マーベラスS

King Of Western-Swing!!
歌と食と酒、それに声のページ。

God Bless Mr.President!

2009-01-21 22:44:39 | 音楽

   

Oh beautiful, for spacious skies,
For amber waves of grain,
For purple mountain majesties Above the fruited plain

  何と美しい 広大な空よ
  琥珀色に波打つ岩肌 
  果実をもたらす平原の向こうに
  そびえる荘厳な紫の山々よ

America America!
God shed his grace on thee,
And crown thy good with brotherhood,
From sea to shining sea.

  アメリカ アメリカ
  神は汝に恵みを与えたもう
  冠を頂き、兄弟たちとの幸福
  太平洋から大西洋まで

                       ーBeautiful America


 

God Bless America,
Land that I love.                                                      

Stand beside her, And guide   her,
Thru the night with a light from above

  

  アメリカに神のご加護を
  わが愛する国よ

  
  アメリカを守り 導きたもう
  夜通し降り注ぎし 天上の光

From the mountains,
To the prairies, to the oceans,
White with foam
God bless America,
My home sweet home.

                     

  
  

  山々を越え、平野を渡り 
  泡立つ大海原へと
  アメリカに神のご加護を
  わが愛しき祖国よ


    ーGod Bless America


This land is your land,             この国は君のもの
This land is my land,              この国はぼくのもの
From California                カリフォルニアから
To the New York Island,           ニューヨーク島まで
From the redwood forest,          セコイアの森林から
To the Gulf stream waters,         メキシコ湾流の流れまで
This land was made for you and me   この国はぼくらで作ったもの

                          -This land is your land


たぶんアメリカ全土で歌われている、そんな3曲をお送りします。

最初のBeautiful Americaは、Katharine Lee Batesという大学教授がコロラドスプリングの美しさに感動して作ったとされる。米国第2の国歌として愛唱され続けている。僕が最初に聴いたのはフォークシンガー・ピートシーガーが歌ったもの。右も左もなく愛された歌なのだろう。


God Bless Americaは、米国の偉大なる作曲家、Irving Berlinの作。
最初は自分のミュージカルのために描き、ケイト・スミスが歌い戦時下、国威発揚の場で歌われるようになった。イラク戦争の時代にもよく各地で歌われたが、政治的な意味は毛頭ないだろう。


最後のはフォークシンガー、 Woody Guthrieの作。ウディはオクラホマ出身、「怒りの葡萄 」で描かれた深刻な砂嵐によって、故郷を捨てカリフォルニアを目指した。フォークの神様的に祭り上げられてしまったが、本人にそんな気はなく、さぞ迷惑な話だったかもしれない。ボブディランはガスリーに憧れて故郷を後にした。


ふっとみんなで歌えるような国の歌を持っていて、羨ましいったらありゃしない。俺達にゃなんにもなし。無宗教過ぎてGodも歌えない。
新しい時代に踏み込んだ大国アメリカ。向こうがクシャミすれば、こっちは風邪で寝込まねばならない。ともかくも、神のご加護を!


いたたまれない店

2009-01-21 19:39:40 | 

錫半のちろりで出てくる熱燗は、白鹿の樽。
つぼ酒というのもあって、中身は同じだと思うが、平手造酒が飲む
みたいな壷に入って、冷蔵庫で寝かせたひや酒もある。



見てよ、この大根。べっこう色たぁこのことである。
右は平天にあらず、きくらげの入った白天。よく味が染み込んでいる。
そういうことを大阪弁では「味がしゅんでいる」という。
だしがジュッと沁み出そうで、こっちの方が感じが出てるだろう。
こちらのおでんには申し分ない。雰囲気もいかにもである。




久しぶりに、いたたまれない・・・という感覚に陥った。
何故そうなるのかというと、右のガンコな老女将がガミガミと口喧しく
店員を叱り倒すからだ。

「辛子そんなにいっぱい入れたら、こぼれる云うのがわからんか!」
「ほら、お湯がシュンシュン沸いてるで」
「お客さんが呼んではるで、返事は!」
「ほんまに使えへんわ。それでも使うてやってるのがわからんか」

店員は黙って耐える。よくブチ切れずに我慢してると思う。
オレならおでん鍋を持ち上げて、たぎったダシをおばはんの背中へ
ザ~ッ・・・と空けてしまいそうだ。


 や、待てよ・・・


冷静に考えれば、そういうお約束事でやってるのかもしれない。そう、大向こうを意識しての狂言めいたものではないのか、という気がしてくる。なんせ、新歌舞伎座のお膝元、芝居めいた空気が流れ、虚々実々のゲイの店も多い一角だ。
いたたまれなくなっているこっちの顔色をうかがって、楽しんでいるのかもしれないぞ。

