んでけ~~~!!」的な感じがありますよね。

てなこと言うと、「「ALIVE AND WELL IN PARIS」以降のウッズは、このアルバムと「THE PHIL WOODS SIX LIVE FROM THE SHOWBOAT」ぐらいしか聴かんだろおまえは!」なんて言われそうでもあります。

ともかく「聴いて爽快な気分になれる」この時期のウッズのそれが魅力だと思います。

MUSIQUE DU BOIS / PHIL WOODS
1974年1月14日録音
PHIL WOODS(as) JAKI BYARD(p) RICHARD DAVIS(b) ALAN DAWSON(ds)

1.SAMBA DU BOIS
2.WILLOW WEEP FOR ME
3.NEFERTITI
4.THE LAST PAGE
5.THE SUMMER KNOWS
6.AIREGIN


一筆啓上、ATMとは言わせない。

2008年02月21日 | v-x

先日、北原保雄先生が編纂された『KY式日本語』がいろんなところで話題になっていましたが、今日の昼休みは『KY式日本語』は是か非かの話で盛り上がりました。(まぁ、どうでもいいっちゃどうでもいい話なんですけどね...笑)

KYが空気読めないくらいならまぁ良しとしても、PTAなんて三つくらい意味があんですよ」とSS君。
「えっ?小学校と中学校と・・・・幼稚園か?」
「そのPTAじゃないですよ。」
(「分かってんよ、ボケただけジャン・・・」)
パットを使うAカップでしょ、パンツ、タイツ、網タイツ、それからパトラッシュと歩いた
「パトラッシュと歩いたぁ????何じゃそりゃ」
「だから、挫けそうになったときは心のなかでPTAを唄おう、てな感じで使うんだって」
「・・・・・・・・わけ分からん」

でもよくよく考えてみれば、こういった暗号のような言葉を作って特定の人だけが分かり合えるみたいな事って、日本人は昔から好きだったんですよね。
ほら、ジャズなんかも「ズージャ言葉」ってぇのがあったじゃないですか。
「ゆうべさぁ、シースー喰いにナオンとでかけたら、ゲー万もとられちゃったよ」
てな。(今どきこんなヤツはいないでしょうけど)
逆さ言葉は別としても、ツェー、デー、イー、エフ、ゲー、アー、ハー、オクターブ、ナイン、ツェージュウ・・・・・これは私も使った覚えがあります。そうそう、C調なんてぇのは大橋巨泉が流行らしたんですよね。私はサザンの「C調言葉に御用心」で覚えたんですけど(ウソウソ)

時代時代にそんな暗号めいた言葉が流行るのは、日本の伝統なのでしょう。仲間内だけで分かり合える言い回しが楽しいという気持ちも分からなくありませんもんね。

「バブさん、でもね、メール打つときなんか短いから助かるんですよ」とは事務員。
なるほど「用件は短く的確に伝える」これは大切なことであります。

一筆啓上、火の用心、お仙泣かすな、馬肥やせ

家康の重鎮、本多作左衛門重次が戦場から妻宛に送ったといわれる手紙ですが、このくらい簡素でありながら内容がきちんと伝わる、まさに模範のような手紙です。
メールの文もかくあるべきと思えば、『KY式日本語』の活用も否定は出来ないかもしれません。

よぉ~し、私もATMなどと言われないように、明日もYMで頑張るぞう!!

さて、今日の一枚は、ブリブリのテキサス・テナー、ドン・ウィルカーソンです。
ウィルカーソンというとレイ・チャールズのバンドにいたことでも有名ですが、ジャズメンとしてほとんど無名の時期にソニー・クラーク、グラント・グリーンという万全の布陣でこのアルバムを録音したということは、かなりの期待もあったのだろうと思います。

ともかく、男性的なブリブリ・ネバネバのテナーがお好みなら、ぜひとも抑えておきたい一枚であるとは思います。それだけに好き嫌いもハッキリとするテナーマンなのかもしれませんけど。

ともかく、「いろいろと考えずにバーンっと聴いちゃって下さい。」そんなアルバムです。

PREACH BROTHER ! / DON WILKERSON
1962年6月18日録音
DON WILKERSON(ts) GRANT GREEN(g) SONNY CLARK(p) BUTCH WARREN(b) BILLY HIGGINS(ds)

1.JEANIE-WEENIE
2.HOMESICK BLUES
3.DEM TAMBOURINS
4.CAMP MEETIN'
5.THE ELDORADO SHFFLE
6.PIGEON PEAS

追伸、
私はこのブログを所在場所を明かさない形で運営してきました。でも、もう長く付き合っていただいてる皆様には、ほとんど推測できる状況にあると思います。
そこで、所在地が判明してしまう事ではありますが、昨日お話ししました「知り合いが企画したクラシックコンサート」の告知をここでしたいと思います。

3月19日(水)福島テルサ 開演18:30
3月20日(木)郡山市文化センター  開演14:00
3月21日(金)いわき市文化センター 開演18:30
3月23日(日)白河市民会館 開演14:00
連絡先 0246-96-6809 (平子久江マリンバ&パーカッションコンサートin福島 実行委員会)

シエナ・ウインド・オーケストラの打楽器奏者、平子久江を中心に、マリンバ、パーカッション、クラリネットといった布陣で演奏を聴かせてくれるそうです。

我が知り合いも成功に向けて一生懸命頑張っているようです。興味のある方がいらっしゃいましたら、ぜひともお声かけいただき、聴きに行ってやって下さい。


酔っぱらいの天国や!

