マーベラスS

King Of Western-Swing!!
歌と食と酒、それに声のページ。

すべてが変わってしまう、コロナの前と後

2020-04-09 02:18:37 | 静岡
 ついに政府が新型コロナによる緊急事態宣言を出した。
 大型クルーズ船ダイアモンド・プリンセスからコロナ感染が出たのが
 2月のあたま。そこで徹底的に港湾と空港で水際作戦に出ればよかったのに、
 政府の対応は鈍かった。

 韓国にカナダ、米国、イタリアにと広がり、それでも日本はたかをくくっていた。
 とにかく動き出しが遅いし、緊急事態宣言にしても経済が悪くなるからと、
 先延ばしに先延ばしにしてのこのていたらくだ。

 フランスやニューヨークのような強権をもって外出禁止にすることはできぬと
 言う。そういう法整備になっていないというが、相手は100年に一度あるかないか
 の得体のしれない感染症なんだぜ。 超法規的措置だろうが。

 ぼやいていたって仕方がない。
 アベノミクスといって経済的な好調を背景にやって来た安倍政権。
 歴代最長在任期間で、任期の最後に東京五輪がやってくる。
 その後、大阪万博という、いつか見た夢よもう一度・・・
 そんな気持ちに浸ったのは幻影、またも出たかのバブルだったのだよ。

 モリ・トモ・サクラ…公文書の改ざん、ウソの答弁、口裏合わせ…来るとこまで
 来ていたところへ、この超巨大な核爆発以上のウィルス爆発。
 すべてが吹っ飛んだ。
 

   


 これを書いている段階ではまだ不要不急の外出をしない要請であり要望。
 要請という言葉は便利らしく、ズタズタになった国民生活に対する保証は
 しなくていいんだと。 30万円を配るというのも即効性ないことに呆れる。
 遅い遅い、遅すぎる。 ドイツではもうアーティストに一時金が払われている。
 なんでこうも政治家はケチなのか。国民の税金預かっといて何の出し惜しみか。
 
 もう一度この国をやり直すチャンスにしなければいけないのではないか。
 神が与えたもうた最後の一回なのではないだろうか。
 世界は覇権だの国境だ歴史だ宗教だと反目している場合ではない。
 21世紀はウイルスとの戦いになるだろうと誰かが言ってたが、まさしく今、
 世界は一丸となって目に見えない外敵と闘わなくてはならない時だ。
 そのためにいがみ合っている場合ではないのは明白。

  
   


 ピンチをチャンス、怪我の功名いうならば、そこしかないのではないか。
 ウソで固めて誘致した五輪を開いたところで、何が残るというのだ。
 もう旧勢力にはおひきとりいただこう。

 そしてもう一度、やり直そう。 震災から立ち上がろうとする神戸のように、
 東北のように。 正直に、正しいものを正しいといえる優しい社会に。
 でないと、旨いものも旨いといって喰えぬではないか。

 日夜、享楽的な、旨いの不味いのと言っているようだが、今回は飲食店は
 可哀相なほどの大打撃を被っている。 ここを応援しなくてどうする。

 もう一度、笑顔の食卓をみんなで囲める日のために、
 できることからやっていこうではないか。
 まずはStay Home ! 家へいることだ、諸君。
 ひとにうつさない。 医療現場を助けるためだ。
 それが新型コロナウイルス終息への最善の近道なのだから。

 大手を振ってうまいものを喰って笑える日も、そう遠くはないぞ、諸君。


静岡・孤高の天ぷらへ

2017-12-08 14:20:50 | 静岡

静岡おでん二軒の後、時間調整のために一軒の珈琲店に入ったら、ご親切に手造りケーキまで頂戴した。

有難かったが、この後に天ぷらが控えているのでいらない…なんて言えるはずもなくパクパク喰った。

「笠井珈琲店」というご主人がスイーツを手造りにする素晴らしい店だった。明記しておこう。


というわけで、その近くに知る人ぞ知る天ぷら屋「成生」へ。

 


 

もうすでに首都圏の喰い助にも聞えているだろうが、地元ではそれほど知られている訳ではない。

こんな凄味のある店が、こんな近場にひっそりとあることを知らないだろう。

今年最大の驚きはここでいただいたと言っていいほどだ。

地物のヒラメが刺身で出て、天ぷらの部に突入していく。


まず、肉厚のタチウオ・・・これは手見せというか、つかみだな。

油を感じさせないサクッとした揚がり具合。 

 



名残りのナスはしっかりと揚げる。

誰が呼んだか、おあずけ台という皿の上で、休ませて出される。


 
 



中の半生の状態がぴたり。

江戸前の天ぷらというと小魚が中心であり、上方は野菜が中心となる。

そういう系統づけがイヤで、主人は独自の道を行く。

野菜もいちから目の前で仕込む。土付きの蓮根は大胆に縦に切る。







こう切ることで、輪切りよりも食感が出る。






カボチャは二度揚げして、外側をパリッとさせる。

みごとな甘味。これはサツマイモなどいらんね。

小さなサラダが出て、魚の部に~


アジ。しかも丸々と太った丸アジ。

前田さんという開店以来の刎頚の魚屋がいて、遠州で獲れる魚を

成生のために用意してくれるという。

もちろん主人自身も研究熱心いうまでもない。

 