店閉めた深夜、「今日のあの客の顔色見たか?クッククク・・・」と
大笑いながら、明日の仕込みの串を打ってるのぢゃあるまいか。

まんまと罠に陥っているのかもしれぬ。





この一店だけ時間が止まっている。すきまっ風に足元は冷えるぞ。
でもそれが戦後すぐのような雰囲気だ。換気扇も真下は寒いぞ。
じゃがいもは気をつけて頼むように。1個ゴロッと出てきて、たちまち
腹いっぱいになる。
それと、なるべく左の方に座れよ。右の方だと、オレみたいな鼻の敏感なのは猫の気配でやられてしまうからな。


 よろしければ、いたたまれなくなりに行ってみて下さい。



    
          おでん「白蓮」   大阪市中央区難波4丁目



 


一人一品!新年会

2009-01-16 01:07:50 | 

恒例の、といっても僕は二度目の参加になる同級生主催の新年会。
今年は「一人一品主義にしようぜぇ~」の提案が通り、なんか一品
持って集まることになった。
持ってくるものにもそれぞれの個性が出て、それはそれで面白い。
もてなす方は、洗いもんが一品ごとに増えるのは同じ手間だが。


まずは、主催者であるジョージ家製のカナッペ。
ベルサイユ宮殿の前菜のようである。


永遠の独身女性やんちゃん製のチーズの味噌漬け
(モッツァレラとクリームチーズ)と枝付き干しブドウ。
チーズだが日本酒(呉春本丸)によく合う。
おっと・・・これが全部ぢゃないよ、出遅れたので残されてた分。


サムさん製の泉州風カルパッチョ。
慣れない手つきで台所に立つと、見かねたヨメに「あ~もう、あんたは掃除!」と強制バトンタッチされたので、作り方は教えられないそうだ。
鯛とサーモン、ヴィネグレットソース上出来。



モノクロにしたので、何だかさっぱり分からないが、ユキオサン持参は
在日のどなたかが作ったナムルとキムチ2種。モノホンの味。
手前の箱は年末にエッちゃんがエジプトで買ってきたナツメのドライフルーツ。1つもらったらミシン油の味がした。当り外れあるらしい。


デニーロ氏が持ってきた、やまたけ製コロッケ、ハムカツ、磯辺揚げ。
旨いに決まってる。


僕が持ち込んだのは、余呉の「徳山鮓」製の鮒ずし。
初めて食べたという人も多くて、「意外とイケる」「卵が旨い」とか。
寿命が延びてよかったなー。


「なにわ翁」製の鴨のうま煮  蕎麦のかえしで炊いてある。
白髪ねぎはえみちゃん作、手早い。



エッちゃん作、いろいろキノコのソテー
ベイリーフもちゃんと使ってる。太らなさそう・・・


ぴょんこさん作、ポテトサラダ。卵も入って優しい母の味。
お願いして、リンゴやフルーツを入れるのを阻止させてもらった。
キッチンでソースかけてきたら、「ひとの作ったもんによくソースなんか
かけるなぁ」とK氏に指摘された。「…家ではかけるけど」なんやそれ。周りに気をつかって生きとるなぁ。同級生よォ、無礼講ぢゃ。


これも余呉から送っていただいた「熊肉」。
「オレ、熊持ってきた」なんて言っても、誰も信用しなかった。
分厚い脂の層があるが、その脂の上品なこと。
受け売りだが能面は熊の脂で磨くんだぜ。


だしも徳山さんが調整した熊用のもの。
グツグツやってると、鉄鍋にいつの間にか熊の手が!
た、タタリぢゃあ~。 上品な肉質に、一同ご満悦。


ダニーさん作、いろいろ根菜のカレー煮  
酒でゆるんだ舌にヒリリと刺激が快感。根菜は体を暖めるしね~



ジョージ家の筑前煮。茹でピーナツが入る。やさしい味。


ぴょんこさん作、ビーフシチュー。
大鍋いっぱいが、みるみるカラになった。


Kさんが持参したトリさん 明朝、某小学校のケージから2羽姿を
消しているはずだ。 というのは嘘で、カルフール製。
左の丸薬のようなのは、私製の山椒の佃煮。


ピンクローズ作のデザート、生チョコを2種類。チリの赤ワインも。
ワインとチョコレートが合う。


当主ジョージさん作のバナナのソルベ。甘さ控えめ
自家製ソルべで〆るなんざ、シロートぢゃないね。

大阪締めでシメて、タクシー~御堂筋線~JRで帰途へと向かった。
本年も諸氏、どうかお元気で。
そして、みんなで集まれるチャンスが何度もあるといいね。


       


ゲイは身を助く

2009-01-15 12:53:47 | 

・・・というか、我々以上の年代は、肉が満足に流通していない時代、
ゲイ、つまり鯨で生き延びた経緯がある。給食はもちろんのこと、
庶民のすき焼だったり、塩干物屋の店頭にコロが山と積まれていたり。杉浦茂の漫画にはモグモグとカツ丼食って「なんだ、クジラかよ」とボヤく場面があった。
時代は経て、今やすっかり高級品になった、鯨。


