ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

生きようとするエネルギー

2015年05月08日 | 通信-科学・空想

 近所の大先輩農夫N爺様は時々食べ物を私にくれる。食べ物は食パン、菓子パン、生菓子類である。爺様の家の近くにパン工場があり、それらの食べ物はそこの製品。爺様がくれるそれらの食べ物は例外なく消費期限切れのもの、1~2日過ぎたものであればまだいいが、たいていは4~5日過ぎたもの、消費期限が4~5日過ぎた菓子パンは食べずに捨て、生菓子類はカビが生えていないか確認して、生えていなければ食べている。
 何で消費期限切れのパンや菓子を持っているのか先日爺様に尋ねた。パン工場は商品を卸したスーパーなどから消費期限となったものを回収し、工場に持ち帰る。それはたくさんの量となる。それらを残飯と呼ぼう。残飯の処分は先ず、あらかじめ契約している農家に格安で売る。農家はそれを家畜の餌とする。N爺様の次男が以前鶏を養っていて、契約農家の1人となっているらしい。養鶏を辞めた後もパン工場との契約は続いており、時々残飯の中の、期限切れ直後のものを購入し、食べているとのことであった。
          

 私は、食い物に関しては割と好奇心が強く、概ね「何でも食べてみよう」精神を持っている。その精神は「胃腸は丈夫」という自信(根拠無し)から来ていると思う。若い頃、少々酸っぱい匂いがして「傷んでいるかも」と判断したものでも、構わず食っていた。そのせいか、丈夫な胃腸が酷い腹痛、下痢に襲われたことが何度かある。ただ、下痢はあるけれど、これまでの(私が自分を認識できる年齢から)人生で便秘は無い。
 朝起きて、朝飯食って、起きてから1時間ほども経つと便意を催す。トイレに行って便座に腰掛けるとすぐに脱糞する。その脱糞が最近特に調子いい。以前は「まだ大腸に残っている」感があって、終了まで3分以上かかっていたが、最近の脱糞は概ね30秒ほどで済む。さっと出て、すっきり出し切っている。絶好調である。
 去年の暮れからホウレンソウ、ニンジン、ダイコン、キャベツ、フェンネル、ジャガイモ、タマネギ、ニンニクなどが次々収穫でき、毎日たっぷりの野菜を摂っている。毎日の昼食は概ね芋(甘藷)なので、私は毎日たっぷりの食物繊維を摂取している。それが私の絶好調脱糞の要因となっているのではないかと考えられる。

 もう一つ、これもたっぷり野菜のお陰だと思われるが、朝7時から午後4時まで畑仕事をしての疲労感が以前より軽くなっている。そして、たまにだが朝立ちがある、こんなビンビン、十数年ぶりではないだろうか。野菜には元気を与える力もあるようだ。
 食べ物には蛋白質とか炭水化物とかビタミンとか生命維持に必要な栄養素がいろいろあるみたいだが、私は、科学的根拠の全く無いテキトーな考えだと断った上で、食べ物にはそれ自身が持っている「生きようとするエネルギー」もあるように感じる。それはきっと元気の素である。私は私の畑の野菜たちから生命維持の栄養だけでなく、美味いという喜びと共に、元気も頂いているのではないかと最近感じるようになった。
 私の畑の野菜たちは無農薬はもちろんのこと、無施肥(有機肥料さえ与えない)でもある。耕してはいるので正式な自然農法では無いが、それに近い栽培でできた野菜たちだ。科学の力を借りない自然のままの食べ物、太陽と大地の力のみで育った自然の食べ物、そんな食べ物はきっと「生きようとするエネルギー」も強のではないだろうか。カップ麺とかお菓子とか加工食品はたぶんそれが弱いのだと私は思う。科学的根拠は無い。
          

 記:2015.5.8 島乃ガジ丸