マーベラスS

King Of Western-Swing!!
歌と食と酒、それに声のページ。

おっくんとカラミ合い

2010-11-23 01:02:52 | Weblog

      


ギタリストでボーカリストの奥沢明雄氏とはもう長いつきあいになる。最初は東通りにあった「チャーリーブラウン」のライブで見た、ニューオマンタ・リバイバルだった。分厚いギャラの封筒もらってるのを見て、いいなぁと思った。金かよ! 東京では神保町のブルーグラスインだったかな。ヒルビリーオールスターズというウェスタンスイングを組んだり、帯広とか旅も一緒によく行った。


5月GWの富士宮のまかいの牧場を思い出す。ライブをし、草に横たわり、日なが一日富士山を眺め、
他の牧場に境界乗り越えて入り、怒られたりした。もちろん夜は牧童たちとジャムしたり、酒をかっくらった。
そこでおっくんという呼び名ができ、ボクはざ~さんになった。金はなかったが、時間だけは無限にあった気がした。思えば、あれが贅沢だったんだなぁ。


彼はその後もプロミュージシャンとして、東京でバリバリやっている。中島シメ、西海とのテキーラサーキット
はウェストコーストロック好き垂涎のグループだった。カルメンマキとOZのメンバーだったり、宮前ユキのカントリーにいたことも。今、自らのバンドも組んでいる。 ピーターローワンの来日ツアーを一緒にやったこともある。個人的には、初めてロイハスキーのベースをコピーしてみたら、さまざまな発見があった。


そんな奥沢さんとの久々のライブ。 今春も一緒にやらしてもらったが、50なかばに手が届こうかという年齢になって、歌は一層よくなっている。若い頃から上手かったがどこか力が入っていた感じ。無駄なものが削ぎ落ちて、流麗かつ説得力が備わった気がする。
こっちももちろん年を食った。マンドリンやバイオリンもピーク時みたいなわけにはいかないが、年輪というか、陰影というか奥行きが感じられたなら、嬉しい。さぁ、どんな化学反応起きるかな。

11月26日(金) オッピドム@東淀川 19時半~
http://blog.oppidom.jp/

11月29日(月) 音音(ネオン)@宗右衛門町の西 20時~
http://www.socommunication.jp/neon/


梅田の盲腸あたりで60年

2010-11-19 13:45:06 | Weblog

大阪駅と阪急梅田の間。 気分としては阪急梅田駅の盲腸あたり。

新梅田食道街が60周年を迎える。まことにめでたい。

昭和25年にできた当時、GHQがもたらした戦後民主化政策も、朝鮮戦争の勃発と共に、

組合活動などに急ブレーキがかかり、旧国鉄組合員たちが多数職場を追われた。

その数は全国で10万人ともいわれている。悪名高いレッドパージである。

そんな首キリに合った人たちの救済事業として新梅田食道街は始まったとされる。

旧大鉄局(今のヨドバシカメラ)の目と鼻の先で、飲み屋を開くのはさぞ複雑な思いもあっただろうが、

そんなこと言ってられる世相ではない。とにかく喰わんがために、飲み屋は暖簾を挙げた。

当初は18軒。素人ばかりでは埒があかんということで、「菱竹」さん「たこ梅」さんなどにも声がかり、旧国鉄関係者を中心に、未亡人たちもスタンドバーなんぞを開いた。場所がいいので賑わったが、二階工事中には浮浪者が住み着き、夜中降りてきては店が荒らされたなど、物騒だった話もある。

そこで中心になって活躍。 商店主たちのけん引役として管理会社とも折り合いをつけつつ
今の新梅田食道街の基礎を作ったのが、「北京」の先代、北京のおやっさんこと斎木信孝氏だった。
金盃の四斗樽を据え、4千丁(樽)も売って売って売りまくったのは伝説として残る。現在は2代目が世界の酒「北京」として、スタンディングバーを盛業中。姉妹店である「樽・金盃」の方に
昔をしのぶことができる。まぁ、私も受け売りであって、直接知るほどの年齢ではないのやけど。


食道街に遊びに来るたびに、北京の斎木氏に敬礼しに行き、フランスパンを買ってもらったというのは
「とり平」の3代目、中村元信さん。60年で3代目が仕切る時代になっている新梅田食道街。

どんなに梅田が生まれ変わろうとも、このちょっとくすんだ盲腸には、なんとか生き残っていてほしい。

こういう場所があるから街は面白いのであって、きれいに塗り替えるばかりで客は喜ぶものではない。

てなわけで、11月21日(日)12時~ 我々、ファンも応援してきた超特価の記念イベントが開かれる。

小さな一歩だが、食道街にとっては新しい一歩を踏み出す。

ぜひ、祝杯にお立ち寄りください。

http://www.torihei.com/60th.htm


やっぱり瑞穂の国の日本酒

2010-11-17 22:30:06 | 

過日、天満の居酒屋にて。

山形庄内はだだちゃ豆。 だだちゃ、これ英語ぢゃないの。Daddyちゃん、なんつって…。

同じ庄内でも名乗っていい場所とそうぢゃない処がある。塩加減めっぽうよろしき具合。




たこと胡瓜もみの酢の物   たこぶつ、薄造り、酒飲みになって旨く感じるようになった肴。




原木シイタケでしたっけ。

シイタケぎらいの人って、意外に身辺多く。嘆かわしい。
尼崎ナイス市場「きくち」のお父さんのように、椎茸に命がけの人もいる。

幼稚園卒園した後、4人を遊園地に招待してくれた小野先生、弁当にでっかいシイタケ煮が入ってて、
子供はみんな凍りついた。侠気出して、4人分全部喰った。吐きそうになった。でも嫌いにならなかった。




