二つ目は、ここの諏訪神社に「正一位稲荷大明神」があることだ。お稲荷様に正一位のランクを付けるとは、考えてみれば変わっている。これも「稲荷大明神」のHPで調べてみると、ちゃんとそれなりの由来があるので、二度驚いた。
――山城の国に住んで農業、養蚕をしていた秦氏が祀っていました。弘法大師空海がこの稲荷を祀ってから、中世、近世の経済発展に伴い農業神、工業神、商業神として、また各家庭の屋敷神として全国に広がりました。942年には朱雀天皇より正一位の位を賜っています。
全国に約4万社あるといわれる稲荷社の総本社、伏見稲荷主祭神は宇迦御魂神(うかのみたまのかみ)で、土地の神、豊穣の神であります。
イナリとは、「稲生り」を略した語で、五穀豊穣の神。そこから五穀豊穰に加え、所願成就・金運良好・商売繁盛・あらゆる産業守護の福の神と、金融系サービスまで神頼みの品揃えを拡充した。ところで、もとは秦氏が祀ったとあるから、これも渡来系の人々がニッポンで苦労した末に祀ることにした神様だ。もちろん、聖徳太子・推古天皇の時代に生きたあの秦河勝は、秦氏伝承の中心的・始祖的人物であったし、後の京都(平安京)が彼ら一族の財力の上につくられていったのも事実。
だから、ニッポンの天皇は彼ら一族の氏神に「正一位」のお墨付きを与えたのであろう。他の例は知らぬが、こうして国家鎮護の守護神である諏訪神社の支店内に場所を確保して、赤旗も賑やかにお稲荷様を出店できるのも、その正一位のお墨付き(許認可)の威力と、今で言えば、いわばコンビニに銀行のATMが併設されている庶民にとっての便利さが合体したからと、理解していいのかもしれない。
――山城の国に住んで農業、養蚕をしていた秦氏が祀っていました。弘法大師空海がこの稲荷を祀ってから、中世、近世の経済発展に伴い農業神、工業神、商業神として、また各家庭の屋敷神として全国に広がりました。942年には朱雀天皇より正一位の位を賜っています。
全国に約4万社あるといわれる稲荷社の総本社、伏見稲荷主祭神は宇迦御魂神(うかのみたまのかみ)で、土地の神、豊穣の神であります。
イナリとは、「稲生り」を略した語で、五穀豊穣の神。そこから五穀豊穰に加え、所願成就・金運良好・商売繁盛・あらゆる産業守護の福の神と、金融系サービスまで神頼みの品揃えを拡充した。ところで、もとは秦氏が祀ったとあるから、これも渡来系の人々がニッポンで苦労した末に祀ることにした神様だ。もちろん、聖徳太子・推古天皇の時代に生きたあの秦河勝は、秦氏伝承の中心的・始祖的人物であったし、後の京都(平安京)が彼ら一族の財力の上につくられていったのも事実。
だから、ニッポンの天皇は彼ら一族の氏神に「正一位」のお墨付きを与えたのであろう。他の例は知らぬが、こうして国家鎮護の守護神である諏訪神社の支店内に場所を確保して、赤旗も賑やかにお稲荷様を出店できるのも、その正一位のお墨付き(許認可)の威力と、今で言えば、いわばコンビニに銀行のATMが併設されている庶民にとっての便利さが合体したからと、理解していいのかもしれない。