ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

あんあんあん

2016年08月12日 | 通信-その他・雑感

 あんあんあん、ドラえもんの歌ではない。あん❤あん❤あん❤と書くと、女性のあの時の声になるがそれでもない。安杏餡と漢字表記して安全な杏の餡という意でもない。

 先日、別件で過去の日記を見ていたら、2013年8月8日に、今住んでいるアパートを管理している不動産屋へ行き、引っ越しについて相談している。その頃から私は引っ越しを考え、たぶん、「引っ越したいなぁ」という緩い決意でいたのだろう。私好みの厳しい条件、家賃が安く駐車場付き、部屋はワンルームか1Kのフローリングで、1階か2階の角部屋(窓が2方向に1つずつ)、畑から徒歩圏内といった条件を付けていた。しかしながら、そういった好条件のアパートは2年半近く探しても見つからなかった。
 そういった厳しい条件を全てクリアしたもので無ければ引っ越さなくていいや、という緩い決意は、しかし、今年になって「何としても引っ越さなければ」という強い決意となって、条件を大幅に緩和して、本気モードで新居となるアパート探しをしている。

 これまでに1軒の部屋を不動産会社に案内してもらい、3軒のアパートをその環境を知るために、自分で探して見に行った。その内の1軒は、家賃は3万6千円、畑からの距離が直線で1キロメートルほど、間取りは2DKで1部屋は和室だが他はフローリング、ということで、初め「ここにしようか」とまで一旦は思ったのだが、今は迷っている。
 後の2軒は、間取りはワンルームと1Kで満足なのだが、畑からの距離が直線で1キロメートルを少し超えるのと、何より家賃が4万1千円と4万2千円といことで躊躇している。それでもまだ却下の断定をせず、3軒共に迷っているのには理由がある。今度越す先は長くて5~6年、短ければ2~3年の仮住まいでいい、2~3年なら多少の不都合は構わぬと思っているから。向こう10年は、仮住まいの生活が続くと思っているから。
     

 生きていればの話だが、10年後、あるいはもう少し後、私は終の棲家を求めるつもりでいる。なので、それまでの私の住処はどこであれ仮住まいとなる。
 24坪ほどの土地に6坪ほどの小屋を建てそこに住む。残る18坪は駐車場や庭とし、建物の面積の割には広い(約2坪半)デッキを設けている。門から、あるいは駐車場からスロープを通ってデッキに上り、デッキから玄関に入る。車椅子でも家の中に入ることができるバリアフリーである。デッキに面して掃き出し窓もあり、部屋からの出入りもしやすい。気候の良い日、部屋にある長火鉢をデッキに出し、干物でも焼きながら酒を飲むためのデッキであり、夕暮れ時、椅子に座ってボンヤリ過ごすためのデッキ。また、人を呼んでバーベキューなどをする時にも使われる。なので、割と広くなっている。

 小屋はできるだけ庵の風情とし、名前を付け小さな看板を掲げる。看板に刻まれる文字は「安暗庵」。表題の「あんあんあん」とはこれのこと。
 安暗庵とは、広さ6坪程の木造トタン屋根ということで安っぽいという意の安、暗は、建物の周りには樹木が茂っていて陽があまり当らないという意の暗でもあるが、独居老人は社会的に暗いというイメージがあるのでその暗の意もある。そこで静かに暮らし、畑の野菜を肴に自家醸造の酒を飲む。そしていつか、1人静かに死ぬ。それが私の夢。
     

 記:2016.8.12 島乃ガジ丸


トウモロコシ

2016年08月12日 | 飲食:食べ物(材料)

 おやつになる穀物

 今年(2016年)3月4日、40株ほどのトウモロコシの種を畑に播いた。肥料を与えない私の畑では成長はゆっくりである。ゆっくりとだが順調に生育し、5月になると雄花が咲き、雌花も着け、雌花は受粉し、果穂は太って行き、5月下旬には、あと2、3日経てば1、2本、1週間も経てば5、6本は収穫できそうなほどになっていた。であったが、1週間が経っても実の着いたトウモロコシは1本も収穫できなかった。
 その前、5月20日、私は未熟のトウモロコシを何本か収穫していた。「1本の果穂を十分に太らせるには1株に1~2本でいいはず」と友人の脱サラ農夫Tから助言を貰っていたので、その通り1株に2本を残してそれ以上の果穂は摘果した。摘果したものはベビーコーンとして食えると先輩農夫Nさんから聞いていたのでその通りにする。
 摘果したものの内、大きめのものは表面だけを削り取って、中くらいのものは縦横に切って、小さいものは丸ごとスープに入れて食す。中くらいのもので芯の残っているものがあり、それは噛み砕くことができなかったが、概ねは美味しく頂けた。
     
