マーベラスS

King Of Western-Swing!!
歌と食と酒、それに声のページ。

シシがクサいという奴はよほどクサイ

2015-02-17 02:31:13 | 

イノシシやシカやクマを食って、「全然臭みがありませんねぇ」
というアホげなレポーターが嫌いだ。なんだクサイだぁ? 

もういい加減先入観でムダにしゃべるのやめにしよう。
臭いとしたら、それはどこかの劣悪な状況で獲って十把一絡げで
長年冷凍にでもなってたんぢゃあるめぇか。
アタシャ、くさいジビエ、一度として巡り合ったことがない。

てなことで、いつになく戦闘モードはここまで。
こちら、実に良かったので。 
京都室町「Bocca del Vino(ワインの口)」

 

          



この日、立川直樹さんの連載インタビューが行われた。
ゲストは和紙クリエイターの堀木エリ子さん。
一杯目はスプマンテ。歓迎の泡ってことで


ふぐのフリット、寒ブリの炙り焼き、タコとイカのサラダ仕立て
これにフリウリの白。けっこうな相性。


パスタは2種お願いした。
立川さん、セレクト







セコガニのスパゲッティ・トマトソース

立川さん、こういうのが普通にあるのが関西の良さという。

ズワイガニ(オス)もいいけど、小型のセコガニもはかなげで美味い。

もう一つは、自家製フェトチーネ・イノシシバラ肉のラグー








狩猟の専門家にいわすと、現在多くのイノシシが純粋種ではなく、
逃亡した豚と交配したイノブタになっているという。


そうすると肉質にも関わってくるのだという。
イノブタになると身体の一部に白い毛が混じるのだというが、
そんなの止まらないうちは分からない。
大方、阪神間の住宅地に現れるような不良シシは純粋種ではあるまい。


ともあれ、ジビエの中でも高く取引されるのがイノシシで、
哀れシカなどはサシが入らないので、なかなか美味しく料理されず、
あちこちで害獣対策として食べ方が研究される始末。







イノシシ胸肉、炭火焼き
豚肉よりややワイルドだが、まったくクセなどなし。美味い







イノシシネックの赤ワイン煮込み

合わせるワインはウンブリア州のDOCGサグランティーノ・モンテファルコ
ポリフェノール含有量世界一だとか








うめぇ~!


対談は談論風発。堀木さんもクレバーが方なので話が弾んだ

立川×堀木対談は、あまから手帖3,4月号で








エスプレッソで食後もスッキリ







4月頃に室町から、四条木屋町下ルへ移転予定



鶴野町コトブキ食堂を想う

2015-02-09 22:45:44 | 

あらためて私なんぞが言うまでもなく、美味いものは美しい。 

山高に盛られた青ネギにも作り手の愛情を感じる。







カレーうどんには魔力というものがある。

横で食べられたりすると、もう他のものでは代役はつとまらない。

久々、豊崎町「情熱うどん 讃州」のカレーうどん。

ここにはカレー釜玉というヒットメニューもあるが、この日はストレートにこれ。


この近所。現在の毎日放送の正面辺りに、その食堂はあった。

名をコトブキ食堂。 

その佇まいは、どこから見てもバラックのような古びた大衆食堂で、

当時、世話になった事務所が近かったとはいえ、ちょっと勇気がいうような店だった。

大衆食堂の大定番、鯖煮付けと白ごはんが美味くてね、

たしか近所に居た上岡龍太郎さんとか、板東英二さんも好きで来てたような気がする。


ここのカレーうどんがバカうまだった。

だし系ではなく、粘性の強いルー系とでもいうか。

製法を聞いたら、なんてことのない普通の…ということだったが、ありゃあ名作だったな。









今日の定食にはサラダが付いてくるので、まずそいつをたいらげる。

一応身体のことを思んばかって、ベジーファースト励行中。

で、うどんを食べたあとは丼にごはんをブチ込んで、余さずいただく。



ちょっと炭水化物とり過ぎの懸念はあるが、コトブキ食堂でも必ずそうして食べた。

なんなら、そこへ卓上のウスターをチョイッと落とした。


ちょっとしたルールがあった。

茶碗のごはんの方にカレー汁をかけるのはNGで、あくまでも丼の方にご飯を入れる。

でないと、二つも器を汚すことになるからだ。

二つのカレーで汚れた器を置いて出るのはどうにも美的ではない気がして。

下品の虫にも一分の品格ってとこだろう。


今日のももちろん美味かったが、 ありゃあ美味かったな…。

今の茶屋町界隈には、もうあんなバラック建てみたいな食堂、生息する隙間がない。