2008年01月01日 | v-x

皆様、新年明けましておめでとうございます。
元旦の午前中はどんなふうにお過ごしになりましたか?
昨夜遅寝で起きられなかったとか、飲み過ぎでくたばってたとか
えっ?健康的に日の出を拝んで初詣も済ませちゃった?しかもこれから福袋を買いに行く?
それはいけませんよ。
そもそも、元旦は『忌日(いみび)』、誰にも会わずに静かにお籠もりをする日なのでありまして、昔は玄関に打ち水をして清めてはおくものの、外に名詞盆を置いて来客には顔を合わせず名刺を置いていってもらうことで挨拶の代わりにしたほど徹底しているお宅もあったそうですから、年賀やお参り、ましてデパートに福袋を買いに出かけるなんてぇのは以ての外なのでありますよ。まったく、いつから初売りが元旦になってしまったのか、嘆かわしい・・・・・・

「そんなこと言って、自分は出かけたくない、家で飲んでいたい、ってだけでしょ!」
「ピンポ~~ン」

それでは、私の元旦午前中をご説明いたしましょう。
昨晩、じゅうぶんにお酒をいただいた私は、除夜の鐘を聴きながらめでたく新年の初酒を済ませ、午前1時ごろに就寝。
明けて今朝は7時に起床し、餅つき機をセット、蒸しから始まった一連の動きを横目で見て、一杯飲みながら胡桃すり、雑煮の汁を湧かしてつきたての餅を入れ、神棚と仏壇に供えたら、神棚から御神酒をいただき
「飯だぞう!!!」
あはははははは、8時過ぎからは何が朝食でどこからが昼食だったのかわからぬ状態で飲み続けました。
ほんでもって、今休息の時を迎えているわけです。

そこで、え~~お約束どおり私の力作『正月料理』を紹介しましょう。



まずは、雑煮と納豆餅ですね。雑煮にかかっている白い物体は昨年も説明したとおり、胡桃をすったものです。私は計3個のお餅をいただきました。

こちらはメインの皿盛りです。
かまぼこ、海老、黒豆、伊達巻き風卵焼き、ささみの醤油焼きと水菜・銀杏を和えたもの、セロリのきんぴら、牛蒡の牛肉巻き、スモークサーモンの甘酢大根巻き、これらを盛りました。

スモークサーモンの甘酢大根巻き、これが思った以上に美味しくて、別に正月用でなくとも普段のおつまみにも使えますので、簡単レシピを
まず、大根をかつらむきっぽく(そんなに薄くなくて大丈夫ですし、途中で切れても巻くときに重ねれば大丈夫)薄切りにして、甘酢に昆布、柚子の皮少々といっしょに漬け込みます。あとは薄切りにしたスモークサーモンをその大根で巻くだけ、サッパリしていけましたよ。



こちらは煮しめと数の子。

最後に私のメインです。(笑)筋子を酒粕に和え漬けにしたもの。これが日本酒にバッチリ合うんですよ。写真の量なら五合はいけますね。(私基準ですが...笑)

さて、新年一発目の今日の一枚は、アルバム名に願いを込めてランディ・ウエストンにしました。
6フィート7インチといいますから2メーターちょっとの身長。とうぜん手もデカイでしょうねぇ。
その大きな手で力強いタッチのピアノを聴かせてくれるランディの初期作ですが、後にアフリカに興味を示す、それを伺わせる土臭さがあって、私は好きな一枚です。

ぜひとも今年は「幸せをゲット」したいですねぇ。
聴いていると酔いも少しさめてきそう・・・ようし、一眠りしてまた飲もうかなぁ。
「元旦は、まさに酔っぱらいの天国やぁ~~~!!」
「その生活を改めないかぎり、幸せは望めないよ!」

GET HAPPY / RANDY WESTON
1955年8月29,31日録音
RANDY WESTON(p) SAM GILL(b) WILBERT G.T. HOGAN(ds)

1.GET HAPPY
2.FIRE DOWN THERE
3.WHERE ARE YOU ?
4.UNDER BLUNDER
5.DARK EYES
6.SUMMERTIME
7.BASS KNOWS
8.C JAM BLUES
9.BALLAD
10.TWELFTH STREET RAG

追伸、
いちおう皆様に年賀状を用意しました。ご覧になりたい方は、下のハガキをプチッとね。