マーベラスS

King Of Western-Swing!!
歌と食と酒、それに声のページ。

ダレが石頭やねん

2011-12-27 17:10:05 | Weblog

独身時代、よく冬になると中国鍋を作った。
それは扁肉(ピェンロー)というもので、白菜と豚肉ぐらいしか入らないもので、
塩味、胡麻油をきかせたもの。 舞台美術家の妹尾河童氏の本で見憶えたものだった。
汁をできるだけ残し、おじやにする。その時は冷たいべったら漬けがベストとあり、
なるほど、べったらの冷たさ快感だった。

さて、今回は台湾の鍋。知る人ぞ知る、石頭火鍋(スートーホーコー)。





場所は大阪三ツ寺筋。 台湾料理「紅爐餐廰(ホンルーサンテン)」 覚えにくい。





前菜はキュウリ酢漬け、ザーサイとミミガー、豆腐麺。 ビールがごきげん。





パリパリ…具だくさんな春巻き



蜜汁火腿  台湾生ハム、揚げ湯葉、レタスのパン包み  蜂蜜をつけて。
これがやたら旨い。おかわりしたいが、ここで腹を膨らませている場合ぢゃない。





海老料理は選択できるが、小海老を炒め、レタスで巻くものに。





もうたまらねっす。 ビールから紹興酒に切り替えた。
飲まない人たちと一緒なんで、グラスで注文。
いけねっ、スイスイ~っとなくなって行く。

黒砂糖が出されたが入れない。日本でもレモンやザラメを入れたりする人がいるが、あれは正しくない。
酒を自家製していた時代、客に酒を出す際、「うちのお酒なんて未完成ですので、
どうぞ砂糖を入れて飲んで下さい」と謙譲の姿勢として勧めたものだという。
それを額面通り受け取った日本人が伝えた風習なのだ。
知ったかぶりの老人が頑固に勧めようが、入れて飲む必要はない。




シジミの醤油づけ  こういう台湾料理の一品、好きだなぁ。





こっちは蜂の子の炒めもの  トウガラシでピリカラに。


さて、メインである、石頭火鍋(スートーホーコー)に





全部小姐がやってくれる。まず、胡麻油を熱し、豚肉と玉ネギをサッと炒める。




一旦取りだし、野菜を入れて、その上から炒めた豚&玉葱。
鶏ガラのだしをたっぷりと加える。





具材はなんでもあり。トマトまで入る。
こりゃ冷蔵庫の掃除に持ってこいだなぁ。





沸き立って、全部がしんなりしたら食べどき。
最初に鍋のスープを飲ませる。 美味い。特に調味料が入るわけでもないのに、
ガラスープだけで、こんな味になるとは。





醤油と生卵、葱が入ったタレで食べる。 

うんめぇ~~!!

アラアラという間に、鍋がカラになって行く。



締めは中華麺。

ほんとはこれを引き上げて、おじやと行きたいが、そこまで胃袋に隙間あらず。

↓ は年末のご挨拶。


しばらくサイレント画面になってますけれども、 故障でもなんでもありませぬ。

まま、おっつけアップいたしまする。 明日は大晦日。年を越えてしまうかもね。

覗いて下さった皆様、ありがとうございました。

来年も辛抱強く、適当に、どうぞお付き合い下さいますよう。 よい年越しを。

 
    
           紅爐餐廰  ホンルーサンテン     大阪市中央区三ツ寺通 北側



    

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おでんのいも

2011-12-27 17:04:26 | Weblog

おでんというより、関東煮(かんとだき)が好きだ。
さっと煮物碗みたいに上品でバカ高いおでんもあるが、
あてもん屋(駄菓子屋)で売っていたような、煮詰まったおでんがね。
舟に入れてもらい、一串10円。 北風吹きすさぶ砂埃舞う地道で、
ぽつねんと立って食べる関東煮の旨さは忘れられない。
だから、判で押したようなコンビニのおでんには、まず食指動かない。





さて、こちら寺町通を南へ下りた、おでん屋「だるまときんぎょ」。
屋号の由緒は聞くのを忘れたが、渋谷実の映画のタイトルのようだ。





大根が光ってしまった。おでんは、まずは大根だろう。
厚揚げ、いい色になったちくわ。 和辛子と柚子こしょうが添えられる。




なめこにはとろろ昆布  シャクシャクとした食感。 こいつぁ芋のお湯割りだ。




トマトも珍しい。 優しい味。 グラグラ煮るとつぶれてしまいそう。


実は、ライター泡嬢に教わった“おでん屋さんのポテトサラダ”狙いでやってきた。




これだ。おでん鍋に入った皮付きメークイン。これと茹で卵を引き上げ、
丁寧につぶして行く。 マヨネーズとしょうゆが加わる。
口当たりはとろとろ。こりゃゴキゲンである。
皮のままつぶすが、できれば、皮は取り除いた方が舌融けがいいのではなかろうか。


お勧めの一品だが、一人酒には要注意だ。
これだけで腹いっぱいになること請け合い。


あまから手帖1月号ではにこやかに ポテサラ委員会の一員として
おっさんたちと熱くポテサラを語り合っているので、(ついでに鳥皮についても)
立ち読み…あいや、お買い求め下さい。 

