マーベラスS

King Of Western-Swing!!
歌と食と酒、それに声のページ。

キャラ立ち割烹料理

2007-08-31 10:04:45 | 

パワーある。やんちゃしたろか。あっと驚かせたい。
主人佐々木浩さんは細やかな神経を持ちながら、元ヤン(?)の精神も
持ち合わせ、大胆に客にどうだ!と料理で挑みかかる。
年寄りがのんびり愉しむ料理というより、こちらにも対峙するエネルギーがいるといえば言いすぎか。

夕方6時半に店二階の座敷に集合。実は移転してから初である。
卓を囲んだのは放送関係者2名、ワイン屋1名。
まずはビールで喉を潤す。

軸は「天真而妙」。飾らない自然なことこそ良きことということか。
花器には菖蒲。
窓からはライトアップされた庭の古い蔵が見える。
この景色は二階の部屋だけの特権。

先付  車海老湯引き 南京羹 枝豆 酢橘のジュレ
酸味で爽やかさから入る演出。
一人は早速日本酒をやり始める。茨城郷乃誉の山桜桃。

小付  毛蟹 蟹味噌 浅漬け胡瓜 加減酢 霰生姜
この倍はあったが、あっという間に食べてしまい、これは同席者のもの。酢の物が二品続いた。
こちらも酒に。山形の東北泉をよく冷やした青竹の酒器で。涼味。

煮物椀  漆黒の椀をあけると蓋には鮮やかな夕景が。
そろそろ秋ですなぁ。中身はってぇと・・・

鱧と松茸 青柚子 梅肉
京料理のど真ん中直球で来た。
このところ、はもまつが気になってたところだった。
先に蓋を開けた正面席の香りがすごい。
ぼたん鱧は谷崎潤一郎が愛したように、艶かしい。
大ぶりの早松はまだ味はこれから乗ってくるのだらう。

口取  いくら たたき長芋 山葵
いくらは解禁されたばかりとか。淡い醤油漬けになっている。
これでアホほどいくらご飯が食べたい。
酒は島根の王禄渓。

向付  本まぐろ(青森・大間)すずき(備前)剣先(五島)馬刺(熊本)
八寸俎板皿に二人盛で

刷毛で自分で割醤油をひく趣向。昔、大阪の大衆すし屋はみなこのスタイルだった。刷毛も安いのだと毛が抜けたりするので、上等の友禅用のものと聞いた。
造り替わりにまぐろを握りで出すのはさ々木の定番。以前から思っていたのだが、直前におろした山葵を使う方がいいのではないか。もっとイキのいい、ツンとした辛みを生かした方が佐々木さんの料理らしいのではないかと思う。それに山葵がこうものっていると醤油が塗りにくいし、皿の脇につけるというのはどうだろう。てんこもりの山葵というインパクトある演出がなくとも、彼の料理はびくともしないのだから。

焼き物  あわびの塩釜焼き エリンギ 若布 肝ソース
1階カウンターに据えたピザ用石釜が、この新店の目玉。
これで焼いたあわびがコースのハイライト。
あわびの上にクッキングペーパーを重ね、塩で固めて
焼き上げてある。
あわびは煮鮑のごとき歯を押し返すような弾力。
噛む度に潮の香りが鼻へと抜けてゆく。ソースはひと垂らしも残さず。


冷し物  冷しビーフン パプリカ アスパラ トマト風味のジュレ
一見溶け出したみぞれのように見える。

強肴  フカヒレのソテー ズッキーニ、小芋、チンゲン菜
岐阜の中華の名店「開化亭」風。ヒントをいただきましたね?
オイスターソースの風味を効かせた上湯風のだし。金華ハムとかも
使っているのかも。
トロトロのまさに中華のメインといってもいい一品。美味いっす。

ご飯は新物 秋刀魚ごはん 
佐々木さんの右腕、木田さんが土鍋の蓋を取って見せる。
この瞬間も客の気持ちを掴む大事なポイント。
大根おろしに酢橘をたっぷり搾りかけて。


