ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

嵐が過ぎて

2009年09月04日 | 通信-社会・生活

 衆議院選挙は嵐だったと思う人は多かろう。当選した人、落選した人達だけでなく、一緒に戦った身内、支援者の人達、毎度ギャーギャー騒いでいるマスコミ、だけでなく、少なからずしがらみのある人達も「嵐だった」と感じているかもしれない。
 少なからずしがらみのある人達の中には、私が勤める会社の社長も含まれる。20年ほども前に引退した先代(社長の父親)の頃は、政治家とのしがらみはほとんど無かった。先代は職人であり、概ね技術で仕事を得ていた。現社長となってから、政治家のパーティーに借り出される(私は行かない)ようになり、期日前投票に行かされ(私は断る)、さらには、「○○候補にしてくれ」と頼まれたり(もちろん断る)する。
 少なからずしがらみのある人達の中には、友人のK子も含まれる。彼女の亭主の仕事がらみなんだと思うが、今回初めて「○○候補にして」電話がかかってきた。

 自分の時間を無償の選挙運動にたっぷり使い、社員や友人の自由意志まで侵害しようとする。○○候補との利害関係がどれほどあるのか、○○候補が当選したらどれだけ得するのか知らないが、しがらみに絡みつかれていたら不自由であろう。
 しがらみのほとんど無い私は自由である。社長やK子に頼まれたからといって、その候補者に入れたりはしない。見て、聞いて、自分の意志で決める。そして今回は、テレビの討論会などの情報を検討した結果、他の候補にも不満が多くあったので、選挙区については「適任者無し」とした。比例区は、訳あってここ何年も同じ党に入れており、今回もそうした。訳あっての訳、その党首が可愛くて、ずっとファンだから。

 私よりはるかにしがらみの無い男と先日ちょっと話をした。話をしたくてしたのではなく、我が家の墓へ行くと彼はほぼ常にそこにいて、私が来ると毎度話しかけてくるので、しょうがなく相手をしている。男は墓を住処としている自由人。
  沖縄ではお盆の前に墓掃除をするという風習がある。沖縄のお盆は旧暦で行われるので、今週火曜日がウンケー(お迎え)、昨日木曜日がウークイ(御送り)であった。お盆前の墓掃除は通常七夕(旧暦七月七日)に行われるが、その前後であればご先祖も許してくれるらしいので、先週土曜日に私は墓掃除へ出かけた。
 で、その日、「いないといいんだがなあ」と願いつつ墓へ行ったのだが、願いも虚しく、自由人はいた。私はけして彼が嫌いなのではない。彼のおしゃべりで時間を取られるのが嫌なのだ。他に話し相手がいないからなのか知らないが、彼は私をなかなか放そうとしない。年に2、3回しか来ない話し相手だ、放し難いのだろう。

 話題は概ね自由人の方から提供される。その日は、翌日の総選挙に絡んでの政治話が主となった。「自民党はダメだな、奢ってたんだな、惨敗だな。民主党になったからといって、そう期待もできないけどな。」と仰る。その後半部分に私も同意した。
 今までのままじゃ、どっちにしたって目糞鼻糞なのだ。政権交代によって、「よし、政治を真面目に考えて、真剣に取り組んで、次は俺達が政権を担えるよう頑張ろう。」となることを期待する。試練は大敗した自民党だけで無く、民主党をも襲っている。そして、その切磋琢磨が、国民、のみならず世界の幸福に大きく寄与するはず。たぶん。
          

 記:2009.9.4 島乃ガジ丸