マーベラスS

King Of Western-Swing!!
歌と食と酒、それに声のページ。

銀二貫・丼一杯・匙一杯

2017-06-04 17:21:57 | 芸能

ちょっと気を失っている間に6月である。

今年も半分仕舞い、イヤんなってきた。

あと半分、大事に生きて行こう。

さて6月の大阪道頓堀・松竹座は「銀二貫」に始まる。



 

一番上に「お詫び」と貼られているが、

ざこばさん急病により、ベテラン高田次郎さんと桂米團治がダブルキャストで穴を埋める。

3日前の話だから、さぞ胃が痛んだことだろうとお察しする。

ざこばさんは元気らしいので、御心配無用。

関西ジャニーズJrから4人が出演しているので、なかなか見かけない女性客の姿の多いこと。

この手の商業演劇にはそぐわない、若い女性ファンの姿が多かったが、教育が行き届いてるのか

キャ~などという声は一切聴こえてこなかった。






 

 中日あたりで、高田さんの和助を米團治さんとチェンジ。

 しかし、堂々たるもので心配など杞憂と分かった。

 ダブルキャストなど珍しいのだろう、別室で見てた高田さん、

「こんな機会めったにないので、勉強になりますわ」とのこと。

 エレベーター内で乗り合わせた高田さんは85歳、いやいや腰もスッと延びて若々しい。

 分家はん、恐れ入りました。





 

中入りで、ふと行ってみる気になった、「道頓堀 今井」.






 

外国人に乗っ取られたような、何処の国やわからん騒ぎになってる道頓堀で、ここだけは別格。

昔から変わらない。 中座の延焼もらったからまったく変わってないことはないが、

雰囲気は昔のまんま。



 




入口右側にある小さな石碑には、「頬被りの中に日本一の顔」。

初代中村雁治郎の当たり役「河庄」の姿をうたった、岸本水府の川柳。

ここも芝居街と共にあることの強い矜持が感じられる。 


さて、だしの今井さんだけに、きつねも有名だが、しっぽくうどんにお酒を一本。
 

 

 

 

青みはネギだけに見えるだろうが、水菜も入っている。

 

 

 

蒲鉾と梅焼きみたいなのは大寅製。

だしは見事、本当に沁みる。 

しみじみ大阪人でよかったと感じる瞬間。



 



 
終焉後、楽屋口の神棚にポンポンと手を合わせて、ポイッと外へ。

「カレー食いに行きましょ」との誘いに、同道。

「はり重グリル」へ。




 



へっへっへ…

わたいの身体は糖と脂肪でできている。

いつかカツカレーを最後の晩餐に挙げていたのが、指揮者の佐渡裕さん。

「カツとカレーという二大洋食をいっぺんに食べれるんやで!」といつか力説していた。
 

派手さのないカレーだが、これはこれで美味。


カツの何ピースかに、ウスターをぶっかける。

これがうめぇのなんの。





 


六代目襲名祝宴、こいつは春から縁起よし

2017-03-24 01:29:19 | 芸能

文楽の義太夫の語り手、豊竹英太夫が呂太夫を襲名。

友人を介して知遇を得て、こんな晴れがましい目出たい場所に参加させていただくことになった。

 

 


襲名というのは単に先人の名前を受け継ぐだけでは無く、もっと大きくなる決意表明のようなものだ。

しかも、誰でも襲名すればいいというものではなく、人望というか人気というか、

お客の信任厚くなければ人だって集まってくれない。  

英太夫はクリスチャンでもあり、キリストの生誕を語り、ハレルヤ!という幕切れに

度肝を抜かれたことがある。 私の文楽に対する理解はその程度だったのだ。 今はもうちょいまし。 

 
 

 

 
この師匠のえらいのは、橋下知事が助成金を打ち切るとかなんとか言いだす以前から、ずっと

素人衆に浄瑠璃を教え、裾野を広げる地道な努力をしてきたところにある。

橋下さんのおかげで逆に注目が集まり、新しい客層を開拓、若い女性客などが増えたことは喜ばしい。

そこまで計算して知事もモノを言ってたなら素晴らしいが、そうではなかろう。

 

 

来賓の一人、詩人の高橋睦郎さん。

東京でも国立などに足を運ぶが、やはり文楽は大阪へ聞きに来ると仰る。

どちらかというと知で見ようとする東京の客に対し、大阪は情が先行する。

それがやはり大阪の芸能である文楽にはフィットするということかもしれぬ。

 



河内ワインのスパークリングで乾杯。

東京のパーティーみたいにおつにすましたところなく、とにかく大阪の宴会は

みんなよく食べる。これでなくっちゃ。







ローストビーフに、パルミジャーノ・レッジャーノのパスタ。

これからカツカレーを攻めようというところ。

あんまり友だちいねぇから、喰うっきゃないってか。

何人かの知人に会えたのはよござんした。







4月に、呂太夫襲名公演が始まる。 「菅原伝授手習鑑」に「曽根崎心中」…いいやね。

今年は春之輔が4代目春団治襲名するっていうし、襲名流行りの年かな。

早めに終わって、ホテル・ニューオータニ大阪を後に天気も悪くないし、歩いて京橋まで。

このまま環状線に乗ればいいのに。


 




