マーベラスS

King Of Western-Swing!!
歌と食と酒、それに声のページ。

恐れ入谷の鬼子母神、嘘を築地と よす市場…座布団。

2017-02-10 01:40:44 | 東京

いまだに揺れ続ける、東京築地市場である。

しかしこれ、小池百合子が知事になっていなければ、ずっと都民は安全と欺かれたまま。

ベンゼンもシアンも沁み出す豊洲に移転になってたとしたら、大変なことになっていた。

移転しても地獄、残っても地獄。 豊洲という不良物件を抱えたまま新市場建設となる。





 

落としどころは何処にあるのだろう。 東京五輪をひかえながら、頭の痛い問題である。


 

さて茫日、築地場外。


 



瀬川。昔はまぐろの握り専門の屋台だった。



 



ここも行列が絶えない、牛丼・ホルモン丼の「きつねや」。

かなり魅力的だが、ここで腹を膨らますと目的が果たせない。

アタシのテーマはここだ。



 



東京ラーメンの一つの到達点がここ「井上」にある。

相変わらずのすごい人。アジアの観光客も多い。





 

行列を成しても、端から出来上がって行くので、いくらも待たないで済む。

次はオレのかなぁって見てるのは待ち遠しいが、楽しくもある。



 


スープと麺はダボシャツの親方らしき人が専任。

手前のアニさんがチャーシューだのメンマを手早く配置して行く。 



 


見事に無駄がない、これぞ中華そばのフォルム。 

700円。これが次から次と売れて行くんだから、笑いが止まらないはず。

スープは無加調などでなく、MSGがきっと入ってるだろう。

この場合、アタシなら許容範囲。





 

野立ての机の上で立ち食い。 なのでべちゃくちゃ喋っている客など皆無。

そもそも井上の客はほぼ市場従業員だった。

冬場、水仕事で冷えた身体には、ここの中華そば格別旨かろうと容易に想像できる。


アタシャ、もうね、ひねったラーメンはいらないの。

ストレート一本で真っ向から投げ込んでくる、醤油ラーメンが食いたいだけなのである。 


築地に一日も早く心の平安が訪れることを祈っている。




大阪庶民派、丼でやる湯豆腐

2017-02-04 01:39:09 | 大阪 天満

大阪の大衆酒場には、冬のメニューとしてこの「湯豆腐」は欠かせない。

京都の奥丹や順正や西山艸堂やという、そんな大層な湯豆腐をしようというのではない。

注文したらまず2分以内。大鍋で温めた豆腐を丼に入れ、熱いだしを満たして、

薬味をパラリと散らしたら仕舞い。そういうプリミティブで肩の凝らない奴。




アベノ「明治屋」の湯どうふ

常連はまずこれから始める。この濃い目のうどんだしがいいのだ。

昆布とかつおのだし。これにちろりで温めた燗酒はベストマッチだ。 





 
千日前相合橋「正宗屋」の湯どうふ。


だしとのなじみ方が浅いが、これはこれでよしとしよう。

何でもないようだが、明治屋のとろろ昆布とはちがうのが解る。



 


大阪駅前第1ビル「銀座屋」の湯豆腐。

ここはとろろ昆布も入りながら、削りガツオが印象的。

けどどう食おうとも、絶好の酒肴となる。






さて、天六「上川南店」の湯豆腐。


最澄が京都洛中の鬼門に比叡山延暦寺を置いて、都の護りとしたのと同様、

大阪の鬼門にあたる天六に「上川屋」あり。

ここで上川屋が踏ん張ってくれていたから、酒飲みはフ~ラフラとあっちこっち

動き回れる気さえしていた。

その上川屋閉めて数年、今も弟さんの店が看板の湯豆腐を守る。

というか…上川屋の湯豆腐を発展させているといってもいいだろう。


酒飲みにはだしがいい。

利尻昆布と高級イリコを使っただし。 

だしと同化しているがおぼろ昆布にも気を使っている。



 


上川屋時代から、ハチマキというと、ここの二合徳利。

ナショナルブランドの大関の燗酒が、ここでは妙に美味い。

後ろの豆腐の鍋。ただ温めているのとは訳が違う。

だしの中でじっくりと、3時間から5時間。 

豆腐が脱水~だしを吸うまでにはそれだけ時間をかける。

なまじのお手軽メニューの湯豆腐とはちがうのだ。







聞けば、この丼で出す湯豆腐。 上川屋の初代が始めたようである。

そのうち、丸一屋はじめ、あちこちに広がって行った。 

こんな簡単に見えるものでも、コツもこだわりもある。

その証拠に家でやってみるといい。ちっとも美味しく出来上がらないのだから。