マーベラスS

King Of Western-Swing!!
歌と食と酒、それに声のページ。

ミナミ~新世界~アベノ

2008-11-30 23:34:55 | 

今年で50周年。来年春で転居予定の大阪新歌舞伎座。
歌舞伎の名が付いているが歌舞伎はほとんどやらず、歌手芝居が
中心。東京でいうと明治座とニュアンスが似ている。

大阪の市井のおばちゃんの間では、
「今月、歌舞伎座だれなん?」「中条きよしや」「ほな、いつ行こ~」
という会話がフツーに交わされて来た。



楽屋(個室)。どんな役者たちがこの化粧前に座ったことか。
ユニットバスもついている。階段の多い船底式の楽屋も今は少なくなっていることだろう。

12月に始まる芝居の稽古に立ち会う。
久々にピリッとした芝居の空気。京唄子師匠差し入れの、天満中村屋のコロッケとおむすびのご相伴によばれる。



稽古がはねて、新世界へ。
大西ユカリ&新世界のライブ。毎月ようやらはるよなぁ。
清酒一升瓶を差し入れ。
大晦日の彼女のライブに、わだすもフィドル持って参戦する。



この夜は津軽三味線の二代目高橋竹山さんがゲスト。

熱気ムンムン ムレムレ・・・
谷岡ヤスジ なつかし!



ライブ後、阿倍野まで出て「あべの」へ。
やっぱ、餃子にビールや!

元は昭和28年創業の千日前で修業された店。
のルーツは渋谷恋文横丁に端を発する。陸恩さんという
中国東北部出身の女性が始めた。鍋貼(焼き餃子)も彼女が広めた
というのが定説。



回鍋肉  は長いこと阿倍野銀座商店街の路地裏にあった。

再開発中ということで、表の電車道に出てきた。



海老天とアスパラのマヨネーズ和え




定番中華がむちゃくちゃ旨い。餃子の王将が出てくるまで、餃子は
の代名詞だった。
ハマムラ、蓬莱…こういう店が中華料理の大衆化にはたした役割は
少なくない。



かに玉  レバニラやジンギスカンも人気あるんだ、昔から。



しつこく、餃子を注文。 やっぱり旨い。これが基本!



しめのチャーハン。炊き込みのようにご飯に味がしみ込んでいる。
こういうのも悪くない。

その後、新世界へ取って返し、「バーBaby」でハイボール。
高橋竹山さん、桂あやめ丈とバッタリ。


  
     アベノ  大阪市阿倍野区阿倍野筋1丁目


 


串かつ考

2008-11-28 02:21:16 | 

一人でだるま本店へ。ちょいと時間が空き、小腹も減っている。
何か入れといた方がええやろ・・・ってな時に、最適である。
行列なんかするものか。



時に、どうしようもなく誘惑される食べ物に串かつがある。
大阪、おそらく新世界辺りの発祥と見られるが、記録に残らないアンダーグラウンドな食べ物だけに、確証がない。

長谷川幸延は著書で戦前、二カツと呼ばれ、1本2銭だったと記す。
大きなカツレツにせず小さな肉をカツにして、ジャブジャブソースに浸けたら、安直に洋食気分が味わえた。

親爺はジャンジャン町「八重勝」の贔屓だった。
幼稚園児かそれぐらいの時に、手をひかれて真っ暗な中を食べに寄った記憶がある。母は「こんな時間に子供を歩かせて、何処かその辺の店でええやないの」と言って、父と喧嘩になったようである。

長じて一人で「八重勝」の暖簾をくぐるようになったが、
後輩に「だるま、美味いでっせ。キャベツが高騰した時も、無料のキャベツ引っ込めたりせんと、出し続けましてん」と聞いて、
「だるま」に行くようになった。今の本店のみ。全く無名な店だった。


誤解を恐れずいうと、串かつの味にはそう大きな違いがある訳ではない。
それよりも醸し出す空気感の方が大事な気さえする。生き馬の目を抜くような新世界の真ん中なのに、夫婦漫才みたいなご夫婦が茫洋としたいい感じを出していた。無駄口を叩かない。黙々と揚げる。
一時、新世界の串かつは犬の肉、なんて噂があった。
「これ何の肉?」「ギュウです」なんて会話をよく耳にした。

路地に逃げ込んだチンピラがボコボコにされているのに、暖簾一枚隔てた中は不思議にホッとできる空間だった。
いま、串かつの街のようになっている新世界を見るにつけ、隔世の感ありだ。

昔の串かつの方がいいとは思わない。たぶん油が悪かったのだろう、一回食べたら、おくびに上がってくるというか、胸が焼けて当分いらんかった。今はちがう。軽い。それに匂いもしなくなった。かつては串かつ独特の、酸化した油の匂いのようなものが充満していた。今だに阪神の地下街やホワイティ梅田で少し感じる、あの匂いだ。