駅前で引っ掛かった。

パーチー帰りだっていうのに、めったに締めないネクタイだってしてるっていうのに…。

我ながら、やっぱりノラだなぁ~。


 


米朝師匠 お立ち~

2015-03-19 22:56:14 | 芸能

私ごときが書くより、もっと適当な人が方々に書かれるだろう。
本日なくなった、桂米朝師匠、享年89歳。


藤本義一先輩を偲ぶ会で、ご本人の代わりに来てらした息子の米團治さんが
「人が死んでもそないに嘆き悲しむ人ではなかった。
たぶん、この世の続きにあの世があると思ってるふしがある」
と、言っていた。


なので、ご本人死んだつもりはないのかもしれない。


なんやったら高座に上がれないようになってからは、
もう半分死んでるみたいに思ってはったかもしれない。



       




一度だけ武庫之荘のお宅にお邪魔させていただいた。
昨年亡くなった奥さん手製の松茸のおにぎりをよばれた気がする。


勉強家ですべての芸能に通じているような博覧強記。
それだけに実際のところ周りはどこまで付いて来れたか、
多くの弟子に囲まれながらも、誰もついてこれる境地にはおられず、
心の中は孤高だったかもしれない。


我といふ人の心はただひとり、我より他に知る人はなし (谷崎潤一郎)
分かる奴には一言いってもわかる。分からぬ奴にはどう言ったってわからぬ (北大路魯山人)

どうやら名人上手とは、そういうものなのかもしれない。


こうなれば、あっちの世界で、師匠の正岡容や
先に逝った兄弟弟子の小沢昭一らと一杯やって芸談でもしていただきたい。


お疲れさまでした。




おのちん

2012-07-01 11:01:44 | 芸能

 

            


 何処となく風貌がホリプロの堀威夫さんに似ていた、小野ヤスシ(敬称略)。



中央図書館の某氏が悔しがっていたが、地井さんの逝去によって見事に食われてしまった感のある小野ヤスシ。たしか結婚式のご祝儀をみんな持ち逃げされたんぢゃなかったか。何処までいっても運がない。

ドンキーカルテットは不思議なコミックバンドだった。ネタはもはやうろ覚えだが、マジメに歌を聞いて下さい…なんて調子で始まるが、脱線につぐ脱線でどこまで行っても前へ進まない。ドカンという笑いではなくてクスクスみてられる芸。そのとぼけた間合いが彼らならではだった。

小野さん自身でいうと、ハナ肇やいかりや長助のような直線的な突っ込みではなく、呆れて相手をじっと見つめ、ワンテンポ置いてから突っ込む感じ。歌手のジャイアント吉田がまたどこまで本気だか解らない。音楽的に一番しっかりしてて、ちっとも前へ進まずキィキィ腹を立てるのがキーボードの猪熊虎五郎。名前は勇ましいが大空テントみたいな風貌で、長らく熱海で観光ホテルにハコで入っていた。ドラムが鳴らないと思ってみると、弁当を広げている祝勝。この人は隙があれば弁当を食っている。あの弁当が焼きそば弁当だったなんて知らんがな。

私の強力プッシュでジャイアント吉田さんを一度番組にお招きした。コミックバンドではなく発明王としてのブッキングだった。胸に水枕みたいなのを装着して、パーティーで酒を飲むと見せかけて、そこへ流し込んで持ち帰るというバカセコ発明が好きだった。今は催眠術で食ってるそうだが、そのインチキくささがたまらない。

 


小海老

2010-12-09 01:54:31 | 芸能




だいぶシラジラしいものを感じました。あの記者会見。

おそらく弁護士などと、どこまで喋るか綿密に打ち合わせてからの登場だったのでしょうが。

あんな形式ばった、紋切り型では何一つ伝わってこない。 殴られて目が充血してるのに、何一つ同情できない気持ちになってしまった。

しかし、ここまであの歌舞伎役者の悪行三昧が出てくるとは当人もご両親も、新妻も思っていなかったでしょう。




大松竹に名前返上して、当分の間、この名前で行きます!と言ってほしい。



  桜海老蔵。



なに、なにも海老にこだわるこたぁねぇ。



  

  市川蟹蔵。  蟹は蟹でも、小物のサワガニで。


もっと小物感のただよう海老サマならば・・・




 市川アミ蔵。


この名前ぐらいから再出発ってのも、好感がもてる。


私個人的には、酔ってほうぼうに迷惑かけて、謝ったりせねばいけないところは
似てるので・・・





 宗家 市川蝦蛄蔵。



なんだ、この虫みたいのはって、言われて。


まぁ、しかし、これだけ芸能マスコミのある時代に生まれた不幸を恨みなさい。

歴代海老蔵で、一番やりにくかろう。今が。