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科学と文芸を融合した仮説作品「風雅のブリキ缶」姉妹篇。街で撮った写真と俳句の取り合わせ。やさしい作品サンプルも追加。

新宿中央公園の猫2 インテリのホームレス猫

2008年09月21日 11時16分39秒 | Journal
 これはホームレス猫である。学者と乞食は三日やったらやめられないと当の学者に聞いたことがある。そうかなとも思うが、そうだろうとも思う。ということは、両者には何らか共通点があるのかもしれない。いずれも成るのは大変だが、成れば先は気楽である。そういえば、このホームレスの飼い猫?の風貌は、どことなくインテリ風である。インテリの学者は世間に飽きて世間へは無頓着に自分の想念を追わなければ学者らしくない。事情あって世の中から逃れたはずのホームレスが余り世情に精通しているのもおかしなものだが、世のホームレス諸氏の多くは拾った新聞や雑誌を端から端まで念入りに読んでいる。彼らほど捨てた世間を意識する境遇もないかもしれない。その点は、世間とずれていられる学者と大違いだ。
 ちなみに、乞食とホームレスは似て非なるものかもしれない。そもそも乞食は、仏教用語で「こつじき」と読み、托鉢(たくはつ)などシンプルライフの中で修行に勤めるものを指す。したがって、現世の職業としての乞食(こじき)、物乞(ものご)いとは大分違う。ましてや現実にはホームレスは物乞いという営業行為を放棄している人も多いようで、そうした人は乞食と同様に扱われたくはないだろう。したがって、学者は乞食ならば同等に比較されてプライドも保てるが、職業としての学問を絶対に手放せない点では、ホームレスの境涯とは比較できない。
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