マーベラスS

King Of Western-Swing!!
歌と食と酒、それに声のページ。

大阪の醍醐味、南地飲み。

2018-05-11 01:41:08 | 大阪ミナミ


茫日、たまに会っては飲む5人で。道頓堀松竹座の裏側からスタート。

一本入るだけでアジアン観光客はグッと減る。

とはいっても、お好み焼き「味乃家」だけは、旅の案内にでも載ったのだろう。大した混みよう。

しかし最近の「インバウンド」というヤツあ。 観光でいいぢゃねえか。 ツーリストで。

海外では通じないらしいから、日本だけで喜んで使ってるんぢゃないよ・・・ったく。

ま、それは、おいといて。






知らないと入りづらい「小料理ともか」。


ビールで喉を湿らせた後は…


女将おすすめの、三連星(甲賀)。 3人だけで酒造りをする小さな蔵。



 

 

南地を愛した芸人といえば、古今亭志ん朝師匠。

上方旅館が定宿で、ビルに建て替わった後も、トリイホールに出演。 

若手に声かけちゃ、連日朝方まで飲んだらしい。


惜しみなく芸談を語ってくれたというから、ああ、その場にいたかった。 

内海英華さんによると「神様みたいな人だった…」とおっしゃる。

我々も南地を仇やおろそかにしちゃいけない。

 





わさびするめ。 なんだ…こりゃ既製品なわけね。

ここは酒飲みには知られた店で、女将高野朋和(ともか)さんは、

関西を代表する日本酒イベント「日本酒ゴーアラウンド」や「愛酒でいと」の常連でもある。



 



大正の鶴(岡山)、白鴻(呉)、あぶくま(福島)…出てきたのを端から。


ちゃんと造り手のことも分かった上で、絞り込んだ日本酒を出す。


酔っ払いにはたぶん厳しいので念のため。







燗酒を所望するとこちら、「白鴻」赤ラベル。







なんだったかの卵とじ。 見りゃわかるってか…?

どこが小洒落たというものでもないが、こういう小料理屋を一軒しっていれば

いざってェ時に必ず、役に立つ。


さて、河岸を変えて~


東心斎橋の「喜鱗」へ。






ミナミの魚好きには知られた店。







店主、山本陽一郎さんひとり。 しゃべりも効いている。

ここは店主の魅力なしにはあり得ないね。







茶色いボコボコしたのは、ミズでしたかね。

 
さて、お造り。 店主は相当なる魚変態である。 もち誉め言葉。


魚は紀州から入るのかな。

 





イシダイ、コブダイ、カマス焼霜、アマテガレイ、大紋ハタ…など。 記憶あいまい。



 


クジラのどて煮。

 



豚足なんか行ったのね。 焼きとんそく。

 



 
なんつう面構えの魚だろう。

名前忘れた。

 





さつまいもチップス。

さて、狭いエリアを何度めか引越して。今は「うろこ屋」に戻り、

三ツ寺通りで相変わらず、珍魚を買い集めているそうだ。

この魚提灯が出てるとと、営業中。






尾鷲産ヒロメと、淡路産わかめの食べ比べ。




魚はニベ。 にべもないはここから来てるのか?

造りより、海藻が主役のしゃぶしゃぶですから。



 



てなことで、記憶が消えて行き、往生したのでありました。


 


大したもんだよ20年。高槻ジャズ

2018-05-04 23:40:46 | 大阪

 高槻の5月は、ジャズストリートで幕を開ける。

      

          


 地元だけになんのかんの言いますがね、アタシは。

 トラディッショナル・ジャズをもっと大事にしなさいなんて言いたいですがね。 

 20年も続いたというのはスゴイ実績なワケで、こうなるとスポンサー企業も行政もほっとかない。

 たいしたもんですよ、シンプルに頭が下がります。







阪急駅前あたりは、こんな具合でひとでごった返します。






 三井住友銀行前はしょうもない噴水があったのだが、そいつをどけたので、

 一層見やすくなり、見物客だらけに。

 高槻各所を巡るバスも、ジャズ仕様になり、中で演奏も。




         



 数多くのジャズスト参加店はすべて、抽選などで出演者が振り分けられ、時間も決まっている。

 それとは別に、当初から思ったのは、街角でいっぱいミュージシャンが奏でている姿こそ、

 本当のジャズストリートではなかろうかということ。

 立ち呑みの老舗「ばんじゃく」はこの期間、店前でジャムしたりがOKだった。

 このゆるさがいい。




         

 

 
 阪急下でブズーキの演奏。 少し先ではスチールパンを弾く人。

 いいぞ!