ここの素晴らしきは日本酒の品ぞろえ。食べ物もそうだが、主人が足で見つけてきたもの。
利き酒セットは主人におまかせの3種が出てきて、お得。
風の森(奈良)、菊姫にごり(石川)、白鴻(広島)





カツオですな。 脂ののりよし。よくぞ日本に生まれけり。


三重錦(伊賀)、別誂(失念…)、菊姫山廃(石川)
ここらは燗にしてよきですな。





日本酒は一升瓶というのがなかなか難しい時代。家庭では収納に困り、
おいしく飲むためには冷蔵庫が必要になる。飲まないヨメには邪魔にされるだろう。
で、4合瓶ということになるのだが、やっぱり一升瓶の存在感はすごい。LPとCDのちがいかな。





岩牡蠣だったかのカキフライ。 スダチを絞って、うまいのなんの。





生穴子 白焼き (長崎) 山葵醤油でやれば、何をかいわんや。

よくぞ日本に生まれ…さっき言うたか。





杣の天狗 (近江) 不老泉の上原酒造。





自家製揚げたて厚揚げ  削りたてのかつをぶし

カリッと香ばしく揚がった豆腐は旨くない訳ない。かつをも上等。

吉村さんに教わった立ち飲みに寄るが、それはまた別の話・・・



   酒と肴 よしむら   北区天神橋1丁目






滅びしものは懐かしきかな

2010-11-17 01:16:31 | 

友人がロスで割烹修行している店が、明治屋と名乗る店で。
「阿倍野の明治屋は元気ですか?」とメールもらい、慌ててネット情報を見ると
10月28日だかで休業に入ってしまっていた。


閉店に間に合わなんだ。ガ~ン…    





したがって、これは今年春に撮った写真。

その後も阿倍野に出る用事があり、対岸から姿を見ては「まだ元気だ」と勝手に安心していたのに。
ついに閉める時が来るとは。 そういえば、娘さんが10月頃とか言ってた。

ここを教えてくれた、師匠に顔向けできない。




最初はここの玄関に仁王立ちで、強制代執行の際には、一歩たりとも役人を入れるもんか・・・と
勝手に思ってたが、粛々とその日を迎えたようである。
店側はずっと大人だった。こっちが一人でいきり立ったってどうにもなるまい。





カウンターであるとか、銅の燗付け器であるとか、できるだけ、来春開店予定の
新しい店舗の方に持っていくつもりだと人づてに聞いた。
いいことである。





古けりゃいいってもんぢゃないが、新しいのは尚更いけない。

日々是好日・・・淡々とした日々のくりかえしが歴史となり、カウンターの角を丸くし、
酒飲みにはたまらない魅力が備わってくる。






お初天神の「北サンボア」は、太秦の映画美術までが協力し、壁の焼け具合、漆喰のヒビまで再現、
昔のままの店内を出現させた。

明治屋さんも、どうかそれを倣って、今までの店をそのまんまビルに入れたの?と
思えるようにしてもらいたいものだ。


阿倍野の街殺しが始まってずいぶん経つが、無機質な高層ビル群になるのだろうたぶん。
そこを利用したひとの歴史も考えた方がよかったんぢゃないのかね、近鉄さん。

どんなに逆立ちしたって庶民的な街なのですよ。そこを忘れて近未来的な街を築こうったって無理がある。
こういう店をそのまま残して、大資本でバックアップしてもらえりゃ、閉める必要ないのだ。
こういうしもた屋の良さがアンタたちには判んないのだろうけどね。





古い酒場のよさは、そこで一人杯を傾けているだけで、昔からの既に彼岸にいる酒飲みたちの
先輩たちの霊と一緒に飲んでる気がするのである。
もっとも連れと一緒だったりすると彼らは気配を隠す。
彼らは先輩風吹かせたりしないし、平等に酔わせてくれる。
店の空気感を大事にしながら飲んでいると、みんなニコニコと見守ってくれているのだ。
だから酒場は一人でも寂しくなんかないのである。


ひとまず、さらば、明治屋。 さよならだけが人生だ・・・。



万博スイングの具合

2010-11-14 01:35:08 | Weblog

先日、万博公園内のホールで行われた、Pure Countryのもよう。
ゆるせよ、自分たち中心。



スゴイでしょう、会場はウェスタンな人だらけ。



ウチラは非常に地味でした。
いいんです、カントリーぢゃなく、ウェスタンスイングだもの。 この差、ほとんど判ってもらえないな。



アリーナ両側がダンススペースになっていて、お立ち台で踊る女性たちも。

ほとんど聴いたこともない曲ばかりなので、リーダー格の人が振付を即席で考えて、踊りだすと
みんなが踊りだす感じ。演奏しながら眺めているのは気分がいい。




みんながノッて踊ってもらえると、お囃子冥利に尽きる。

こんなカワイイ子たちも踊っていた。親の差し金だな・・・



プレスリーマニアの出演者たち。
こんなジャンプスーツを米国まで仕入れに行くと聞いた。

  

スイングダンスのデモで来ていたピーター。 サンフランシスコ出身。
日頃はUSJでフィドルを弾いているとか。お上手。



ステージ脇にはマルチスクリーンも。 お金かかってる!
主催者のウェンディさん、協賛企業求めてさぞ走り回ったことでしょう。



我々がトリをとらせてもらった。

格の問題ではなく、単純にメンバーがその時間しか間に合わなかったから。
ひゃ~危ねぇ危ねぇ。ギリギリだった・・・。




さぁ次は、23日の元町シルクロードでの「関西スーパーブルーグラスバンド」。

26、29日は東京のシンガー&ギタリスト 奥沢明雄とのセッション。

マーベラス桜井&Hot Fiddle Band 見られるのは、12月3日(金) 大阪堺の三国ケ丘@FUZZ  お出かけを。