第3回 株主総会当日 総会屋大挙して出席
総会開会へのカウントダウン
株主総会の当日、会場である本社別館には社旗、国旗がポールに掲げられ、玄関には「株主総会会場」の立て看板が掲出され、緊張のうちにその日の朝を迎えた。
AM6:15
事務局全員が揃い、朝のミーティング
AM6:30
社長出社、自室にて静かにその時を待つ。
AM7:30
当社研修所の宿泊施設に泊り込んでいた証券代行部の担当者が、会場の入り口に設置された受付にスタンバイ。
AM8:00
一連の準備状況を確認して、1階に行く。
駐車場から一見してそれとわかる連中が、数台の車から降りて、何か喋りながら歩いてくる。中には、見知った顔も見える。「おはようございます。遠路ありがとうございます」と一応、挨拶する。
「・・・・・・・」
じろっと、一瞥をくれて通り過ぎていく。
これを境に、黒塗りの高級車が何台も入ってきては、その都度数人の総会屋が会場の建物へ入っていく。
「いよいよ、始まる」と体が震える。
急いで、4階の会場に戻り、受付で今までに来た株主の氏名を確認する。
そして、再度会場の様子を見に行く。
会場は、当日の出席株主を100名前後と見て、120席準備している。
前から3列ほどを既に打ち合わせしたとおり社員株主が、びっしりと座っている。
S課長は、真ん中の列の中ほどに陣取って社員株主全体をリードする。小生は、事務局に入って、社長、顧問弁護士、事務局員のコミュニケーションを図る、と言う役割分担になっている。
総会屋は、まだ入場しておらず、別室の株主控え室で何やら打ち合わせているようだ。再度、受付に行き、その後の株主の出席状況を確認する。新たに、何人かの総会屋が受付を済ませていた。
AM8:30
予め警備要請していた地元の警察署から刑事5名が会場に到着、別室でこれまでの総会屋の出席状況や質問状が多数来ていることを説明する。刑事たちも、出席している総会屋の人数、氏名等を聞いて緊張した表情となる。
会場の最後の列に椅子を準備して、そこに座ってもらう。
AM8:45
駅に迎えに行っていた社用バスが、一般株主さんを乗せて到着、受付が急に忙しくなる。会場も開始時間1時間以上も前だというのに、ほぼ満席である。
総会屋も、思い思いに着席して、その時を待ち受けている。
受付けで確認したところ、今日出席している総会屋は、関西で今売り出し中の2グループ、また、S社のロングラン総会の仕掛け人でもある、Mグループ、Kグループ、Tグループ、昔からの大物総会屋SグループのNとKなど、主だった者だけでも20名を越えている。
容易ならざる事態である。これに対し、当方で準備した社員株主は40人余、「これで、果たして大丈夫か、もう少し多くすれば良かったか」との思いが、一瞬、頭をよぎる、最早打つ手はない。これで最善を尽くすしかない。
AM9:00
これまでの状況を、社長に報告する。
「わかった、打ち合わせたとおり、2時間は『親切総会』で彼らの質問を受けるが、それを過ぎたら、一気に議事を進める、それでいいな」
「はい、それで結構です。よろしくお願いします」
トップと事務局の最終の意思確認であった。
そして、時間は刻々と過ぎ、いよいよ開会時間の10時を迎えた。
総会開会へのカウントダウン
株主総会の当日、会場である本社別館には社旗、国旗がポールに掲げられ、玄関には「株主総会会場」の立て看板が掲出され、緊張のうちにその日の朝を迎えた。
AM6:15
事務局全員が揃い、朝のミーティング
AM6:30
社長出社、自室にて静かにその時を待つ。
AM7:30
当社研修所の宿泊施設に泊り込んでいた証券代行部の担当者が、会場の入り口に設置された受付にスタンバイ。
AM8:00
一連の準備状況を確認して、1階に行く。
駐車場から一見してそれとわかる連中が、数台の車から降りて、何か喋りながら歩いてくる。中には、見知った顔も見える。「おはようございます。遠路ありがとうございます」と一応、挨拶する。
「・・・・・・・」
じろっと、一瞥をくれて通り過ぎていく。
これを境に、黒塗りの高級車が何台も入ってきては、その都度数人の総会屋が会場の建物へ入っていく。
「いよいよ、始まる」と体が震える。
急いで、4階の会場に戻り、受付で今までに来た株主の氏名を確認する。
そして、再度会場の様子を見に行く。
会場は、当日の出席株主を100名前後と見て、120席準備している。
前から3列ほどを既に打ち合わせしたとおり社員株主が、びっしりと座っている。
S課長は、真ん中の列の中ほどに陣取って社員株主全体をリードする。小生は、事務局に入って、社長、顧問弁護士、事務局員のコミュニケーションを図る、と言う役割分担になっている。
総会屋は、まだ入場しておらず、別室の株主控え室で何やら打ち合わせているようだ。再度、受付に行き、その後の株主の出席状況を確認する。新たに、何人かの総会屋が受付を済ませていた。
AM8:30
予め警備要請していた地元の警察署から刑事5名が会場に到着、別室でこれまでの総会屋の出席状況や質問状が多数来ていることを説明する。刑事たちも、出席している総会屋の人数、氏名等を聞いて緊張した表情となる。
会場の最後の列に椅子を準備して、そこに座ってもらう。
AM8:45
駅に迎えに行っていた社用バスが、一般株主さんを乗せて到着、受付が急に忙しくなる。会場も開始時間1時間以上も前だというのに、ほぼ満席である。
総会屋も、思い思いに着席して、その時を待ち受けている。
受付けで確認したところ、今日出席している総会屋は、関西で今売り出し中の2グループ、また、S社のロングラン総会の仕掛け人でもある、Mグループ、Kグループ、Tグループ、昔からの大物総会屋SグループのNとKなど、主だった者だけでも20名を越えている。
容易ならざる事態である。これに対し、当方で準備した社員株主は40人余、「これで、果たして大丈夫か、もう少し多くすれば良かったか」との思いが、一瞬、頭をよぎる、最早打つ手はない。これで最善を尽くすしかない。
AM9:00
これまでの状況を、社長に報告する。
「わかった、打ち合わせたとおり、2時間は『親切総会』で彼らの質問を受けるが、それを過ぎたら、一気に議事を進める、それでいいな」
「はい、それで結構です。よろしくお願いします」
トップと事務局の最終の意思確認であった。
そして、時間は刻々と過ぎ、いよいよ開会時間の10時を迎えた。
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