社会の荒廃 研究室(蜻蛉の眼鏡)

国連の女子差別撤廃条約に基づく男女共同参画を強行する女性独裁権力(フェミニズム)の社会病理に言及、コメント欄も充実。

民主党代表選、結局何のための選挙だったのか

2010-09-15 12:46:27 | Weblog

 721対491、もう小沢一郎の政治生命は終焉を迎えたのか。予想を超える大差で決着が付いた民主党代表選。国会議員票だけでも過半数を超える得票に菅直人首相は党内の支持に自信を持ったかも知れない。だが明かりの見えない国内事情は依然として変わっていない。

 今回の民主党代表選、これまでとは違い与党としての代表選とあって選挙前から連日マスコミはこの話題を取り上げた。新代表が即首相に自動的に就任となるのだから無理もない。但し厳密には、与党としての代表選は今回が初めてではない。最初は鳩山前首相の退陣に伴い行われた前回の代表選だ。ただこの時は候補者が菅直人氏と樽床伸二氏で、互いの知名度の差という点からも出来レースと評され余り話題にはならなかった。

 しかし、今回の代表選は立候補の段階から波乱含みだった。小沢氏が出馬を決断する際にも、菅氏支持だった鳩山氏が小沢氏支持に突如変更、更に菅氏と対談し小沢氏に譲るように説得工作を図ったが失敗に終わった。挙党体制、トロイカ体制などとは言うものの、経緯を辿れば意地を賭けた菅氏と小沢氏の一騎打ちという対決構図だった。

 こうした一連の流れに「民主専用有権者」はどう反応したか。小沢氏には当初から資金管理団体「陸山会」をめぐる政治資金規正法違反事件という爆弾があるので、戦況は不利と見られていた。但し、国会議員票では支持基盤が強く、小沢ガールズなど一年生議員の票も確保していると見られ、小沢氏有利と思われた。

 だが、蓋を開けてみたら結果は721対491で菅氏の勝利、これを圧勝と見る向きもあるが、実は党員サポーター票の計算法が大差をつけた要因でもあるのだ。

・党員サポーター票でポイント5倍差、「総取り制」が要因 2010年9月15日0時56分
http://www.asahi.com/politics/update/0914/TKY201009140569.html

 民主党代表選で菅直人首相が大差で勝利した決め手となったのは、党員・サポーター票(34万2493人)だ。ポイントで249対51と、小沢一郎前幹事長に約5倍の差をつけた。ただ、得票数では約1.5倍で、衆院300小選挙区ごとに1票でも多く得票した候補者が1ポイントを得る「総取り制」の仕組みが、菅氏を大きく後押しした。

 党員・サポーター票の投票者数は22万9030人で、投票率は66.9%。菅首相が13万7998票を獲得したのに対し、小沢氏は9万194票。比率は60.5対39.5で、首相が60ポイント(1360票)で小沢氏が40ポイント(927票)だった地方議員票の比率とほとんど同じだ。「地方票」は両氏に対し、いずれも似たような評価を下したと言えるが、党員・サポーター票では総取り制の仕組みが、小沢氏への死票を多くした。
(一部引用)

 もしこの党員サポーター票の計算法が総取りではなく比例配分だったとしたらどうなるか計算してみよう。得票比率は60.5対39.5なので、300票を按分すると181対119となる。つまり総取りの249対51に比べ、68票が菅氏から小沢氏へ移ることになる。従って、総計でも653対559となり、決して大差とは言えなくなる。

 それに、菅、小沢両氏が今回の結果をどう解釈し、どう行動するかが大きな鍵となる。挙党体制を強調する菅首相だが、本当に一致団結してというのなら選挙もする必要なかったのではないだろうか。どこか不一致の部分があるからこそ戦いとなったのだ。菅氏が小沢氏の意向をどれだけ受け入れられるのか、組閣の顔ぶれを見ないとわからない。

 しかし、どう考えても国民は置き去りにされているという感は否めない。不況、雇用環境の悪化など国民の閉塞感は変わってない。それを子供手当てや高速無料化などで補填したところで焼け石に水だろう。それに依然として女性の社会進出といった男女共同参画行政はマスコミですら批判が許されない状況だ。先日無罪判決が出た村木厚子被告の裁判でも、フェミニズムの関与が噂されている。本当の癌を社会から排除しない限り、国民に支持される政治は出来ない。更に外国人参政権を認めるような姿勢では、国民からの信頼は遠のくばかりだろう。