尾の身の造り  歯に染みとおるルイベ状態。



さえずり(舌)煮  ふにゃっとしてじゅわっ・・・

ここの店はナガスクジラと、ミンククジラを使う。
さえずりはたぶん、ナガス。



かぶら骨(軟骨) コリッとして、サメの軟骨も似てる。酢の物で。



竜田揚げ  出ました給食の大定番。
当たり前だが、こんなに上品ぢゃなかった。悪くないよ。



鯨ハンバーグ  まったく鯨らしからぬ挽肉。これはこれで旨い。
しいて言うと、レトルトのイシイのハンバーグを品よくした感じ。



土手焼き  これも鯨とは思えない。
こういう言い方は鯨に失礼だなぁ・・・しっかり手をかけてある。



徳家の看板商品、ハリハリ鍋のだし。

農文協の「聞き書き大阪の食事」を見てみたが、大阪庶民のハリハリ
鍋はもっとだしがなくて、いわばすき焼きの鯨版がハリハリだ。
こいつは大西睦子さんが工夫した料理屋の発展型といえる。
だしに鯨の脂と、黒コショウ、ハラペーニョがひと欠けら。


水菜がてんこ盛り!ミンククジラの赤身に片栗粉を叩き、
熱湯をくぐらしてある。こうすると味も抜けない、ぱさつきもしない。


しんなりしたら、食べどき

掛け値なしで旨い。臭みみたいなものは全くなし。

黒コショウ、ぴりっとした辛味が鯨のクセの出るだしをぐっと締める。



シメは特注した細うどん


とろろ昆布と葱が入り、あっさりとしながら奥行のある、こういう味を
大阪弁でまったりという。まさに大阪の味わい。

しかし、しいていうと、そんなに俺、鯨って好きでもなかったことを
思い出した。郷愁の中に鯨の一文字はない。
食べ終わっても鯨の香りが店内に充満してるのに、やや食傷。
やっぱり、ほんとにたまに、変わったものを食べたがるお客を連れて
行く時のものかもしれない、オレにはね。

だからといって、直ちに鯨を食べるのをやめてもいいとは思わぬ。
ひとの国の食文化に対して高圧的にとやかく言う連中は好きぢゃない。土中の虫を食うアボリジニをとやかく言い、韓国の犬鍋を批判したり、スウェーデンのニシン酢漬け(シュールストレミング)を世界一臭いとか、食べもせず騒ぐ連中も実は嫌い。まず、食えって。

      
         鯨料理「徳家」   中央区千日前1丁目




元旦を忘れてた・・・

2009-01-09 22:31:32 | Weblog

元旦の画像をアップするのを失念していた。



大晦日、圧力なべ大活躍で我が家で仕込み、実家へと持参し、お重に入れ替えたお節。
ささやかではあるが、我々如きの食卓を飾るには充分だ。いくらは諸物価高騰の折、姿を消した。棒だらもくわいも誰も喜ばないのでお引き取りいただいた。

料亭の3段重とか世の中にゃいろいろあるが、僕には我が家で手をかけたものの方が美味い気がする。実際の話、家人が作った黒豆と某料亭が作った黒豆の味のちがいは、そんなに驚くほどは違わない。

毎年、家庭争議の火種となるオヤジ製のお節は(なぜ揉めるかというと、衛生的でなかったり素材が古かったり、カビが生えていたりするから。それを指摘すると怒りだし、最悪の年越しになる)、年末から帰宅するたびに阻止しようと、紙に「作らないで下さい、こちらが全部やります」大書して来た。

が・・・・・・、今年も出来ていた。  シオシオのパー!

幸いなことに我々の目の前には出てこず、ご自分で酒の肴にされていたようだが。

さぁ、元旦だからといってじっとしてなどいられない。掃除である!




地震の後の如き部屋に入り、ともかくも住める状態にするのがテーマ。
兄一家も帰宅し、一族であたらねばどうしようもないレベルになっている。



こんなのが出てきた。小中学生の頃のだ。



なぜ、昔の人は裏の白いビラとか、空き箱なんぞを後生大事に取っておくのだろう。ワイドショーで取り上げられるゴミ屋敷のジイさんを笑ってなぞいられるものか。紙一重や。
甥や姪も大きくなって戦力になってくれる。



こっちは庭木編。ビニール袋が40いくつ。
元旦、家の前を歩いた友人から、「これでは福が来ない・・・」と
メールあり。さふだろうよ。これでは神さんも来るわきゃないわな。
悪霊も毒気に当てられて寄りつきゃしねえだろう。

夜ふけて、働いた一同でスーパー銭湯へ行った。
これが元旦の夜だっちゅうのに結構はやっているではないか。
風呂上りに元日のビールを飲み直した。