天ぷら屋といえば、海老・穴子…そうした常識をくつがえすアジの存在感。

生でも焼きでもない、衣一枚の中で蒸し料理になったアジがある。

中華でハタなどを清蒸という料理にするが、蒸しものは質が丸わかりだという。

それと同様、鮮度と見極めがバレバレになるのだろう。


秋田・田沢湖の天然のマイタケ。

手づかみでいく。







アマダイの衣揚げ。

駿府でアマダイというと…

家康はアマダイの天ぷらで死んだな、ここぢゃ大きな声では言えない。







鍋は高温と低温。 油は太白。 たえずガス火の加減を調節しながら。


油を跳ね飛ばすように、余分な衣を飛ばすために、油に投入する。


家の台所でやると、怒られるやつや。







御前崎のサワラ・・・

こんな大きな魚を揚げるのなんて、今まで知らなかった。

みごとに半生に火が通り、ジューシー







千葉のメゴチ…

ようやく江戸前の天種が出た。





ラストは天丼・天茶・天ばらごはん…からチョイス。

私は迷わず、かき揚げの小さな天丼。



 

天ばらごはんも美味そう。







天茶も静岡茶で美味くないはずはない。

浜松のいちじくでシメ。







出しゃばることなく、こちらの質問には的確に応えてくれる。

志村剛生さん。 

また出直してまいります。 








さらに、おでん行脚はつづく・・・

2017-11-30 15:30:02 | 静岡


  しぞ~かおでんの全体像を把握するために、(そんなええもんか!)

  もとい、口卑しいためにもう一軒。 浅間通りの「おがわ」へ。


   

  


  ここは駄菓子屋系だが、明るいうちから一杯やれるのが嬉しい。



    
   



  店内に入ると、いい具合におでん鍋が湯気を挙げていた。

  こうしていちいち串に刺さっているのも、静岡おでんの特徴。

 
   
   



  推測だが、そもそも子供の駄菓子だったものを大人が取り上げた格好のもの。

  お好み焼きやもんじゃだって、元はそういったものだろう。

  イワシが揚がる焼津辺りには、タダのようなイワシ粉と青海苔があったのだろう。



   



 牛すじ、しらやき、ちくわ、黒はんぺんってとこ。 三角形のしらやきは、タラのすり身という。ふわふわ。 



   


 
  しぞ~か割り。 麦焼酎の緑茶割り。 ぐいぐい飲んでも悪酔いなどなさそう。


  夜になるってぇと、青葉おでん街みたいなペーソスただようおでん屋の集合体が開く。


  こいつは前回来た時のもの。




   



  浅間通りで人気の和菓子屋、「河内屋」で、どら焼きと団子巻きを買う。

  餡の入った団子を、薄いどら焼き生地で巻いたもの。

  こういう田舎臭さ(失礼)がたまらなく好み。

  すぐにパクつきたいも、この後のメシが大事なので、持ち帰りでガマン。


   
   



        

 


しぞ~かおでん、駄菓子の魅力

2017-11-15 23:57:12 | 静岡

茫日、静岡へ。 

今年、大政奉還150周年、神戸開港も、龍馬暗殺も、堺事件も、なにもかも関わってくる中で、

幕末のごちゃごちゃしたのが嫌いだったが、必要にかられていろいろと知ることになった。








江戸最後の将軍、十五代徳川慶喜が大政を奉還し、江戸無血開城に応じ、最後に土地を与えられ

住んだのが静岡。明治新政府もそれなりに厚遇したと見え、でかい敷地である。

現在はデラックスな結婚式場になっている。

ただ、新政府軍とまともに戦うことなく、大阪城を一夜にして捨てて脱出、米国艦船に庇護を求め、

江戸に帰ったりする不可解な動き。 

駿府で自転車乗りまわし、絵画に狩猟に釣りにと自分一人が

悠々自適を謳歌した点など、好きになれない人物である。







静岡にはいわずとしれた「しぞ~かおでん」がある。

中でも居酒屋系、駄菓子屋系など発展の仕方はちがうが、

ここ「水野商店」は典型的な駄菓子屋おでんの元祖。

駄菓子屋といっても、本通りという銀行が立ち並ぶメインストリートに面してある。



 



お母さん、84歳でお元気。 昔はおでん小町といわれて…知らんけど、そんな片鱗を感じさせる。

店は大正4年(1915)~ 102年という堂々とした歴史を持つ。







ちょっと種は少なくなっていたが、黒はんぺん・鳥皮・大根・こんにゃくをもらう。

この鍋の下は練炭になっている。







ここへイワシの粉と青海苔をかけるのが決まり。

ビールが飲みたいが、そこが駄菓子屋系たるゆえん。

妙に長っ尻になり、トラブルの元でもある酒類はおかない…そこはキッパリしている。

黒はんぺんこそは、他の地域では見られない焼津名物。







もう一つの名物が、ところてん。 辛子酢醤油が心地よく覚醒させてくれる。







娘さんかな、おっかさんとアタシを置いて、用足しに出かけて行った。

ま、ひとを見る目があるというか、なんというか・・・。











 ほんとに、いつまでもここにあってほしい店だ。