ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

千里の道もこつこつと

2010年09月03日 | 通信-その他・雑感

 父の残した借金の相続手続きが、取りかかってから二ヶ月以上もかかって昨日、やっとのことで書類提出を終えた。・・・書類提出が終わっただけで、相続手続きが終わったわけでは無い。これから書類審査をし、合否が決められ、不合格だったらやり直しということになる。まだまだ私は、枕を高くすることができないのだ。
  借金の相続手続きが終わると、銀行預金や郵便貯金の相続手続きがあり、さらに、最も面倒な不動産の相続手続き(登記)が待っている。借金の相続手続きも上述の通り、安心できる状況では無い。とはいえ、とりあえず道は前に進んではいる。一歩ずつでも進んではいる。一歩ずつでも進んで行けば、いつかはゴールするはずだと、こつこつと努力してゴールを目指すマラソン選手のような気分に私はいる。
          

 マラソン選手のような気分というのは嫌な気分だ。私はマラソンが好きでは無い。那覇マラソンやら沖縄マラソンとかいう市民マラソンに参加して、完走することに情熱を傾けている友人が何人かいるが、私はこれっぽちの情熱もマラソンには抱けない。私が考えるに、マラソンは競技には向いているが、趣味には不向きである。
 マラソンの好きな人には申し訳ないが、独断と偏見でさらにマラソンの悪口を言う。マラソンは健康に悪い。「煙草を吸う人間が健康に悪いなどとよくも言えたもんだ!」と反論があるかもしれないが、逆に、「煙草は健康に悪いから止めなさいという人が、よくもマラソンなんかできるもんだ!」と私は言いたい。足腰膝にダメージを受ける。心臓や肺や気管支にも負担が大きい。何か悟りを得るための試練でもなければやってられない、苦行僧の苦行のようなものである。・・・なんて、言いたいことを言ってしまった。マラソンの好きなY、及びK子、勘弁。マラソンは嫌いだが、君たちは好きだ。

 話がちょっと逸れた。マラソンは嫌いだが、「こつこつ」は私の性に合っている、ということを言いたい。ちっとも金にはならないのに、むしろ、プロバイダー契約などで金は出て行くだけなのに、時間もたっぷり費やして、日々こつこつとガジ丸HPの記事を書いている。これはしかし、書いていること自体が楽しいのでちっとも苦痛には感じない。考えると、書くことが義務のようになったら嫌になるかもしれない。同じ作業でも、趣味でやれば楽しいが、仕事でやると辛いと感じるようなものだと思う。
  私の「こつこつ」はまだある。家事だ。掃除、洗濯、炊事などだ。これらも日々、こつこつとこなしている。特に、ほとんど自炊している食事については、料理も後片付けも、そんじょそこらの女性よりは多く経験しているに違いない。後片付けは嫌だが、料理は嫌いでは無いので、家事についても特に苦痛を感じることは無い。苦痛を感じない「こつこつ」が私の性に合っている。空を一っ飛びしてゴールなんてことはないが、のんびり歩いていればいつかはきっとゴールに辿りつく。そんな「こつこつ」が好きである。

 さて問題は、こつこつ生きることが幸せかどうか、ということである。千里の道の到着点は有名になる、金持ちになる、金メダルを取る、などとさまざまあろうが、それらを目指す人達はきっと、死ぬまでに何千里も走るのであろう。私の到達点は死である。なので私は、死ぬまでに千里を歩くのみ。千里はのんびり歩きたい。のんびり歩けたら幸せ。
          

 記:2010.9.3 島乃ガジ丸