マーベラスS

King Of Western-Swing!!
歌と食と酒、それに声のページ。

最期の徳家と女将大西さん 天の巻 

2019-06-24 01:47:50 | 大阪ミナミ

   数多の番組でお世話になりました。女将の大西睦子さん

   いつもきちんと和服を着て、IWC国際捕鯨委員会に乗り込んで

   日本の食文化を理解してもらうアピールをされていた。


    
     



  はりはり鍋は水菜がおいしくなる大阪の冬の味。

  鯨の身は片栗粉をうって、さっと熱湯にくぐらしてある。

  こうすると肉の水分が閉じ込められ、軟らかくなる。



    


  ハリハリ鍋 ¥3600


    



  長いこと忘れてた味・・・やっぱり旨い!
 


    



    



  大阪の鯨食文化を守らなあかんと張り切って来た大西さんも76歳におなりになる。

  そりゃこっちも歳をとるわけだ。

  日本は今年、商業捕鯨を再開することにした。 自分の活動も終えるいい機会と

  思われたようだ。跡継ぎもいないようだし。
    


      


  水菜追加 ¥1000  かのこを追加 ¥1400 
     

    

  このデザインは不気味ではあるが、うまし!

   

    



  え~い、コロも追加してしまえ ¥1400

       

     


  シメはうどんにした。¥400

  別腹など言いたくないけど、スルッと入ってしまうんやねぇ。

  だしが旨いねんなあ。



 

    

   鯨とりのタイル画など、どうしはるんやろ・・・。

   

   おかみさん、長いことお疲れさまでした


   ミナミの名物店のひとつが、また消えました。



最期の徳家と女将大西さん 地の巻 

2019-06-24 00:42:47 | 大阪ミナミ

  またも大阪ミナミの話になるが、令和に変わった5月。

  平成の世と共に幕を降ろした店があった。

  新聞各紙がとりあげた、徳家の終焉。

 

     
    

 

  最後になるから、大西さんを激励に行こうと一夜、千日前へ。

  何年振りのことだろう。10年は来ていない。

  
      
      
    

 ここに上方旅館という粋な日本旅館が、ビル街の中にポツンとあった。

 いい風情の旅館で、あとで歌舞伎の役者や落語の志ん生・志ん朝親子も贔屓と本人に聞いた。

 ビルになってからもこの中にトリイホール、千日亭があり、落語会や演劇が催されている。

 そんな中に似つかわしくない、徳家があった。 ここへ入る前もうっすら覚えている。
   


   


  
  備忘録を兼ねて、これより鯨料理のオンパレードとなる。

  徳家の思い出と共に、これほど豊かなメニューがあったことを

  胸に刻んでおきたい。
    
     

     


  まずは定番中の定番、鯨ベーコン ¥1500

  これほど上物はなかなかお目にかかれない。


     


  
  これは鯨のタタキだったような・・・ 

     

    


  
  刺身盛り合わせ 尾の身・畝須・脂須の子・赤身・本皮 ¥1200

     

     

 

   生レバー(心臓)


     


   生さえずり ねっとりしているがしつこくない


     



  給食世代は泣いて喜ぶ、竜田揚げ ¥800

 

     


   
  コロおでん ¥1500 コロにはクセが付き物だがこれにはなかった。

  コロをいれることでおでんのだしがガラッと変わってしまう。

  大阪の関東煮(かんとだき)はコロが無かったら成り立たないといわれる。 

 

       

   
  さえずり煮 ¥1200 

  軟らかい!・・・ここまでするのにどれほどの手間がかかってるか。
   
       

       

 

  鯨カツ ¥1000 昔は安いかつ丼というとクジラだったりしたもんだが。

  ぜんぜん、まったく別物。 うまし!



       


  鯨サラダ ¥600


       


  ボコボコ沸騰して出てきたどてやき

  この後は、いよいよ本命のクジラのはりはり鍋に!

   


ハイカラなり南地の一夜

2019-06-15 22:57:55 | 大阪ミナミ


  法善寺を西へ抜けた表参道。

  アラビヤコーヒー、天ぷら島谷、インデアンカレーなどと並び、

  今も生き残る、バー238。 ふみやと読む。

  
  


  昭和23年8月の創業。

  ここへは映画評論家の滝沢一先生に連れてきてもらった。

      35年は前の話。 その頃、オヤジさんも若かった。

  さてと…ここのスペシャリテがこれ。キャベツいため。


  


 メニューなどあるぢゃなし。 師匠が「キャベツやってくれるか」

 言うてたのを真似て、キャベツやってください…というだけ。

 あれから幾星霜。

 角のハイボールとキャベツ。 かしいだバックバーと共に、ここ238の

 確固たる魅力。


   


 ここで一息いれて…

 精華小学校ウラの洋食店へと向かう。 

 

  


 「重亭」みたいな店で、独りナイフフォーク使いながら、ビールの小瓶を

  やってるような親爺になりたかった。

  たしか戦前にも重亭があったと何処かで読んだが、その直系ではないらしい。

  そもそも自由民権運動から自由ということばが巷で流行り、大阪で最初のホテル

  自由亭ホテルが開業したり、大衆洋食の自由軒本店ができたりした。


  
  


 オムレツ…付け合わせのスパゲティーなどが律儀で好感持てる。


  

  
 コロッケでもポーツカツ、ビフカツでもなく・・・。

 メンチカツ。


  


  シメは典型的スタイルのオムライス。

  半熟オムレツをご飯のいただきに乗せ、ナイフでおなかを切ると、

  半熟な玉子ゲルがご飯の斜面をどどど…と雪崩のように滑り落ち、

  結果的に裏巻きになるというパターンのオムライスもあるが、

  やはり、フライパンをあおり、薄皮一枚巻きあげるオムライスこそが典型。

  さすがでござんした。