マーベラスS

King Of Western-Swing!!
歌と食と酒、それに声のページ。

ヘソが曲がってるから土用にうなぎなんか行ってやんない

2020-07-31 17:48:40 | 大阪 都島区
大体、平賀源内だか誰かが言い出したんでしょ、土用に鰻ってのは。
そんな混むような時に行くのは愚の骨頂。 仕事が荒れるに決まってます。

コロナ禍、いつまでたっても大手を振って行けそうにないので、
そっと行ってまいりました。



   


関西焼きの「魚伊」へ。 野江内代からふらふら向かうと、
鰻を焼く香りが漂ってくるのですよ。腹減らしてるとたまりません。


              

小上がりあるのですがね、焼き立てを間髪入れずに食べたいから、
カウンターが一番。
ただ、この日は、淡水魚の生臭さがちょっと鼻をかすめました。
この匂いは食欲を阻害します。



   


 鰻の三種盛 くんせい・八幡巻き・やわらか煮 ¥1300


       


   たわむれに頼んだ、レンコンのはさみ揚げ。
   あとで考えれば、これだけ余計でした。 


       


  うざく ¥1120 
  きゅうりをもう少しいただきたい。バランスですから。

  肝焼き ¥810 よろしゅござんすな。お酒が進みます。


       


  さて連れ合いがたのんだ、うな重上 ¥2950
  鰻が一尾の3分の2。



  


 私はできるなら重箱は回避したいので、こちらの丼で出てくる特上。

 この開ける手前が、実は一番のハイライト・・・・



       


 見事な焼き加減。 焦げなどあるのは願い下げです。
 雑誌の企画で桂米團治、林家正蔵さんがここで対談。すぐに関西焼きと
 お二人とも解りませんでした。それぐらい柔らかく仕上げる技です。


   


  これはもう、何がなんでも、雨槍降ろうが一心不乱に食べる!

  奈良漬ではなく守口大根のような。ウナギに奈良漬付けたヤツは偉いね。



       


  肝吸い。これもさほど美味しくないも、無けりゃ無いで寂しいもの。
  さっとタレ焼きにしたのを入れても旨いんぢゃないの。


       


  もはや、何も付け加えることなどなし。 けっこうなお点前でした。
  食べ終わって、一粒もないのが旨かった証拠。つゆだくなどくそくらえ。
  

       


  一度、こちらで半助(鰻の頭)をたくさん買って帰り、焼き豆腐や葱と
  一緒に炊いたんだけど、あんまりあっても有難くないね。
  最後はしつこくて気持ち悪くなった。 あれは少しあるのがいい。



   


  土用には行かないけど、 どうぞみなさんは行ってください。
   夏場はこれで乗り切ろうという意見には大いに賛成いたします。



コロナまん延直前、新世界にておかめ

2020-07-21 22:27:17 | 大阪 新世界

コロナまん延前の通天閣。この色にはどんな意味があったのか。
さすがにコロナ警報の赤ならば、ノコノコ出かけやせぬ。



    

 
新世界というところ、正調バーの育たぬところ。
そこでほぼ著者と同い年のバー「Baby」へ。
田中さんは新世界の事情通でもあり、音ネタにも一家言ある人。



    


新世界ネタを教えてもらいに。

ここでは腹が減れば「グリル梵」からカツサンドがとれるが、
そんな大それたことしたことが無い。

小腹が減ってたんで、かへりに新世界更科本店へ。

    
    


関西で一番古い更科。新世界でもたぶん最古。
天井は高いし、堂々とした店構え。
恵美須町に続く、新世界本通りで明治から続くのれん。
壁の品書きは二代目の主人が昔書いたもの。





ここの昔に引き戻してくれるような蕎麦は悪くない。
実物の文楽人形が飾ってある。
ああ、相当芸ごとにもお金を使いはったな、と想像。


   


昭和20年3月13日深夜からの大阪大空襲で一帯は壊滅した。
この建物は戦後、復元したもの。戦前はもっと奥へ広くて、
先代かな、ローラースケートして遊んだとか。

 