青みは大根の葉ですな。 香の物と。
3杯もおかわりしました。

デザート 自家製とうもろこしのアイスクリーム
静岡マスクメロン 桃 巨峰
一度焼いてから使います…とデザート担当の久保田くん。
うっかりスプーンを使ってから、気づいてカメラを構えた。

結構でした、ごちそうさまでした。
いっぺんに店を出るお客さんがかち合うのさえ、スムーズに
回避していただければ、さらに後味はいいものに。
 

    祇園さ々木  祇園 八坂通り大和大路東入ル


ぶとり会つづく~

2007-08-29 22:00:18 | 

ぶとり会 千本場所はまだ始まったばかり・・・。
神戸の師匠、おっちゃん巨匠、私総長、巨匠は東京がへりで
駆けつけた。おっつけ角山隊長もお東からかへる。

西陣京極にある中華料理店「龍鳳」。
主人はただのラーメン屋というが、なんのなんの。
こういう佳店が潜んでいるのだから、色街のあった街というのは
実にもう味わい深いものがある。

ここは千中に住むカメラマン夫婦の行きつけ。奥さんピヨラーの
常連力を借りて、ここの裏技を堪能しようというわけ。

まずぁ叉焼を前菜に。ローストポークだね、こりゃ、うめぇ。


鶏ハツ炒めはコショーが効かせてある。
カジカジしてビールをグイッ!

手作り感たっぷり、モッチモチの皮の焼き餃子。
これ見てもタダ者ではないのが判る。麺は人を表す。

鶏唐揚げ サクッとした衣 中身はプリプリ・・・たまらん!

黒板にはコロッケもあり、これは特別バージョンの海老クリーム
コロッケ。とろとろベシャメルソースがまことに結構。

メインはこれ!カツサンド。
肉を見せてやたら「これは高いですけど…」としきりに強調していた。
ジューシーでたまらん旨さ。火の通し方が見事。
私見だがカツサンドの旨さは、脂とソースの染みたカツとパンとの
接着面にある!(いや、肉もさることながら)
これ、祇園のゆたかなんぞで食べるとエライ値段になるぞよ。
いやはや、スゴイ店があるもんだ。ピヨラーおおきに。

一軒でじっくりトグロを巻こうなんてのは、ぶとり会に非ず。この会は
わりかしケツが軽く、せっせとハシゴして回るので、街の匂いを嗅ぎまわるのが好きなアタシにはもってこいと来る。
で、お好み焼きの「らんど」へ。


豚平焼き
この辺でかなり酔っ払っていたはずだ。

おっちゃん絶賛・・・てっちゃん焼き

塩やきそば

やっぱしソース味がほっとする。

本当はこのあと、「ヘルメス」という五番町にそっと残る昭和な
スナックへ行く予定が、定休日と判明ガッカリ。捲土重来を期す!
バーへ行く数人と別れ、河原町最終へと向かう。
今回もよく食いました。酒はまだいけた。千本おもろい街だね。
余力を残して、次回ぶとり会は角山隊長仕切り、大阪京橋の
ココロだぁ~(小沢昭一風)


    中華料理「龍鳳」   千本中立売 界隈
    お好み焼き「らんど」


長さんからぶとり会

2007-08-29 15:48:16 | 


京都大丸であった「長新太展ナノヨ」最終日に間に合った。
長さんの作品に会ったのは平岡小学校の図書室だった。「海賊の歌が聞こえる」か「山の向こうは青い海だった」かのどちらか。ほよんとした長さんのイラストの線がいい感じに思った。
今回は、天衣無縫な色彩にシビれた。
どんな色を使っても自由なのだ。そんな気がした。


四条大宮の立ち飲みで前飲み。
冷奴はよかったものの、弾みで頼んだウニクラゲが添加物だらけで、
あと口中、火傷をしたみたいにチリチリした。ありゃいけませんや。

その後、千本中立売の老舗酒場「神馬」で始まる第7回ぶとり会へ。

太った男たちが集まり、ただむしゃむしゃと鯨飲馬食する会。
今回は京都千本場所。古い昭和なスナックも待っているという。
ホスト役は名カメラマン(メンバーに名カメラマンが二人いる)である
おっちゃん。

