マーベラスS

King Of Western-Swing!!
歌と食と酒、それに声のページ。

マッチョなランチ

2012-11-29 03:43:55 | 





苦楽園にあるイタリアン「イ・ヴェンティチェッリ」。 たぶん、意味はそよ風。


イタリアンでランチでもと友人から声がかかったので、気軽に考えていたが、
それは予想以上に足を止めて、パンチを打ちに来るものだった。







快適に冷えたスプマンテからスタート。

場所は苦楽園の駅からのんびり徒歩10分ぐらいかな。

さすがは洒落た店があるね。南大阪とはちゃうなぁ~

丹波黒のマルサラ酒漬けなどをつまみつつ。







稚内の若鹿と鶏肝のクスクス  

この色彩には驚いた。赤ワインの色だ。

パサパサのクスクスの中にはキューブに刻んだ梨。

不思議な無国籍イメージ。フレンチのよう。








鴨なすのロースト  キャッハ~ワイルドである。鴨の頭まで。

ツムラ本店の河内鴨。

頭は食べる肉がないけど、一応しゃぶっといた。

水ナスは塩麹でマリネしてある。 

小型のイチジク、実山椒、乾燥トマト、ホウズキママレードのソース

シャルドネなどいただきつつ。








自家製フォカッチャ   オッカチャ~~ン!





イベリコ豚のタンスモーク、モッツァレラチーズのズッパ。

青柚子、焼きなす。

イタリアンのストラッチャテッラというかき玉子のスープと、

中華のサンラータンをヒントになっている。

濃厚なのだが酸味がきいていて、美味い。








パスタは2種類あるのがうれし。

フレッシュ・ポルチーニの手打ちパスタ・ピーチ

トスカーナのパスタで、細うどんぐらいの太さで

シコシコといい感じ。







シェフ十八番  ピータン・カルボナーラ

玉子、腐乳、四川山椒、焼き甘海老などのソース

こりゃバカうま!

発想がめちゃくちゃ面白い。

神戸生まれのシェフ、中国料理にずっと親しんできたから

イタリアンに中華もそれほど奇異なことではないとのこと。







ロンバルディア産子豚のロースト  丹波栗のコンフィ

フライパンで焼きあげたもの。中華の焼豚のように皮目がパリッと焼けている。

栗は渋皮そのままに低温でじっくり揚げてある。

腹にガツンとくるボリューム!







おすすめの食べ方は、豚肉にアプリコット系のジャムをつけて。

甘いおかずなんてぞっとしないが、

こいつぁいける!

ワインが進む進む…  赤はカベルネソーヴィニオン


日の高いうちから、ちょっと後ろめたくもあるが、飲まない訳にいられないしね。







チョコレートケーキ  バターナッツのパンナコッタ  巨峰

パンナコッタは甘くなく、しょっぱいのだ。






エスプレッソに






グラッパも所望!







マッチョな浅井シェフ、大胆にして細心な料理が彼の個性。


しかし、この日は聞かなんだが、今年いっぱいでこの店を閉めるとのこと。!!


な、なんと!


これが最後のランチとなってしまったのだ。







一旦、休憩して充電期間を置いて、次のステップを考えている様子。

力のあるシェフなので、次の展開が大いに愉しみである。


ハオツ~上海蟹!

2012-11-03 03:26:49 | Weblog

茫月茫日  リッツカールトン大阪の星ツキ中国料理、「香桃(シャンタオ)」。
めったに行かぬホテルの中華であるが、たまにゃ個室なんぞで
ゆったりといただくのも非常によきことなり。


上海蟹ランチ 8500円。
昼間っから上海ガニだぁ、こ、このバチ当たりめが。
ちょうど上海蟹のシーズンとて、これしかないとなる。


まずは前菜盛り合わせ。 
叉焼、クラゲの酢の物、鰹タタキ、キュウリ酢漬け、胡桃飴煮
などがほんの少しずつ。
こういうのをつまみながら昼ビールを少々。





海の幸入り上海蟹の味噌の香るスープ

こういうのは広東料理の独壇場やなぁ…






陽澄湖の上海蟹が名高く。 秋10月頃の解禁となる。
バブルの頃、六本木中国飯店でいただいた上海蟹は1パイ¥3000目途
だった気がする。今も大して変ってないかな。
チャイナマネーが世界的になった今、きっと国内での消費も増えているだろう。





上海蟹の味噌入り小籠包  アツアツのやつを注意して口に放り込む。
ヤケドしないように、皮の端をちょっと噛んで中のスープを啜り、
それから頬張る。だが、ここはアツアツを愛する大阪人。
なるべく丸まま放り込み、ヤケドの手前スレスレを味わいたい。


悪くないが、こういうのは台湾の鼎泰豐(ティンダイフォン)の方が美味い。
もっと言うと、現地の人に教わった、鼎泰豐の近所のガラガラの点心食堂で
食べた小籠包の方が美味かった。味噌の甘味、香りに乏しい気がした。
まだ蟹自体に味が乗ってなかったかな。







サービスにスープの具が美味くて質問したら、料理人が来てくれた。
何について聞いたかは忘れてもうた…。大した質問ではなかった。


さて牛肉料理。
牛肉、甘長唐の辛味ブラックビーンソース炒め。


お金をとるために牛肉を挟むケースが多々あるが、
私は一度たりとも中華の牛肉料理でこれだ!と膝を打ったことがない。
そうは思いませんか? 豚肉の扱いは到底日本の及ぶところではないが。
だから、豚を出せばいいのに。金華豚なんぞを料理にさ。







さて、メインの上海蟹の姿蒸し。
食欲をそそるオレンジ色に蒸し揚げられて出てくる。


種類はモクズガニ。ハサミのある腕に毛が生えているのが特徴。
好物の「上海蟹の老酒漬け」という料理もあるが、あれは寄生虫が怖い。


生ガニを塩に漬け、酒に漬けるのだが、老酒ごとき低アルコールでは
寄生虫は死なず、特にベルツ肺吸虫というのは、名前だけでも怖いが、
人体に入り込み、肺気腫を起こしたり、ウェルテルマン肺吸虫は
肺から皮下を通って頬や頭の中も這いまわるというではないか・・・


ひえ~~っ!!


というわけで、老酒漬けは尋常ではないうまさだが、寄生虫と闘う気はないので
なくて幸い。













殻を外す。殻に内子はなかった…(涙)
え~い、チュウチュウ行くべし!

六本木の中国飯店で、とことん身をほじくり出し、
サービスマンに「こんなにきれいに食べてもらってカニも本望ですよ」と
呆れられた私である。





フィンガーボールは是非必要。






蟹になるってぇと、会話が途切れる。

締めは小ぶりのご飯もの。

鶏肉・栗入りあんかけ焼きめし。 うめぇ。







上海蟹、美味いのであるが、手指にニオイが残るのがかなん。

子供の頃、鮒やザリガニを触って遊んだ、あのニオイや。