一ヶ月余前のある日、宜野湾の畑から西原の、仮に借りているナッピバルへ向かっている運転中、20年ほど前に一度経験して以来の運転中の眩暈(めまい)がした。「こうやって気を失って、事故を起こす人も多いんだろうなぁ、危ねぇなぁ」と思い、横道へ入った。「高血圧に因る脳梗塞かなぁ、最近煙草の量が増えてるしなぁ、休肝日も守ってないしなぁ。筋力トレーニングもさぼっているしなぁ」などと思い当たることを思い出しながら駐車できる場所を探している内、1分にも満たない内に気分は正常に戻った。
でも、確かにその頃血圧は高めで推移していた。それから数日後の8月17日付けガジ丸コラムで「7月下旬から急に血圧が高くなり、脈拍数も増えた」と書いている。
高くなった血圧は上が150前後、下が90台で、脈拍は70~80(私の平常値は60前後)であった。その後数日で、血圧は正常値近くまで戻り、脈拍も65まで下がったのだが、それは、私への理不尽な非難中傷が書かれてあった姉のメールに対する反論メールを出し、それで精神的ストレスが消えたお陰だと思った。
ところが、血圧はまあまあ安定しているのだが、脈拍が65~66になったのは2日だけで、その後はまた70前後に戻った。「何なんだいったい、原因は?」と考えた。8月24日付けのガジ丸コラムに書いたように、元々飲み屋向き体質の私が、朝4時半起きを休み無しで一ヶ月半も続けたことがストレスだったのかもしれない、と思った。
仮に借りている300坪の畑、「仮」が仮でなくなるのは、一人手作業による300坪の除草と耕起、畑小屋作成などが「できる」と判断できてからとなる。
「できる」かどうかの判断をできるだけ早くしようと毎日4時半に起きて、毎日数時間の有酸素運動(畑仕事、大工仕事など)をしていたわけだが、天地創造の神が「7日目は休日」とモーゼに語ったように人間にはやはり休養が必要なのであろう。
台風15号のお陰で、25日から2日連続のんびり過ごし、27日に脈拍は下がる。ところが、翌日から風邪、とても軽い鼻風邪であったが、それでも体内の免疫細胞軍団は忙しく働いたみたいで脈拍は70台になる。それは2日後の30日まで続いた。
30日は旧盆のウンケー(御迎え)の日、朝、畑仕事を4時間半ほどし、その後仏前の飾り付けや供え物の準備などで忙しくしたが、翌31日からウークイ(御送り)までの2日間は実家でのんびり過ごした。ウークイには盆の御馳走も食べた。で、翌2日、「風邪?引いてたかな?」と思うくらいすっきり気分で、脈拍も65まで下がる。
実は8月中旬、有酸素運動のお陰だと思うが、体重は記録更新の55.0キロになり、体脂肪率も9%にまで落ちていた。そこでふと思った。一ヶ月余前の運転中の眩暈(めまい)はひょっとしたら高血圧のせいでは無く、栄養失調のせいではなかったかと。
畑で毎日有酸素運動をしている間も私の食事量はそれまでと同じく、1日2食の、1食当たりも少食のままであった。体を動かしている割には栄養が足りなかったのかもしれない。私の眩暈は女子高生の貧血みたいなものだったかもしれない。
貧血の女子高生は抱きしめたくなるが、貧血のオッサンはみっともない。休養と栄養は必要だ。旧盆でのんびりし、御馳走も食べたお陰で体重は55.8キロまで戻った。
記:2012.9.7 島乃ガジ丸