ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

感動の2016

2008年08月29日 | 通信-社会・生活

 夏の間、休肝日を週休2日にしていた。それまでは月~水の3日が休肝日であった。夏になって、夜11時を過ぎても室温が33、4度あり、酒でも飲まないと眠れなかったからだ。で、馬鹿笑いできるバラエティー番組のある水曜日を働肝日に追加していた。
 先週の水曜日もそのつもりで酒の肴を準備し、飲む態勢を万全に整えて、夜7時テレビをつける。新聞を取っていないのでテレビ番組の内容は詳しく知らないが、その時間、いつもなら島田紳介が顔を出す。ところが、その日はプロ野球ヤクルト球団元監督の古田さんが出ていた。オリンピックの放送のようであった。「なんだ、しょうがねぇなあ。」と思いつつ、テレビを消し、オーディオのスイッチを入れる。

 日本人選手にどうしても勝って欲しいという情熱を持たないので、私はオリンピックの試合を観てもわくわくしない。わくわくしないので退屈である。よって、オリンピックの試合をほとんど観ていない。「勝負は勝たなければならない」などとは思わない。「オリンピックは参加することに意義がある」の方に私は組したい。選手には、思いっきり力を発揮して、勝っても負けても自分自身のために楽しんできてね、と願っている。
 テレビで試合そのものは観ないが、夜のニュースや朝のめざましテレビなどで、その結果を知る。水泳の平泳ぎや柔道、レスリング、ソフトボールなど日本人が勝利するシーンを観て、「よかったねぇー」と心の底から思う。一方、期待通りの活躍ができなかった選手たちにも「よくやりました」と言ってあげたい。勝った喜びも負けた悔しさも彼らの財産である。オリンピックに向けて4年間練習してきた努力の賜物である。その意味では、一所懸命努力したであろう他国の選手たちにも拍手を贈りたい。

 月曜日(25日)のめざましテレビで、オリンピックで最も感動した競技のベストテンをやっていた。その10位から2位までは同感だったかどうか、今、それが何だったのかも記憶に無いのだが、1位は私も同じであった。女子ソフトボール。
  ソフトボールもその試合はちっとも観ていない。決勝戦も、その前日の、1日2試合をやって上野投手が連投したというのもニュース映像(各1分間位か)で観ただけだ。上野投手が、前日たくさん投げて指の皮が剥げているという情報も踏まえながら、決勝戦のニュース映像を観た。ほんの1分間の映像だったが、感動した。
 表彰式が終わった後、金銀銅の3チームが集まって、並んで、その前にソフトボールのボールで2016と書いた場面があった。私はそれにはさらに感動した。勝ち負けは二の次、我々はオリンピックで試合がしたいんだという意思表示。さっきまで戦っていたチーム同士が同じ気持ちで協力し合う。協力は互いに尊敬しているからできること。
  このところのオリンピックは、商業主義に成り果ててつまらなくなった。が、ソフトボールの2016は、オリンピックは平和の祭典という言葉を思い出させてくれた。

 さて、オリンピックにあまり興味が無かったので、私はオリンピックに関する画像を何も持っていない。で、写真はオリンピックとは全く関係の無いもの。
 ステンレスの壁を上れなくなってしまった情けないヤモリと、死んでも手を離さない根性あるヤモリ。情けないヤモリに声援を送り、根性あるヤモリには感動した。
          
          
          

 記:2008.8.29 島乃ガジ丸