ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

昭和(復帰前)の薬

2019年06月03日 | 沖縄04行事祭り・生活風習・言葉

 なかなか良くなってくれない私の腰痛、前の住まいにいた頃、そこの大家さんから一度たくさんの湿布薬を頂いたことがある。でも私は、その1枚も使わなかった。湿布薬を貼って痛みが薄れるかもしれないが、痛みが無くなるわけではない。湿布薬によって痛みを感じなくなっているだけのこと。根本的な治療にはならないと思って。

 腰痛になって畑を辞めて今の住まいに移ってから約1年3ヶ月が過ぎた、畑仕事が無くなってたっぷりとある時間、何をしているかというと、睡眠約8時間、買い物・家事・食事・晩酌・歯磨き・シャワー・トイレに約5時間、散歩、またはボーっとしているのに2~3時間、そして、残りの8~9時間はパソコン作業であった。「であった」というのは4月上旬までの話で、4月中旬にからは、パソコン作業は4~5時間に減っている。
 パソコン作業を減らしたのは目の疲れ、頭痛、首の痛み、肩こりが酷かったから。4月初め頃から始めた肩甲骨のストレッチ運動で肩凝りはほぼ消えていた。そして、パソコン作業を減らすことで目の疲れ、頭痛もほとんど消えた。だが、首の痛みは続いた。4月下旬から日頃の姿勢を良くするようにした。それで、首の痛みも軽くなった。
 軽くはなったけど痛みは残っている。痛みは時々強くなって鬱陶しい。首だけでなく、腰の痛みも時々強くなって鬱陶しい。「この痛みが忘れられるなら・・・」と酒に溺れたらアル中になるだろうと思い、3日に1回の休肝日を守り、動肝日の酒量も減らし、タバコも1日3~4本に減らし、整体師に勧められた正座での瞑想を増やしている。
     

 「この痛みが忘れられるなら・・・」と別に思い付いたのがサロンパス。根本的な治療にはならないだろうけど、たぶん、一時は忘れられるはず。
 サロンパスは子供の頃、祖父母がよく使っていて、腰や肩、背中によく貼ってあげていた。私自身も、中学高校の頃は体育系部活にいたので、筋肉痛の時は使っていた。いや、高校生になるとエアーサロンパスを使っていたと覚えている。何故?・・・お年頃の高校生は、体にサロンパスを貼るのはカッコ悪いと感じていたからであろう。

 さて、サロンパスから昔の薬があれこれ思い浮かんだ。オジサンと呼ばれる年齢になってからは薬嫌いとなった私だが、それまでは薬をよく利用していた。サロンパスだけでなく、お腹が痛いと正露丸、風邪を引けばカイン、頭痛いとバファリン。
 1972年5月の本土復帰以前の沖縄、米軍施政下であっても沖縄の文化は概ね日本文化であった。話す言語は日本語、テレビ番組は概ね日本のテレビ番組、本屋に並ぶ書籍もレコード屋に置いてあるレコードも概ね倭国のもの。私もエイトマンや鉄腕アトムを観ていたし、少年マガジン、少年サンデーを読んでいたし、グループサウンズや石原裕次郎、美空ひばり、江利ちえみ、フランク永井など和製を聴き、そして、薬も和製だった。
 子供の頃私が使っていた薬は他に、オロナイン、ムヒ、リバテープ、ヨードチンキ、アカチンなど覚えている。オロナイン、ムヒは今でも使っている。両者は私の部屋にある数少ない薬。リバテープ(と我々世代のウチナーンチュは言う)は、大学進学で東京へ出てそう言ったら「何それ?」となったものの1つ。怪我した時に傷口に貼り付ける絆創膏のようなもの、「あー、バンドエードのことね」となった。これも私の部屋にある。
 ヨードチンキ、アカチンは傷口に塗る消毒液のようなもの。これを塗っておけば恐ろしい破傷風にならずに済むと言われ、腕白でよく怪我をしていた私は頻繁に使っていた。ちなみに、正露丸は虫歯にも使っていた。虫歯の穴が開いた個所に正露丸を詰めた。
     
     

 以下はネット(主にウキペディア)で調べたもの。
 サロンパス、貼り薬、1934年販売。
 バファリン、鎮痛・解熱剤、1963年販売。
 正露丸、胃腸薬・止瀉薬・虫歯の痛み止め薬、1904年販売。
 カイン、かぜの諸症状、販売年不詳。
 オロナイン軟膏、1953年販売。
 ムヒ、虫さされ,かぶれ,湿疹など、1947年店頭、薬局販売。
 リバテープ、絆創膏、1960年販売。
 ヨードチンキ、消毒剤、アカチンに対しヨーチンと呼ばれる。1970年代以前に販売。
 アカチン、赤いヨードチンキという意、ヨーチンより殺菌効果は緩い。

 以上書きながら子供の頃を思い出し、懐かしい気分になる。飲み薬なんてもう20年はご無沙汰だ。なお、「この痛みが忘れられるなら・・・」とサロンパスが思い浮かんだが、今もなおサロンパスは使っていない。2ヶ月ほど前偶然教えてもらったセッコツソウという薬草、葉を煎じて服用すれば膝痛、腰痛に効くらしいが、葉を潰して酒と酢を加えて塗り薬にもなり、それを患部に塗れば痛みが和らぐとのことで、それを使っている。
     

 記:2019.6.3 ガジ丸 →沖縄の生活目次

 参考文献
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行