これまで一連の鈴香被告の発言の矛盾点を見ると、ただひたすら減刑を求めるための理由作りをしているだけのようにも見受けられる。これでは、「極刑望む」という鈴香被告の言葉も、贖罪の気持ちとして受け止めてもらうことにより減刑の材料にしたいという戦略的な発言と取られても仕方あるまい。
秋田連続児童殺害事件の畠山鈴香被告(34)の第8回公判が12日秋田地裁で行われる。検察側はこれまで、鈴香被告が弁護側質問で発言した内容の矛盾点や疑問点を追及した。その結果、鈴香被告は黙り込んだり、黙秘を連発したりする場面が多くなったという。
・女性警察官が証人に 第8回鈴香公判 11/12 08:19更新
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/event/trial/100213/
例えば、長女彩香ちゃん(当時9)への殺意の有無に関しても、転落現場となった大沢橋で、なぜ彩香ちゃんに「(欄干に)上らないなら帰るよ」と、危険な場所にいくことを強制したのか、鈴香被告は詳細を語ろうとしていない。
・「自白の任意性」めぐり新たな対決へ 第8回鈴香公判 11/12 08:38更新
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/event/trial/100233/
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071112-00000904-san-soci
また、鈴香被告は、子供の頃に父親から暴力を受けていたと話しているが、それも鈴香被告が当時万引をしたり、未成年にもかかわらずテキ屋と話をしたり、ホステスをしたりという彼女自身の行動を心配してのもので、理由なく暴力をふるうことはなかったのではないか、また暴力というのも鈴香被告の誇張した表現ではないかという疑問がある。
・【鈴香被告質問3日目(1)~】「都合悪いことは抜いているじゃないか!」突っ込む検察官 11/02 13:13更新
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/natnews/96591/
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/event/trial/96575/
鈴香被告と弁護側は、捜査段階の取調べは、一貫して強引で、作られた調書は、無理やり認めさせられたなどとこれまで話してきた。だが、これまでの公判で浮かび上がった鈴香被告像は、その時都合で主張を変えてやりすごそうという、いわゆるずるい女の印象しか感じ取れない。
ところで、取調べにおける自白の強要などについては、痴漢の取調べなどでよく問題視される。これに関しては、愛知県職員が先月末、名古屋簡裁で無罪となった事例が記憶に新しい。職員は捜査段階で一時、事実を認めたが、判決は「認めれば罰金で済む、職場に言わない-など誘導や強圧的な取り調べがあった」と批判した。また富山県の男性の強姦冤罪事件でも取調べの杜撰さが指摘された。
・【社説】取り調べ監視 試行錯誤の一つになる 2007年11月8日
http://www.chunichi.co.jp/article/column/editorial/CK2007110802062691.html
だが、大切なのは取調べの公正化ということだ。強引に或いは誘導的に罪を認めさせるような取調べはあってはならない。しかしそれを逆手に取って、被告側の罪逃れに利用するということは、あってはならない。
また、被告の生い立ちなどを減刑の材料にするというのも注意が必要だ。例えば北九州市のマンションで監禁状態の男女7人が死亡した事件で殺人罪などに問われた松永太(46)、緒方純子(45)両被告の福岡高裁での控訴審判決では、緒方被告のみに対し死刑の一審判決を破棄し、無期懲役を言い渡している。緒方被告は松永被告に長年、暴力で支配された上、犯行への関与も従属的というのが減刑の理由だが、この事件に関しては、あるDV被害支援団体が緒方被告と面会し、署名活動をするなど、減刑を求める活動を展開している。
・緒方被告を無期懲役に減刑 北九州連続殺人 控訴審判決 09/26 16:55更新
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/event/86810/
・北九州連続殺人事件サイド/全国776人の減刑嘆願書 09/26 12:00更新
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/event/86757/
畠山鈴香被告の第8回公判では、捜査段階で鈴香被告の取り調べに同席していた婦人警官が出廷、当時の鈴香被告の様子などを証言するようだ。
取調べや裁判が公正に行われるのは誰もが望むところである。そこに捜査の圧力や政治的な勢力が介入し、判決に格差が生じることはあってはならない。またマスコミ各社の報道姿勢にも注目する必要がある。今回の鈴香被告の公判について大きく取り上げているのは産経新聞だけのような気がする。
<ご案内>
・NPO法人「家族の絆を守る会」講演会が11/19に行われます。
http://blog.goo.ne.jp/grk39587/e/95851079bfa1758de38590179cdbf398
>鈴香被告は黙り込んだり、黙秘を連発したりする場面が多くなったという。
なんだか、オウムの浅原と同じですね。長期戦になりそうです。
そのうえ、支離滅裂の言動の数々・・・。
減刑を狙おうとしているのですが、まあ、精神鑑定に持ち込むのは確実ですね。
女性警官が、お供についているのは、少なくともDVにおける警察介入強化の”営業活動”といったところか・・・。
あと、幼児が殺されていますから、その関連も・・・。
自分は援助交際など、快楽に明け暮れ、子供が邪魔になったから彩香ちゃんを殺した。更に捜査撹乱のために豪憲君も殺した、しかも殺された豪憲君の親から生前の彩香ちゃんが映っていたビデオを貰うなど、心遣いをしてもらっていたにもかかわらず、本当にむごいです。
そういう人の思いやりを裏切るような犯罪は、通り魔や犯罪サイトで知り合った連中が起こした殺人などよりもっと罪深いものではないかと思います。