ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

正月気分無し

2008年01月04日 | 通信-その他・雑感

 先方が遠方へ嫁いだため、長らく空席であった愛人1号(もちろん、私が勝手にそう思っているだけ)が、正月休みを兼ねて12月初めから長期里帰りをしている。デートを申し込むと「OK」との返事だったので、「おっ、愛人1号復活か」と密かに喜んだのであるが、その後、愛人1号は体調不良を理由にし、デートは無期限延期となった。
 クリスマスを美人と二人で過ごすというオジサンの甘い夢はパーとなり、恋人達の甘い夜といった巷のクリスマス気分を、今年もまた味わえなかった。

 12月は例年に無く暖かい日が続いていたが、大晦日から急に寒くなり、正月もしばらくぶりに冬の正月となった。コタツの似合ういかにも正月らしい正月。しかし私は、正月気分に浸ることができなかった。仕事を持ち帰っていたのである。
 仕事は公共工事の書類作成で、工事は4月から始まっていたもの。工事の現場監督は若いT。6月、7月、8月と私は現場に借り出された。Tに言う。
 「俺を週に1日か2日は現場から外して、書類作りをさせた方がいいぜ。」と。1年を通しての工事である。その書類を切羽詰ってからまとめて作るのは大変な作業となることが、私には十分予測できた。が、Tは聞く耳持たなかった。
 「その都度、その都度、書類は作っておかないと、後で大変だぞ。」とは、Tに対し部長が、レモン1個を口に含んだくらい口を酸っぱくして注意していたことである。それにもTは耳を貸さなかった。そして、事態は案の定となる。
 案の定となって、Tは毎日残業、部長もTの仕事を手伝わされ、私は土曜日出勤が続いた。「だから、言ったじゃないか!」と部長と私がTをなじると、「とにかく現場を進めろ、と社長から命令されたから」、と言い訳する。
 「仕事は現場だけじゃない。事務室の仕事も同じ仕事だ!」と、踊る大走査線のセリフみたいなことを私は思いついたが、ストレスで円形脱毛症になっているTをあまり責めるのは可哀想だと思い、そのセリフは飲み込む。

  私が持ち帰った仕事は、A3サイズ40枚分の図面書き。正月一日、それをテーブルの上に置き、茶を点てて、一服しつつ眺める。「今日から始めないと終わらない」と思いつつ、その日はガジ丸記事書きと、掃除、買い物に時間を費やした。
 翌二日、朝起きると、テーブルの上に置いたままのA3サイズ40枚が目に入る。窓の外は曇り空だが、部屋の中も曇り空、私の頭の中も曇り空の気分となる。だが、意を決して、その日から仕事に取り掛かった。
 というわけで、今年の正月は、気候は正月らしい気候となったが、寝そべってテレビのお笑い番組を見ながら、昼間から酒を飲むという、私の正月恒例行事ができなかった。
 年末はクリスマス気分を味わえず、年明けは正月気分を味わえない、というさんざんな年末年始となったのであった。 
          

 記:2008.1.4 島乃ガジ丸