衣かつぎ、枝豆、ばい貝で一杯。
ここはなんといっても燗酒がいい。甕にブレンドした日本酒を正一合ずつ尺で注ぐ。ぬる燗にするとまろやかな伏見酒だろうか、すいすいと入ってゆく。京都屈指の名居酒屋にまちがいない。


絶品きずしに、だし巻き、白海老の掻き揚げなどをいただく。
使い込まれたカウンター、店内には色町を彷彿とさせる水の流れに
太鼓橋などがかかっている。このレジスターも年代物。

10月になってからの鯖寿司は持ち帰りとしても人気。
いつまでも続いて欲しい、往時の千本の匂いを残す店だ。

   神馬 しんめ  上京区千本中立売   


二度づけ禁止!

2007-08-23 13:01:07 | カントリー

マーベラス桜井のニュー・シングルがリリース!
そろそろプレスが完成してる頃です。

快調!浪速のシャンプブルース。
「二度づけ禁止の青春さ」
10インチのレコードにいたしました。
よろしゅうお願いします。

というわけで…できました!
焼き立てほやほやのレコード盤を
8・25の心斎橋そごう劇場ライブで売りまくりました。

二度づけ禁止っていうのは、串カツにつき物のソースを使う際の掟。
二度と間違いは繰り返さないという男の反省の気持ちもかけてある。

「愛するお前とだったら、二度が三度になったって…
  五十六十…百度づけでも!」

この歌を聴いた友人は、終演後、矢も盾もたまらず、
法善寺の串カツ屋へ走った。
その気持ちわかる! 

    心斎橋そごう14F  そごう劇場


北海道の米

2007-08-22 23:32:32 | 

米どころというと新潟や仙台などを思い浮かべるが、今、北海道の米が注目されている。

今まで、寒冷地ということで寒さに強い米を作るために旨さはその次だった。きらら397もそうして作られたブランドであった。
北海道で活動する食の仕掛け人・高井瑞枝さんに同行して、北海道で3位の穀倉地帯である道央・深川市へ。

美味しくなったのは、品種改良に取り組んできたからだけではない。このところの温暖化によって、格段に良い米ができるようになってきた。逆に越後のコシヒカリなどに不作の悪影響が出始めているという。

「コシヒカリ絶滅の危機!?魚沼産も、温暖化で産地崩壊!8月気温が四世紀半で6度上昇の九州。米粒は胴割れ。まずいは昔、青田買い殺到の北海道米」・・・これ数日前の週刊読売のヘッドライン。


道の駅「ライスランドふかがわ」は、米をテーマに持ってきた道の駅。
年間100万人を超す入場者が来る、北海道屈指の道の駅だ。

二階のレストラン「駅逓」ではオーダーごとに一人前ずつ炊く釜飯がヒット。地元産ホシノユメとあや(もち米)のブレンドを使う。おこげもこの通り。釜炊き銀しゃりも抜群に旨かった。

100%地元の米製品がいろいろと売られているが、中でもウロコダンゴがいい。大正時代にできたもので、留萌からやってくる貨車が深川駅に着く頃には、ホームは大漁のニシンのウロコだらけになったという。そのウロコを形どって出来た餅菓子。ういろうの如きものである。ニシンの豊漁も夢のまた夢・・・高井さん「素朴で懐かしい味」という。

JAの方に出来立てホヤホヤの「深川マイナリー」なる施設に案内された。ワイナリーをもじってお米だけにマイナリーという造語だ。
周辺農家で収穫された米は籾米のまま、ここに低温貯蔵される。

ヤンマー製の制御装置のある心臓部を覗かせてもらう。さすがのヤンマー、農水関係は押さえてるなぁ。優れた点は、低温貯蔵に使う冷気はさすがの北海道、雪のある外気をサイロ内に取り込むのだという。
9月なかばの収穫から稼動。しかし、知れば知るほど「ごはんの旨そうなシズル感」から離れていくのが、お米の特性なのかも。

旨いお米を食べよう。食糧自給率が…などと嘆く閑にご飯をしっかり
食べた方がまだためになるってもんだ。うめぇもん、ご飯。

   ライスランドふかがわ  深川市音江町