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絶妙なり、皮と具のハーモニー

2011-12-25 11:12:20 | Weblog

ちょいと過去ネタ。 

ここへ来るたびに、家庭レベルの餃子がこれほどまで
バラエティに富む、そしてその奥深さに打たれる。

中国の黒竜江省、吉林省など北方では米作に剥かないため、
小麦食、ことに饅頭や餃子がよく食べられる。

南方の広東省などとはおのずと餃子のあり方もちがう。

リンさんの故郷はベトナムの国境に近い海南省(だったっけ)。
この日は店主リンさんのお母さんがいらして、お二人がホスト役となっての晩餐となった。





鰆の燻製、キュウリもみ、スネ肉ボイル、白菜、パイナップル





スープ  豚肉、ナツメ   身体にいいから妊婦にふるまわれるものだという。



大好きなセロリ・豚肉の水餃子
皮がもっちり、プリプリ、思い出しただけで不覚にも垂涎・・・
コクのあるあんには、牛スジの煮凍りが入る。
これがジューシーさになる。
 




水晶餃子(焼き)  米粉を使うのでこのシースルーな姿に。

ニラ、豚肉、クワイ

シャリッと歯にさわるのがクワイ。




サラダゴーヤと黒毛和牛、花ニラの炒め物





土佐四万十の花ニラなんだ。へぇ~
シャキシャキ・・・中華鍋と高熱の火ではなく、りんさんは家庭用のガス器具で
低い温度で作る。高温で手早くが中華の骨法と思っていたのに、この辺りが不思議である。




蒸し上がったシュウマイはもち米、豚肉、干しエビ入り。
姿も美しい。





この辺りまででビールにシャンパン3本がなくなっている。





春雨、ねぎ、白菜いため

ギリギリの塩味。よけいなうま味を足したくなるが、
変に手を加えるとバランスが壊れてしまう。
素材そのものの味を生かすことを考えている。


義母の徐さんが作る東坡肉。
水を加えず、砂糖、醤油、酒、生姜、ネギでとろとろと弱火で炊く。
浙江省の出身というから、酒は紹興酒なのだろう。


これメチャうまー。

皮と脂のうまさが絶妙。
こんな角煮、食ったことない。

台北の故宮博物館にこんなのがあったが、あれは何だったのか。



甜酒スープ  ほのかに甘い酒粕スープ






小麦粉を練った小さな白玉団子のようなのが入る。

「まだ、食べられますか…?」の声に、躊躇なく「はーい!」と手を挙げた。





水餃子  このセロリが出過ぎずに美味いこと!





浙江あたりの料理がベースになっているという徐さんの料理。

台所が狭くて家庭ではほとんど料理など作らず、外食文化が花開いた…と思っていたのは
香港のほんの一面であって、家常料理こそみるべきものがあるような気がする。

こんな真実の家庭の味が、なかなか食べられない。

食事の後に、コーラスをしているという徐さんを促して
歌を歌ってもらった。
すばらしくて、涙が出そうになった。





古くて懐かしい中国の歌曲ってすごくいい。
東映動画の「白蛇伝」の歌を思い出した。中国共産党が台頭する前の古きよき中国に
出会えた気がした。
亡くなった加藤和彦の作るメロディは、どこか中国大陸の影響を感じてしまう。

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子供の頃の夢

2011-12-24 15:03:20 | Weblog




通天閣の真下。南西角の足元にある。
新世界の住人・大西ユカリ嬢御用達、喫茶「ドレミ」。
元はここで写真館をしていて、店ができた後に、目の前に二代目通天閣が立ったとのこと。




プリンローヤル 750円

この器に入ったデザートは、子供の頃の夢だった。
よく百貨店の大食堂に連れて行ってくれた叔母たちを、これで困らせたらしい。
うちの兄貴は、判で押したように「ざるそば&ソフトクリーム」で禅宗の坊主か!という
セレクトをしたが、ボクはハンバーグステーキとこんなヤツを欲しがった。
その差は今も体格に表れている。





フルーツサンド
さすがに、こんなに生クリームを食うことなく、ちいともたれた。

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足元にだしの香りあり

2011-12-23 10:39:41 | Weblog




通天閣の南東角。ちょいと寂しい方。





足元にへばりつくように、一軒のうどん屋がある。
 




どこにも屋号など書いていない。
ここが知る人ぞ知る立ち食いうどん屋、「三吉うどん」。
串かつ「だるま」の連中も行きつけにする。
うどん・そばが170円。 私はふんぱつして天ぷらうどん。
それでも260円。

 




しっかりと雑節のだしがきいている。 大阪のうどんはこれでないといけない。

 




おにぎり110円もたのんでしまう。 小梅がいいアクセント。





立ち食いでもこのレベルのだしなので、大阪のうどん屋は大変である。
「うさみ亭マツバヤ」や「今井」だって老舗の看板にあぐらをかいてはいられまい。


天ぷらの衣がほとびて、天かすの代わりとなる。
なので、海老本体は余り意味を持たず、ほんのチョロリ。





買って帰った新世界スイーツ

 




「甘党三好」の糸切りだんご  うめぇな。





釣鐘まんじゅうの「芭蕉」
バナナカステラ、なつかし

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