     

 ところで、「実の着いたトウモロコシは1本も収穫できなかった」訳は、2016年6月3日付のガジ丸のお話『トウモロコシ泥棒』に詳しく書いているが、かいつまんで言えば、マングースか犬か、ネズミかカラスか犯人ははっきりと確定できていない(たぶんマングースと思われる)が、何者かに食われ、その食い痕にカタツムリやヤスデなどが集って、それで、トウモロコシは十分に成長できなかったものと思われる。
 その後、十分成長したトウモロコシは1本か2本収穫しただけだったが、半分だけ実の付いたもの、もっと少なく実の付いたものなども含め、実が十分に成長したものは普通に焼いて食った。美味しかった。でも、40株から数本分の収穫でしかなかった。
     
     

 トウモロコシを広辞苑で引くと、「世界各地に栽培され、小麦・稲に次ぎ食用作物で3位」とあった。「そうか、トウモロコシはおやつでは無く穀物であったか、そういえばトルティーヤなんてのもあるしな」と納得。納得はしたが、次に「穀物って何を指しているんだ」と疑問に思い、それも広辞苑、「種子を食用とする作物で、多くは人類の主食となるもの。すなわち、米・大麦・小麦・燕麦・粟・稗・黍・玉蜀黍・豆など」とある。確かに、トウモロコシ(玉蜀黍)も含まれているが、豆も入っている。
 豆は野菜とばかり思っていたので、次に野菜を調べる。これも広辞苑、「生食または調理して、主に副食用とする草本作物の総称。食べる部位により、葉菜あるいは葉茎菜・果菜・根菜・花菜に大別。芋類・豆類はふつう含めない」とのこと。豆は野菜ではなかったのだ。じゃあ、豆とは何だ?と広辞苑、「マメ科に属する植物のうち、ダイズ・アズキ・ソラマメ・エンドウなど実を食用とするものの総称」とのこと。
 芋類も野菜と思っていたので芋も調べる。同じく広辞苑、「植物の地下茎または根の発達したもの」とのこと。芋も豆も植物的には野菜なのかもしれないが、食料としては野菜ではなく、穀物扱いのようである。芋類も確かに「人類の主食」に違いない。

 トウモロコシついでに良い勉強になった。ところで、そのトウモロコシ、本頁の主題であるトウモロコシ、主食となる穀物であることは認めるが、現実の私の生活では、トウモロコシが米のご飯やパンや麺類などの代わりに主食として食卓に上ることはなかった。トウモロコシはおやつに齧っていたもの、お菓子のポップコーンでしかなかった。
 私の畑に芋(甘藷:サツマイモ)は今、4種栽培されているが、その内の2種はあまり甘くない品種である。甘みの少ない方が主食に適していると私の胃袋は感じている。「トウモロコシは穀物」とするならば、トウモロコシも甘みの少ない品種の方が主食に適するであろうと想像する。今年栽培したトウモロコシは甘みの強い品種であった。
 今年、トウモロコシ栽培に失敗し、根性無しの農夫は「来年からトウモロコシを植えるのは止めよう」と決めていたのだが、「甘みが強いから虫に食われやすかったのだ」と、もしかしたらという希望の下、来年は甘みの少ないのを植えてみたいと思う。
     
     

 トウモロコシ(玉蜀黍):穀物
 イネ科の一年生作物 ペルー原産 方言名:グスントウジン、トーフームン
 食べて美味しいトウモロコシだが、果実は品種によって色や大きさ味に違いがある。美味しいのもあれば、そうでないものもある。美味しいものは主食となったり、スープになったり、おやつになったりする。そうでないものは油やデンプンの原料になったり、家畜の飼料になったりする。最近ではバイオエタノールの原料としての需要も多いらしい。ちなみに、ポップコーンにするものはポップコーンという品種とのこと。

 記:2016.8.6 ガジ丸 →沖縄の飲食目次