マーベラスS

King Of Western-Swing!!
歌と食と酒、それに声のページ。

記念日なのでやってしまった贅沢メシ

2016-03-27 23:50:52 | 神戸 元町


世にいうグランメゾンなど、なかなか行く機会がない。

ホテルのレストランも同様、めったに行かないだけに、そこには自然体ではない

どうにもイキっている自分がいて、耳へんにココロなのである。

しかしながらこちとら、もう50も遠に越えてしまっている。

まして結婚20年記念の名目である、他人さまから見たら十分に熟年夫婦、

ホテルで食事してても、もう何の不思議があろう。意外性がなくてすいませんと言いたいぐらい。

ということで、茫日一夜、神戸北野ホテル「アッシュ」で地に足のつかない飯を食った。
 

 



総料理長、山口浩シェフは“水の料理”で一時代を成したベルナール・ロワゾーの弟子。


さて祝いは泡から。モエ・ド・シャンドンと、ノンアルコールのスパークリングで口開け。





向こうからチーズの香りのシュー、 稲穂とクリのサブレ、 サツマイモコロッケ

手前が豚肉を射込んである竹炭のシュー  ほんのひとつまみずつ
 

 

 

ジャガイモのエスプーマ、手前のグジュグジュしたのが梨のジュレ、向こう側にジャガイモチップと生ジャガ。

ジャガ皮のパウダー、全部中へ落し込んで一緒に。

 

 


煙のビーカーが出てきた。

それを開けるとくんせいされた自家製イクラ。

サーモンのクラッカー。

 

 

 

 

 

 
冷たい皿。 毛ガニ、カニみそ、リンゴ、豆苗

リンゴのソース、皿の余白に温かい豆乳と、リンゴ風味の液体窒素



 

紙のフタ付きで現われたのはスープ。

トマト、フォアグラなど入り、とろみがある。

途中でバジルの葉のフライとピュレを入れることで、トマトの酸味、バジルの爽やかさが際立ち、

イタリアンっぽくなった。

 

 

 いよいよ、メインに行くのだが、

見てる方はすでにお腹一杯かもしれない。

他人がイイもん食ってると言うのは、さほど心に響かないのは先刻承知。

まぁ、ザレ事に付きあってチョ~ダイな。

ということで、後半に!!

乞うご期待!って期待なんかしてないっつうの!

 

 


こえとことばの教室、始めてます!

2016-03-18 18:15:03 | 大阪 茨木市

さてさて、実父の介護を通じて知ったことは、熟年になれば特に男性はしゃべらなくなる傾向にある。

そうすると声帯も筋肉ゆえ、小さな声しか出なくなり、舌の動きも衰えてしまう。

舌の根が固くなると、気管に食べ物を詰めたりする誤嚥も起こしやすく、誤嚥性肺炎の原因にも。

デイケアなどでは食事の前に声を出し、口やのどを動かす運動をしてますな。

それだけではなく、ハッキリと口を開けて話すくせをつけると、

表情も豊かになり、何より活力がわいてくるのですよ。


熟年男に大きな声を出せる場があればと何となく思ってた矢先、 

知人からの要請あり、多少演劇的なノウハウを持ち、かつてボイスタレントを養成した経験を持つ

不肖ワタクシ、昨年より茨木市のスタジオで声の教室をひらくことになりました。

知らなかった? そうでしょうそうでしょう、言ってないもん。

まだまだ数人の小さな教室ですが、もう少し生徒を募集しようと思ってます。




 

 
ホントは男性にこそ来てもらいたいんだけど、なかなか男性の腰が重く、ご本人が身につまされて

アクションを起こすまでには、なかなか大変です。

「あ、面白そう…」と思えば、女性の方がフットワーク軽いんだよね。 

という訳で女性が主になっておりますが、もちろん男性にも来て頂いてます。

初回から、急に大きな声が出るようになって帰って行った生徒もいます。

身体のリラックス、呼吸、発声、読み…を順に行います。

好奇心にちょっとでも引っ掛かったなら、ぜひ無料レッスンを覗きに来てください。

待ってますよ~~!


そのうち、楽器も教えようかな…





阪急茨木駅前徒歩2分 スタジオtaftaf    毎月第2・4木曜日   講師 桜井ひろし



 


見参! オダサク・味ごのみ 

2016-03-08 15:38:11 | 大阪

さてオダサク倶楽部 2月例会のための弁当企画・続編

 

朝から手分けして駆けずりまわって

弁当箱を20人分広げ、買い求めてきたものを端から詰めて行く。

酢味噌をかける、薬味を散らす、付け合わせを忍ばせる。

鰻のかば焼きを人数分に切り分ける。

私は復習してきた自由軒カレーを厨房借りて作る。 


もう客が来る時間になる。なんとか開始の2時までに、滑り込みでできたのがこちら。

いかがなもんでしょう…。




 

 

別製オダサク弁当~織田作・味ごのみ  (限定20食)

 構成・桜井ひろし、監修・岡田昌之(黒門市場・招福庵) 


上段右より

夜店の思ひ出「どて焼き」(元下大和橋屋台。よかろ」、種吉ゆかり「一銭天ぷら」(黒門市場・日進堂)、たこ梅ゆかり「タコの桜煮」(黒門市場・招福庵)、懐古正弁丹吾亭「関東煮」(黒門市場・招福庵)

中段右より

しる市名残「鰤西京焼き」(しる市が使用した大阪味噌 黒門市場・招福庵)、寿司捨郷愁「鯛皮の酢味噌」(黒門の鯛皮 黒門市場・招福庵)、望郷御蔵跡「本ぬか漬け」(黒門市場 伊勢屋)、蝶子を待ちながら「山椒昆布」(創業嘉永元年戎橋をぐら屋)

下段右より

旧楽天地横「自由軒名物カレー」(明治四十三年創業 自由軒本店)、甘党出入橋名代「金つば」(奉公時代、立ち食いの味)、相合橋東詰旧懐「まむし」(純系 船場いづもや)、色街南地名物「かやくごはん」(明治三十五年創業 大黒)


小吸「シュチュー」(アド・バルーンに登場 古典シチュー かね又食堂)、大甘党「ぜんざい」(法善寺 夫婦善哉)


 



 

オダサクファンならば、ゾクゾクする内容になってましょ?