 
ちょっと風情があるでしょう。
帳場は網代細工になっている。普請道楽だったとか聞いた。 


    


こういうセンスはただ真面目な蕎麦職人というだけでは持ち得ない。
この厨房との境となるガラスも、舶来なんだって。



   
 

ここでは、珍しいいりどりや、なたねで一杯やりたいな。
蕎麦屋なんだから、普通にうどん屋扱いするには勿体ない。
 
だけど、あったかいのが欲しいから…迷って、上あんかけ。
あんかけの上で、具沢山のおかめにあんがかかっている。



      


ちょっと肌寒かったんだな、この夜は。
ヤバイなって時は生姜きかしたあんかけがベスト。

なんでも無いようだが、このべっこうあんが難しい。
 
亡くなった米朝師匠は耳学問のために祇園のお茶屋に通い、
お茶屋遊びするお金もないので、お茶ひいてるおばん芸者

を呼び、仕出しにうどん屋からおかめを取ったんやそうな。

 
    


なにがええって、煮たり焼いたりした具がありますな。
これをアテにして酒が飲める。 だし啜りながらもまだ飲める。

この黒々とした甘く炊いたシイタケがいいな。


    


具で飲んで、腹が減ったらうどんを啜る。 
こんな便利なもんおまへんでと高座で話していらした。


     

    
この夜はしみじみ、米朝さんを思い出したりして。
いろんなことが変わってしまわん世の中が一番よろしいな。
今、つくづくそう思わずにはいられません。




自宅自作ステイホームめし

2020-07-16 21:17:58 | 大阪 北摂

いやいや、ど~もお久しぶりで・・・生きてた?
こっちは恥ずかしながら、しぶといよ。 
クラスターになる悪所にも行ってないしね。

ホームステイ中に、まぁいろいろとキッチンもうろついてました。
カツレツなんか揚げたりして。


   


 トンカツだけぢゃなく、ビフカツも。
 そもそもカツレツたぁ、ビーフだったんだい。


   


 ウスターソースに辛子は是非もの!
 神戸のどろソースも完備。
 キャベツ千切りも山盛り。


 関東煮(かんとだき)も作ったよ。
 たこ梅 リスペクトの我流おでん。


   


 面倒くさいんで、めったに作れないけど、一年に一回ぐらい
 作っておかねば感覚を忘れてしまう。
 今年の冬は諦めてたんで、ちょうどいいチャンスをもらった。

 だしが決め手。鶏ガラスープとカツオだし。
 それに牛すじを炊いたスープを合わせる。

 クジラのコロを探したんだけど、地元では探し出せず諦めた。
 コロがあると、あと一日前ぐらいから仕込まねばダメなんだけどね。

 
    


 一日手をかけて、翌日がベストなので急に美味い関東煮はできない。
 アタシの場合だけど・・・。


     


 残りはきれいに引き上げて、冷蔵庫へ。
 だしも漉して、冷蔵庫で保存し、翌日、また合わせて煮る。

    
     

 
 こうして丁寧に扱うと、きれいに最後まで食べることができる。 
 家なんだから、手荒く扱って、歪んだチクワでもいいとも言えるんだけどね。

 ラッキョウも漬けたよ。


     


  ついでに、好きな新ショウガも。
  ミョウガも一緒に同居させる。一字違いなんだから。


     


 ショウガは薄切りとちょっと厚めと、厚さを違えた。
 食感のちがいを楽しめるようにね。


     


 しっかり塩で揉んで、熱湯に泳がせると、みるみるピンクになって行く。
 最初は驚いたねぇ~。

 
     

  
 とまぁ、こんなことしながら、ウイズ・コロナを楽しんでいた。
 世の中、コロナ離婚などもあったそうで、お互いにこんな長い間、
 顔を突き合わせる期間、なかったもんだから、いろいろボロが目立つ。

 オレは亭主もなんかたまにはメシ作ったり洗い物すべきだと思うけどね。
 まぁ、なんだ…いつ棄てられてもいいようにね、ひひひ…。