ガジ丸が想う沖縄

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幸せになる映画『食堂かたつむり』

2019年01月18日 | 通信-音楽・映画

 最近(2019年1月)、幸せ気分になる映画を2本観た。「映画館で」ではなく図書館から借りたDVDで。年末に借りた映画『食堂かたつむり』を7~8日に、その後借りた映画『海街diary』を9~10日にと4日連続の映画鑑賞。2時間続けて画面を見続けることがきつくなったので1本の映画も2日に分けてとなっている。
 家でDVDを観る時はのんびりと、心をリラックスさせ、明日の予定などぼんやり考えたりして、ほぼ間違いなく酒を飲みながらだが、8日は休肝日だったので飲まずに観た。飲まずに映画に集中した。そうまでして観たのは翌9日がDVDを図書館へ返す日だったから。そして、『食堂かたつむり』がどうしても最後まで観たい映画だったから。
 7日、『食堂かたつむり』の前半を観て、私の心は幸せ気分に包まれた。恋人に裏切られ、ショックで声が出なくなり、金も無ければ仕事も無い。田舎の母の元へ帰るが、母とは元々上手くいっていない。再会した母も元の母でやはりギクシャクする。などと、幸せ状況ではないのだが、良いことが少しずつあり、何となく愛を感じる。
 8日、『食堂かたつむり』の後半を観る。後半は愛がいっぱいになる。観ている私も幸せ気分になる。「愛が欲しいなぁ」と思う。私の周りに愛はあまり無い。
     

 9日、図書館へ行ってDVD『食堂かたつむり』を返し、「幸せ気分をもう少し味わいたいなぁ」と思ってDVDのコーナーを眺める。洋画ではなく邦画のコーナーを眺める。派手な映画ではなく小津安二郎作品のような淡々とした映画。タイトルからその内容を想像し、いくつか手に取って見る。で、選んだのが『海街diary』という作品。
 酒の肴を準備し、シャワーを浴び、豆腐を食い、ビールを飲んで一息ついて、8時頃からDVDを観る。『食堂かたつむり』は普通でない(不幸な)母娘関係のお話で、少々メルヘンチックな手法で幸せを持ってくる。それに対し、『海街diary』は同じく普通でない(不幸な)母娘関係のお話であったが、その母娘は淡々とギクシャクし、淡々と許し合った。春の縁側の日向のようなほんわかした空気、そんな幸せ気分を感じた。
     

 半年以上も前から頼まれていた薬草表作り、あれこれ試行錯誤して後、「よし、こうしよう」と考えがまとまり、その一部をプリントアウトして、『食堂かたつむり』を観る数日前の1月4日、依頼主のH爺様に会って「こういう風なものでいかがでしょう?」と打診した。「おー、上等です、これで行きましょう」と承諾を得る。そうなるであろうと予想はしていたが、まずは一安心する。その時、H爺様から「お礼です」といってスコッチウィスキーを1本と、おつまみになる食い物を少々頂いた。そして、
 「これ面白いので観てみて」とDVDを頂く。タイトルは『スノーデン』、H爺様からおよその内容は聞いて興味を持ったが、重そうな、いろいろ考えてしまうような作品のようだったのでまだ観ていない。H爺様からは他にも「私はもう観ないから」と、西部劇など昔の名作映画も5本頂く。私は要らないのだが、腰痛となって謙虚になった今の私はお礼を言って有難く頂く。しかし、やはり不要。その5本は数日後に友人に譲る。
 私は中学から高校にかけて映画少年で、その頃映画をたくさん観ている。特に西部劇は大好きだった。しかし今は、年取って腰痛となって気弱になった今はドンパチ映画より心穏やかになる映画を好む。『食堂かたつむり』、『海街diary』はそんな作品でした。

 記:2019.1.18 島乃ガジ丸