ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

愛知万博見聞録その1

2005年06月03日 | 通信-その他・雑感

   大きなお腹に小さなお口

 開場は朝9時だっちゅー(パイレーツ、元気かな?)ので、また、開場までの所要時間は、名古屋駅から地下鉄東山線に乗り、終点の藤が丘からリニモに乗り換えて約1時間だっちゅー(パイレーツ、オジサンは好きだったけど)ので、8時ちょっと前に名古屋駅を出る。
 平日の朝8時過ぎはラッシュの時間であることをすっかり忘れていた。大学の頃、満員電車が嫌いだった私は1時限目の授業には出席しなかった。お陰で、5年間大学にいるはめになり、5年生になって英語やら仏語やらの基礎教養科目なるものを履修しなければならないはめにもなった。それらは概ね1時限目にあり、大学の最後の1年は、私にとって満員電車の苦しさを味わう年でもあった。それ以来の満員電車。うんざりする。
 藤ヶ丘駅からリニモの駅までそう遠くは無い。が、リニモに乗り込むまで30分ほどかかった。乗客の数に比べリニモの便数は少なかったのだ。リニモを待っている長い行列の中でたまたま私は運が悪く、後ろに並んでいる人がえらいせっかちな人であった。私の前の人と私との間に少しでも隙間があると後から押してくる。1センチでも前に進みたいようでグイグイ押す。急かされているような気分に陥り、私はここでもうんざりする。
 万博会場では入場ゲートで手荷物検査をする。旅人である私はリュックの中に4日分の着替え、タオル、洗面道具、ノート、鉛筆、カメラ、行動用の小さなリュック、間違って持ってきたナイフなどが入っている。小さなリュックにノートと鉛筆、カメラ、タオルなどを入れ、残りはコインロッカーに預けておけば、手荷物検査も簡単に済むし、場内での行動も身軽になるだろうと思い、コインロッカーを探す。が、ゲートの外には無い。
 大きなリュックを担いだまま、ここでもまた、長い列に並ぶ。入場券を買って、手荷物検査を受けて、ゲートを過ぎるまでに20分ほどかかった。うんざりする。
 コインロッカーは場内にあった。うなぎの寝床のような間口の狭いコインロッカールームは左右にロッカーが並び、奥行きは20m近くある。一方のロッカーのドアを開け、対面のロッカーのドアを開けると、もうそこは人が通れないほどの狭さ。奥のロッカーに荷物を入れた人は外へ出るのに難渋する、スミマセンを4、5回言わねばならない。私は真中辺りのロッカーを使ったので、スミマセンは2回で済んだ。でも、うんざりした。
 会場内はしかし、歩くのに面倒なほどの混雑はほとんど無かった。敷地は広く、道幅も大きく取ってあり、荷物も軽くなった私は、沖縄にいるかのようなのんびりした気分に戻り、楽に歩く。でも、何で中はこんなに広いのに、入るまでにあんなに時間がかかるのだろうかと不思議に思った。リニモの車両数、あるいは便数を増やし、入場ゲートの数も増やせば、客は楽に入れて、たっぷり楽しめるだろうにと思った。
 万博会場はまるで、大きなお腹に小さなお口をした生き物のようであった。腹一杯になるのを待たずに1日が終わってしまうのだ。よって、会場内に人が溢れて混乱する可能性は低い。さすが徳川家康を生んだ土地、何事も腹八分で済ませようという考えであろう。

 記:ガジ丸 2005.6.3