 

         


 
 数多い店をスケジュール表と首っ引きで、あっちこっちと移動するだけの情熱は

 もはやありませぬ。不義理は覚悟の上で、近くを浮遊するように、ただパトロール。

 なじみの店でちょいと立ってきた。



         


 
 空豆と、カメノテを肴に一杯。

 空豆はいいね。 この時期だけ、ちょっぴり出て来る空豆を

 昔の酒飲みたちは心待ちにした。

 その気持ちは今も非常に分かる。 

 


  



 高槻現代劇場もたいへんな人だろう。

 もう家で生中継を見ることにした。

 ハリー・アレン、ウォーレン・ヴァシェなどのみなさま。

 並んだり、人混みが苦手な生臭にはこれが一番いいや。




         



 
 おつかれさまでした!

 


なんと倖せか、蕎麦屋の午後

2018-05-03 22:40:15 | 大阪キタ

もうここではお馴染み。今や大阪屈指の蕎麦屋となった「なにわ翁」@老松町

ここへ来る前に、うどん屋の取材があったが食べられず、どうしても麺でカタをつけたかった。

この張り紙を見て、シメの蕎麦は決まった。 

 

   



蕎麦屋へ寄るということは、一杯やりたいということ。

忙しい時間に蕎麦だけたぐって帰る…なんてことはしない。

この陽気なのでひやをもらって、この箱。 誰でぇ、骨壺なんて言う奴ぁ!

   

   

 


有明産の焼き海苔。網の下には小さな炭が仕込んである。 

一旦、炙ったものをこうしてパリッとした状態で出す。

海苔の香りに山葵の香り、そいつを醤油チョイ浸けで食べる。 香りが鼻に抜けてすっと口融け。

そこへさしてお酒をクイッとやったんさい。 もう、何をか言わんや。 アタシは泣くね。

ブラック・カーボン紙と思い、海苔巻きを裏巻きにするような外国人にゃわかるめぇ。

いや、わかってほしくなど、ありません。
 

 

   

 

熱くなってしもたがな…思い出したが、海苔を消化できるのって

確か日本人だけではなかったか。西洋人には分解できないと何処かで読んだ。

だから、ま、やめときなはれ。




越前の名物、小鯛の笹漬け。カスゴてぇやつですね。こいつを酢味噌で。

山葵醤油でも行っても、もちろん結構。

子供の頃は苦手だったが、大人になるとうめぇ。
 
 

   

 

例によって石州の豊の秋で始め、秋鹿を燗で。

春だっていうのに、なんでか秋ばかり頼んでしまう。
 


   



腹を膨らましたくないので、春の定番・浅蜊そばは抜きにしてもらう。

浜名湖産の大ぶりな浅蜊はうま味が乗って、幸せな味。

木の芽が新緑の季節を告げ、バツグンの吸い物となる。



  



途中、原了郭の黒七味なんぞをパラリと入れると、これがまた結構な具合で。

で、シメはほたるいかざるそば。

やはりホタルイカは富山でないといけないらしく、噛んだ時のワタのコクが他所と違う気がする。

 


  



たっぷりのつけ汁にはほたるいかと、三つ葉だったかな。


   

 

いっぱい食べたいが、ホタルイケはこれ以上あっても食べにくいし、これ以下でも寂しい。
 


   

 

 
すべての食べ物屋は清潔でなければならないが、とりわけ蕎麦屋は気になる。

ここのうちは、いつ訪れても申し分ない。

四隅に目が配られている。その安心感。

いつ食べても、期待を裏切らない安定感にホッとさせられる。

時代やなんかで翻弄されない、蕎麦という食べ物はそんな精神安定剤的な食べ物でもあると思う。