あのワイルドな串かつを2,3本食って、ビールをグイッと飲んで、油を吸った暖簾をはね上げて肩で風切って歩く・・・そんなことをしてみたいが、そんな店もなければ、こちとら、そこまで元気有り余る胃袋でもなくなっている。


うどん屋の中華そば

2008-11-26 00:30:53 | 

犬も歩けば観光客にあたる
近づきたくない東山
ここは清水、二年坂



路地を曲がれば空気が変わる
表の喧噪 うそのよう



この奥。その昔、つとに知られた洋食「つぼさか」の
お嬢さんが「洋食みしな」という店をひらく。
さらに、その奥。



暖簾が静かに揺れていた。




きつね丼とはおあげがのって、とじてあるんだっけ。
50円ちがいならきつね丼より、親子丼をたのむのが人情ってなもの。
だが、油揚げの方が原価がかかっていると亭主。京都らしいな。

他には、うどんが三種。
きつね・甘ぎつね・玉子とじ
これだけ。


きつねうどん

シンプルだが、旨い。近喜の油揚げ、九条葱。
京都では利尻昆布が好まれるが、ここでは道南羅臼昆布の
みみを使う。濃厚なだしが出る。



これが小松の真打! 中華そば

なつかしい支那そばをホーフツ、姿がいい。
豚骨・鶏がらとかつお昆布のダブルスープは香りよろしく、
チャーシューもけっこう。

かつて護国神社参道にあり、米朝師、枝雀師などが贔屓にした店。



あっという間にスープも飲み干した。

       「味の小松」  東山区高台寺二年坂畔



コリ性な麺

2008-11-24 11:35:56 | 

ご近所なので下駄ばきでラーメンを食しに行く。
シャッターが半分閉まっていて、でも中には客らしき姿。
かまわぬ、入ってみよう。この日はスペシャルな日らしく、1種類しか
出来ないと言う。それで半分閉めていたのか。
その内容がなかなか凝っていた。


素材にこだわる限定100食

         
         

蔵尾ポーク(通称、バームクーヘン豚)を使用した奈良のニシキ醤油ベースのラーメンを提供。日頃の感謝を皆様へ、素材を厳選した第三弾 !!
より美味なものを追及してお届けしますが、お口に合わなければごめんなさい。 
価格 1000円(税込)

スープベース
奈良県のニシキ醤油。 鹿児島産の六白黒豚のげんこつ骨。
滋賀産の三蔵尾ポークの全ガラ。 京都産の平外飼い地鶏。

滋賀県の近江牛の牛脂。 道南産のだし昆布。
五島列島産のアゴ(とびうお)産だし。 淡路島の藻塩。干し貝柱など。

麺の固さに好みがあるでしょうが、「元麺」か「やわ麺」が
オススメです。

上のメニューを客に配布。続々とラーメン通っぽい客が入って来た。
一緒に行った家人は豚の脂身が大の苦手だが、蔵尾ポークの脂は美味しいと完食。そう伝えたら、店主うれしそうにしてた。

日頃は地獄ラーメンといって、辛いラーメンで有名なこの店。
普通に旨いがそれほどマークしてたわけではない。
「お口に合わなければ…」の態度は好ましい。
夜郎自大なラーメン屋が多い中、なかなかデキますな。


     博多長浜ラーメン「一発屋」  高槻市城北町2



汗だく、快気祝い小宴

2008-11-23 12:26:52 | 

アナウンサーのHさんと久々に。
前回、6月にお会いした後、体を壊して入院していらした。
ご無事でなにより・・・さぁ、今宵は食べませう。


ナムル  セリと菊
血がきれいになりそう

Hさん、隠れもなきテっちゃん(鉄道マニア)で、
いま関西の鉄道に関する本を執筆中。
題名は「鉄まん」に決まっている。



生レバー 生センマイ 新鮮なこと!


豚足  両手でしゃぶりつく 塩がいい。

三成は石田三成は関係なくて、
料理名人だったチカちゃんのお祖母ちゃんの名前。
韓国のハルモニには、手のひらを齧りたいような名人おっかあがいる。
労力を惜しまず、なんでも手を使うところがミソ。


キムチ


九条ネギのチヂミ  美味!


女将に勧められた宮崎・小林市の「牧場の櫻」。初見。
宮崎新報だったか、地元紙に包まれている。
すっきりと旨い芋。


うひょ~、てんこもりで現れた「三成鍋」。
コチュジャンがかかるが、決して辛くない。


甘辛いが、汗が止まらない・・・
ちょっと風邪気味だったが、風邪気も吹っ飛ぶ。
水菜、もやし、ネギなど野菜がたっぷり!


ラストは太打ちの中華麺を入れて。

Hさんも気に入った様子。KBSの帰りにぜひ寄ってくださ~い。
お腹いっぱいになって、寒空の下、河原町まで歩いた。
女将のチカちゃん、有難う!!


     京都三成   京都市上京区河原町通今出川下ル西側