参考製作 なので、さぁて、ホントのところいくら頂けばいいものか。


弁当を食べ始めると混乱するので、先にオダサクの食性についての考察を述べさせていただき、弁当が配られます。


フタを開けた時に挙がった歓声、これが嬉しくて疲れも吹っ飛びました。


しばらく虚脱状態のように眺めてしまいました。 こいつは食べるのもったいない…。




裏方のみなさん、お疲れさまでした~~!



 

 

 


小説「夫婦善哉」の味を一堂に・・・

2016-03-05 01:52:53 | 大阪

オダサク・グルメツアーをやってくれないか、と以前より頼まれていた。

こちらの不調もあったので、延し延しにしてきたが、もうこれ以上は逃げられぬ。

2月に受けることになったが、考えればよりによって厳冬期である。 

何も寒い中を年配者連れて、店々を行脚することはない。

居ながらにして食べられることを考えた。

そこで考えたのが作中に出てくる食べ物をギュッと詰め込んだ、『オダサク弁当』である。


え~っと…ゼヒもんは…







「自由軒の名物カレー 」

レトルトが確か売っている筈である。 

しかし、カレーの匂いが漂うと、他の食品が負けてしまう。


 

 

「船場いづもや」のまむし

これもたびたび作中に登場する。

相合橋東詰のいづもやが一番と柳吉にいわせてるが、もはやミナミにいづもやは一軒もない。

ここ船場センタービルの店は、千日前店で30年板場に立った職人が主人。

いづもやの本流の味はここに残されている。

 

 

 

「夜店の一本2銭のどて焼き」

これもなかなか難しい。 最初に予定していたどて焼きは脂抜きしていないような

ワイルドなもので、それはそれで美味いが食するのは年配者である。

やさしいどてを探して、おでんの「よかろ」のどて焼きにする。

ここのは食べやすく、味も相当行ける。



 

 

「食堂かね又」のシュチュー

 

小説「アド・バルーン」に出てくる、かね又食堂とシュチューの文字。

この手の戦前型のシチューを出す店も数少なくなってしまった。

弁当に汁ものを入れる訳に行かないので、別の容器でつけるか。

 

 

 

 そして・・・法善寺「夫婦善哉」のぜんざい。

これも昔のままではないが、名前からして入れておくべきだろう。

デザート代わりに出そうと思う。

 

その他、「夫婦善哉」の読者なら、蝶子の父・種吉の一銭天麩羅、寿司捨の鉄火巻きと鯛の皮の酢味噌、

だるまのかやく飯、たこ梅のたこ煮とサエズリ…なども思い出すだろう。

だが哀しむべきことにモデルとして記された店の大半は、平成28年の現在まで生き残っていない。 

 

こうして頭を悩まして、企画した弁当は…なかなかおつなもんでした。
 

 

では、次回のおたのしみに

 

 


60年変わらぬ梅田駅前シリーズ

2016-03-04 02:43:12 | 大阪 梅田





茫日、新梅田食道街でビール銘柄当てコンテストがあるからと誘われ、エントリーした。

キリン・アサヒ・サッポロ・サントリー4社のビールを当てるというもの。

まずキリンとアサヒのドライは簡単だろうと思ったが、なんのなんの、とたんに判らなくなった。

結局、後者2社銘柄は当たり面目を保ったが、判ったのはほとんど僅かな差しかないということだ。

 

さて、新梅田食道街の100軒のうち、最古参の一軒がここ「とり平総本店」。

当代のお祖父さんが始めたという店ははや、60年オーバー。

最初から珍しかった合鴨を出す、ちょっと高級路線を歩んだ。

昨今のように塩ではなく、タレ一本やり。

 



 

鶏より脂っこいのであるが、さらっとしていてイヤな脂ではないのが合鴨の持ち味。

日本酒で迎え撃つもいいが、店主の中村元信さん、ワインに通じているので

ここではワインを飲むことがままある。

タレと赤の相性もバツグン。

おっと、弟が並びで「中村屋」というワインバーをやっている。

そこでも合鴨の秀逸な酒肴が出される。 

 



 

どこもかしこも賑わいを見せているが、ここは食道街の端っこにあるため、

あんまり顔が差さないのがよろし。 

次々に客にせかされることなく、割合ここでは気持ちがのんびりする。

 

 


口直しの大根おろし。

私はしつこくお代わりしてしまう。

 

 

備長炭の猛烈な火力の前で、格闘する主人 中村さん。

ここのは炭と鶏との距離が短い。ほとんど接着しそうな勢いで何度も返す。

いつまでもこの場所があってくれることを祈りつつ、有難くいただく。

本心では阪急もJRもこの一角も新しくしたいだろうが、そうはいかない。

人の集まるところ、キレイばかりでは息が詰まる。

体臭のするような手触りのある場があるのも、ひとつの街にとっては大事なことだと思う。

 

新梅田食道街 とり平総本店