Discover the 「風雅のブリキ缶」 written by tonkyu

科学と文芸を融合した仮説作品「風雅のブリキ缶」姉妹篇。街で撮った写真と俳句の取り合わせ。やさしい作品サンプルも追加。

居木神社末社厳島神社(品川大崎)の梅を詠む、蕪村の紅梅と馬の糞の句

2007年02月18日 10時45分01秒 | 「ハイク缶」 with Photo
 居木神社末社厳島神社(品川大崎)の境内に、梅が咲いていた。今年は暖冬で、そろそろ梅も見納めであろう。先日の強い風雨(春一番)で大分花も落ちた。戻った冷たい風の中、青空を背景に可憐に咲いてみせる紅白の梅を眺めて、一句思い立つ。

 春一番抜けて冷たし梅の花  頓休

 隅々(すみずみ)に残る寒さやうめの花  蕪村

 さすがに蕪村。ところで、蕪村の句には、

 紅梅の落花燃らむ馬の糞

というのもある。明るい路上へ紅梅の花が落ち、そこには先刻から馬の糞があるよと、まあ、随分な句であるが、これも蕉門の伝統的な美観だと思う。とかく奇麗好きな今の人は、こうした糞まみれな美をわざわざ句に詠み込むことは、まずない。
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