ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

映画黄金週間

2007年01月19日 | 通信-音楽・映画

 中学高校と映画が好きで、よく観に行った。その頃なら二日連続映画なんてことも何度かあったはず。だが、大人になってからは、そんなこと記憶に無い。記憶に無いほど久しぶりのことを先週やった。土日連続で映画を観た。映画黄金週間となった。
 土曜日は、桜坂劇場で上映されている『海流』というタイトルの日本映画。昭和30年代の沖縄が舞台になっており、その頃の沖縄の風景がふんだんに出てくる。それらを懐かしく思う年配の方々に人気があるのか、確か3度目の上映。
 日本映画黄金時代の作品には良いものもあるが、駄作も多くあると私は感じている。スターを出せば客が入る頃に量産されたからだと思う。『海流』もその一つであろうと、去年だったか一昨年だったかに最初に上映された時も、二度目の時も、私はほとんど関心を持たなかった。しかし、桜坂劇場が三度も上映するのだ。ひょっとしたら面白いかもしれないと思い、出かけた。・・・映画は、私の感性にはやはり、合わなかった。
 客の多くは年配の人。時々、あちこちで声が上がる。昔懐かしき場所があったのであろう。ところが、そうやってふんだんに出てくる沖縄の風景も、あんまり古すぎて私の記憶に一致する場面が無い。ストーリーはまあまあとしても、人物描写があまりに典型的過ぎて、魅力的なキャラクターがいない。何より、音楽がいかにも劇場的で煩い。
 ただ一つ、琉球舞踊を踊る場面があって、そこは少し感動した。主演女優である岡田茉莉子が、あまり上手とは言えない彼女が踊りの中心にいて、ちょっと邪魔ではあったが、約40年前の琉球舞踊が今と変わらずそこにあった。伝統の文化が連綿と続いているのだと感じた。『黒島口説』の場面では少しウルウルしてしまうほどであった。

 日曜日はめったに観ないハリウッド映画、『モンスターハウス』というCGアニメ。若い女と一緒。とても可愛い娘だが、とても若い。前日11歳の誕生日を迎えたばかり。従妹の娘。その従妹も一緒。発展的離婚をした女房と、その娘に久々に会って映画を観る元夫みたいな気分。ほんわかした気分で仲良く時間を過ごす。
 CGアニメを私は初めて観た。慣れないせいなのか、特に、人物や動物の表現には違和感があった。どうにも人物や動物に見えないのである。人形みたいなのである。
 普通のセルアニメでは、髪の毛はさらさらと風になびく。CGアニメの髪の毛は、動きの無い塊。風景もまた、セルアニメの方が上手な水彩画のようで私は好き。立体感はCGの方が勝っているかもしれないが、それがそこに存在するという確かさは、セルアニメの方に私は軍配を挙げたい。まあ、それは人それぞれの好みであろうが。

  従妹の娘、11歳になったばかりのHは、絵が上手である。彼女が赤ちゃんの頃には何度か会っているが、以来久しく会わず、去年の暮れに8年か9年ぶりくらいに会った。その時、彼女は私に絵を描いてくれた。可愛い猫の絵だった。私はその猫にリランという名前をつけて短い絵本を作り、彼女へのクリスマスプレゼントとした。
 絵の上手な子は、もっと絵が上手になって、いつか面白い漫画を描いて、私を楽しませて欲しい。そんな願いをちょっと込めた。
          

 記:2007.1.19 ガジ丸