まほろばの泉

亜細亜人、孫景文の交遊録にある酔譚、清談、独語、粋話など、人の吐息が感じられる無名でかつ有力な残像集です

義理と人情に やせ我慢

2023-11-07 04:17:03 | Weblog



あの暴れん坊将軍の松平サンバ?演じる徳川吉宗の御世、大岡越前とめ組の鳶頭が活躍した頃のことである。
当時の江戸は「火事と喧嘩は江戸の華」といわれるくらい火事が多かった。

花街は吉原が有名だが、以前は日本橋に在った。
夜は行灯ロウソクの不始末を恐れて昼の営業だった。
真昼間から!!!

さらに驚くことは、当時の武士は夜間外出が禁止されていたため、もっぱら武士の花街通いはマッ昼間だった。つい最近までは霞ヶ関も昼の接待ゴルフと夜のノーパンしゃぶしゃぶにと、玉遊びと覗きに高学歴の似合い趣味だが、あの剣豪と謳われた武蔵も常連だった。

江戸開府当時は町民の7~8割が独身だと杉浦女史も記しているが、女郎さんも忙しかったに相違ない。

昨今、義理は古くて人情は野暮と言われているが、庶民のやせ我慢の伝統は生きている。女はシナをつくり、男は形をとり、騒々しい井戸端談義と空威張りもそのままだ。

そんな中で古老の鳶は、「何事もホドが大事だ」と教えてくれた。
欲の皮の突っ張ったヒラメ政治家や小商人を笑い飛ばす演技にも艶があるのもそのためか。

女も惚れるわけだ

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする