いのちの森の日

「自然観察」や「自然遊び」を通して、自然の大切さやいのちの大切さについて、遊びながら学んでいます。

大きくなるまで

2009-12-28 05:42:35 | 森の中でひとり言(担当キタキツネ)
森の中でひとり言 その27

<大きくなるまで>

秋の紅葉真っ盛りのある日。
小川にも落ち葉がたくさん落ちました。

ある日、落ちている、というには余りにも不自然なくらい盛り上がっていました。
クマさんとパンダさんで小川の中の盛り上がりを探ってみると・・・。

木材が小川に投げ込まれていて、そこに落ち葉がたくさん詰まっていることがわかりました。
まるで、ダムのようになっていたのでした。

なので水の流れも悪くなるし、小川の底の土もぐちゃぐちゃです。
男の子たちが遊んでやっていたとのこと。

ダムのようにしてみたら水の流れがどうなるのか、やってみたくなったのでしょうか。

パンダさんが「でも小川にはホタルの幼虫もいるからこんなことをしたら死んじゃうかもしれないんだよ。」
と話すと、
「ホタルは夏の生き物だから大丈夫だよ。」と言いました。

ホタルは、夏に突然やってくるわけではありません。
いのちの森の日でも勉強してるし、掲示板にも出ているのに。
理解しているようで理解していないのでした。

ホタルだけでなく生き物が生きるには、水が必要です。
ホタルのように幼虫時代を小川の土中で過ごし、初夏に土手に出てくる生き物もいます。
ホタルはやわらかい土にしか入れないので、初夏のその時期には土を軟らかくしておく準備をします。

私たちの人間の生活は一年中ほぼ同じです。
でも、この地球上には、
姿を変えて生きる昆虫、
冬眠する爬虫類、
冬に葉っぱを落とす草木など
いろいろな生き方をする者たちと一緒に生活をしていることを忘れてはいけません。

そしてそのことを「伝え」ながら、お互いの暮らしを守っていくことが自然との生活です。

それは生活の中で「学習」ではなく、子供たちの中で「経験・伝承」として子供から子供へ伝わっていくことができたら素敵です。


現代社会の中でのいろいろな問題は、いのちの森でも、課題です。



コメント (1)
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